幼馴染に冗談混じりに好きだと言われたが、その言葉に込められた彼女の気持ちは…

好き、愛してる…

…って言ったらどうする？困る？

ぶー。何その興味なさそうな反応。

もーちょっとさぁ、動揺してくれたっていいじゃん。

えー？なんでよー？幼馴染だから？

ふーん…まぁたしかに。昔からずーっとそばにいたもんね。

君からしたらわたしって、お姉ちゃんみたいなもんだしね。

は？お姉ちゃんだけど？君はわたしの弟分。

いやいや、君がお兄ちゃんって…それだけはあり得ない。絶対ない。

ていうかなんで君がお兄ちゃん？まさか妹欲しかったとか？

うわー…妹いないのにシスコン拗らせてるってどういう状況？ひくわー…

やだ。妹だけはやだ。君に下に見られるもん。

そりゃそうだよ。君はわたしの子分みたいなもんでしょ？

え、違うの？わたし、てっきりそういうもんかと…

あーあー！聴こえませーん！

昔おねしょしたとこを見られたなんて話、知りませーん！

う、うるさいなぁ！君だって昔はご飯の食べ方汚くて、ポロポロこぼしてたじゃん！

都合の悪いことだけ忘れんな！このバカちん！

(ため息)

あー、駄弁ってたらもうこんな時間じゃん。

わたし、もう帰るわ。そんじゃね。

え？…あ、送ってくれんの？サンキュ。

ふーん…なんだ、女の子扱いしてくれてんじゃん。

べっつにー？ただ君もそういう男の子らしいことできるんだなーって思っただけ。

は？予行演習？何の？

へー…彼女作る気なんだ。ふーん…

何も。ほら、早く送ってってよ。日ぃ暮れちゃうじゃん。





は？なに？別に怒ってませんけど？

いや、怒ってないってば。しつこいとホントに怒るよ？

…だって君、わたしのこと妹程度の扱いしかしてくれないじゃん。

わたしは対等に君と接してきたつもりなのに…

やっぱ近くにいすぎるとさ、そーいう重み？みたいなの無くなるんだね…

ちょっとは距離置く？わたしたち…

だって…近くにいすぎたなら、そうするしかないじゃん…

ちょっと最近二人で遊び過ぎたね。たまにはお互いの友達とでも遊んでれば…

(抱きしめられる)

…なに？いきなり…セクハラ？

それとも妹分の幼馴染を宥める的な？

違うって、何が……

…バカ。今それ言う？ちょっと遅過ぎ。

冗談半分に好きって言ったわたしも全く悪くないとは言えないけど…

一応本気の想い込めて言った部分もあったんだよ？それなのに…

そ。適当にあしらってくれちゃって…ちょっと傷ついたじゃん…

ふーん…本気で悪いって思ってる？




じゃあお詫びに…キス、して？




(キスされる)

思ったより躊躇なかったね…なんか意外。

バーカ…もう謝んなくていいよ。今ので帳消しにしたげる。

うん…好き。君のこと、愛してる。

ずっと隣にいてくれてありがと。

さっき恥ずかしい思い出暴露したから、今度は良い思い出暴露したげる。

君…わたしが親と喧嘩して、家出した時、真っ先にわたしのところに駆けつけてくれたよね？

しかも親から探してくれって頼まれたわけでもないのに、勝手にわたしを探してくれて…

君、わたしを見つけた時、なんて言ったか覚えてる？

「お前、やっぱり泣いてた」って。

誰からも知らされてないのに、なんでそんなこと言えるんだっての。エスパーかよって。

運命なんてそんな信じてるわけじゃないけどさ…

君に限って言えば、そういうものを感じてるんだと思う、わたしは。

俺もって…適当に言ってるでしょ、バーカ。

ま、何でもいいけど。わたしのこと、好きでいてくれれば。

ん？……あははっ、当たり前じゃん。

ずっと隣にいるよ…君の隣に。

(キス)

改めて…幼馴染兼恋人としてよろしくね♪ えへへっ♪

・台本（ゆるボイ！）
いつもそばにいてくれた幼馴染の気持ちにようやっと気づいた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎