我が騎士団の副団長を務める切れ者の彼女に、まんまといっぱい食わされてしまう

団長、お疲れ様。

今年もクセのある新人が入ってきたね。

そうそう、あの子。中々見どころあると思うよ。

ふふふっ…まさか団長ラブの子だったなんてね…

大観衆の前で堂々と告白された気分はどうだい？

あははっ！真面目だねぇ、団長は。

たかが小娘一人で、我が騎士団の風紀が乱れると思うかい？

そうそう。考えすぎさ。団長は団長らしく、ドーンと構えていればいい。

それじゃあ、僕は巡回に行ってくるから、また後で。




お、いたいた。こんなところで休憩かい？

ふふっ、そっか。隣、失礼してもいい？

ありがとう。それじゃあお言葉に甘えて、失礼させてもらうよ。

(隣に座る)

最近はお疲れかな？団長は。

あはは…そんな強がらなくていいのに。

見ててわかるよ。君は疲れてる。

ふふ、いいだろ？もう勤務時間は終わったんだから。

ずっと団長呼びは肩が凝るし。僕ら、一応同期だろ？

そうそう。二人きりの時くらい、気兼ねなく話そうよ。

クールだなぁ、君は……そういうところが素敵だとは思うけどね。

そうだ。いいこと教えてあげようか？

君ってさ、実は結構モテるよ。ファンクラブもあるし。

あれ？知らない？ていうか、自覚なかった？

ふーん…女の子の黄色い歓声、全然聴いてなかったんだ…

え？あぁ、もちろん。自分で言うのもなんだけど、僕もそれなりにモテる。

あはは。お褒めに預かり光栄だよ。

君から見ても僕ってイケメンなんだ。そっか…

君さ、今好きな人いる？

いないって…即答だね。じゃあ少し気になってる人とかは？

うーん、そっかぁ…ホントにお堅いっていうか、男らしいっていうか…

でもほら、お見合いの話とかはきてるだろ？あれはどうしてる？

えぇー…全部お断りしてるんだ。ちょっとは考えたりとかしない？

うん、まぁそうだよね…そう答えるのは分かってた。なら…

(手をつかまれる)

おっと…それは何の真似だい？

僕のことを襲うつもりなのかな？

あはは…さすがだね。僕の悪巧みに気づくなんて。

でも…詰めが甘いよ、団長。

(唇を重ねて舌をねじ込む)

ふふっ♪ まんまと引っかかってくれたね。

そ。隠し持っていた短刀を出そうとしたのはブラフ。

本命は今、君の口の中に流し込んだ媚薬だよ。

そう。ずっと口の中に忍ばせてた。

口に物を含んでたのは気づいてたんだろうけど、まさかそれが媚薬だなんて思わないよね。

さあ？何でだと思う？答えをあげる前に自分で考えてみて。

ブブー。ハズレ。騎士団長の座なんて、僕には興味ない。

僕が興味あるのは…き・み♡

やっと気づいた？鈍いね。今までもそれなりにアピールしてたっていうのに。

あぁ、僕は君のことが好きだよ。異性として愛してるって意味のね。

ずっと君のことを見てた。君が騎士団長になる前からずっと。

正義漢が強くて、誰よりも祖国のために戦って…

単純だけど、そんな君がカッコいいって思ったんだ。

国への一途さを僕に向けてくれたらって、思っちゃったんだ。

ねぇ…身体、熱いでしょ？その火照り、沈めたいでしょ？

おいで…僕が相手してあげる。

これでも君を満足させてあげられる自信はある。

根拠？根拠は女の勘さ。きっと君との身体の相性もいいはずだしね。

諦めなよ。君に抗う術はない。

僕が君の全てを受け止めてみせる。約束するよ。

男らしい？ありがとう。君ほどじゃないけどね。

うん、もういい。時間稼ぎしようとしてるの見え見えだから。

悪いけど、他の女に盗られる前に君のこと、奪わせてもらうよ。

ダメ、待たない。これ以上ボヤボヤしてると、君は間違いなく他の女にとられる。

そうなる前に…君を僕のモノにするんだ。いいだろ？

いいさ。今は意味が分からなくても。

きっと後悔させないから…ね？

・台本（ゆるボイ！）
ボクっ娘な王子様系のヤンデレイケメン騎士に宣戦布告された
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎