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和菓子屋の娘の不良幼馴染はどうやら俺を上京させる気がないらしい
written by 松平蒼太郎
  • 告白
  • 監禁
  • シリアス
  • 拘束
  • 片思い
  • 幼なじみ
  • ヤンデレ
  • 不良 / ヤンキー
  • オレっ娘
公開日2022年06月18日 07:48 更新日2022年06月18日 07:48
文字数
1841文字(約 6分9秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
幼馴染
視聴者役柄
幼馴染
場所
某村
あらすじ
ある村の和菓子屋の娘と幼馴染である貴方は、彼女といつもどおりの日常を送っていたが、彼女には卒業後の自分の進路に関して打ち明けていないことがあって…?
本編
あれ?お前…こんなとこで何してんの?

は?喧嘩?それ、もう俺が終わらせちまったぞ。

たりめーだろ。この辺は俺のナワバリだぞ?誰にも好き勝手やらせねーよ。

サツ(※警察)に首突っ込まれても面倒だしなー。事前に終わらせとくのが一番だろ。

喧嘩見物に来たんだろ?見れなくて残念だったな。

はー…ちょいタバコ休憩っと…

あ、火ぃ付けてくれんの?サンキュー…

(一服)

んー?……あぁ、進路?んなもん、決まってるよ。一応親父の跡継ぐつもり。

まーな…うち、和菓子屋だし。お前もたまには買いに来て売り上げに貢献しろよ。

あ?余計なお世話だっつの。親父だってタバコ吸ってるし。遺伝だよ、遺伝。

舌が本当にバカになってんなら、今ごろウチも廃業してるだろーよ。

そーいうお前は?進路、どーすんの?

まだ決めてねーんだ…いいのかよ、それで。俺ら、もうすぐ卒業だぞ?

あっそ…まぁ知ったこっちゃねえけど。好きに頑張ればいいんじゃね?

おう、またな……あ、そうだ。今度新作作るから、そん時はお前に真っ先に味見させてやる。

毒味じゃねーよ。味見だ、あ・じ・み。

あー、引き止めて悪かった。今度こそまたな。





くそっ…俺としたことがこんな…

あ……お前か。悪い。お前に持ってくつもりだった和菓子、台無しになっちまった…

いや、ちょっとな…こないだ、喧嘩してた連中の一部とたまたまそこで会って喧嘩になってさ…

いや、まぁ俺が勝ったんだけど…そん時に菓子、落としちまって…

わ、悪いな。せっかく一番に食わしてやろうと思ったのに。ホント、すまん…

…?あっ、バカ!落ちたモン拾って食うな!腹壊すぞ!

…バカかよ。誰が味の感想言えっつった…

改めて今度作り直してくるから…そん時にまた食ってくれるか?

へへっ…サンキュ。お前、やっぱいい奴だな。

少しタバコ休憩すっか……あ、ライター、さんきゅ。

(一服)

なぁ、その…ありがとな。ちょっとだけ救われた気がする…

いいよ、分かんなくて。ただの独り言だから。

その、さ……もし進路決まってねえんなら俺とお店…

あ、いや…なんでもねぇ。忘れてくれ。

じゃあ俺、この和菓子の残骸、家まで運ばなきゃいけねーから。そんじゃあな。

え?……んな気ぃ使わなくても…運ぶくらい一人でできるって。

え、帰ってすぐ作んのかよ⁉︎ めんどくせー…

…そんなに食いてえの?俺の新作…

分かったよ。じゃあついてこい。とびっきり美味いの、食わしてやるから。





美味かったろ?俺の作ったやつ。

へへっ…まーな。こんなんでも俺、和菓子屋の娘だから。

あ?なんだよ、急に改まって……

…は?上京するって…就職でか?

な、なんだよ、それ…てっきり俺、お前は村にずっといるもんだと…

マジかよ…前は進路決まってなかったとか言ってたくせに…!

言いづらかったんだ…俺ら、幼馴染なのに…

謝んな。自分で決めたことなんだろ?

だったら、俺も受け入れるしかねーだろ。

あー、まぁその、なんだ…あっちでも頑張ってこい。

…そうだ。お茶のおかわり、いるか?持ってくるけど。

分かった。ちょっとだけ待ってろ。すぐ戻る。





お待たせ。どーぞ。

そりゃどーも…和菓子屋継ぐんだから、お茶くらい上手く淹れれて当然だろ?

あ?お茶に違和感?いつも通り淹れたぞ、俺は。

まぁただ…いつもと違うことを一つ挙げるとすれば、眠り薬なんか入れてたりして、な?

ふふっ…疲れたのか?いいぞ、俺の膝使って…

おやすみ…起きたら楽しいこと、シような?






おはよーさん。ちょっと効き目強すぎたか。目覚めんの遅かったな。

あ?見ての通り、縄で縛ってっけど?それがどーした?

(ため息)

あのさ…一言言わせてもらっていいか?



お前、俺のこと捨てるつもりだったのか?



そうだよ…昔からずっと一緒にいたじゃねえか…

それが急になんで、上京するとか言い出すんだよ…!意味わかんねえよ…!

は?要するにアレか?田舎より都会に住みたかったってことか?

へぇ〜…だったら遠慮は要らねえな。

お前を都会には行かせねぇ。ずっとこの村にいてもらう。

そのために…まずは既成事実、作っとくか。

冗談じゃねえよ。本気だぞ、俺は。

そうだよ。俺はお前が好きだ。

この村で俺に対等に接してくれたのはお前だけだ。

お前は優しいし、俺に言うべきことはちゃんと言ってくれるし…

だから…俺にはお前しかいねえんだよ…!

俺のこと、本当に理解してくれるのはお前しかいねえって、そう思ってたのに…!

裏切るなんて許さねえ。お前は俺のモンなんだから…

うちの親も結婚相手がお前なら、余裕で納得してくれるだろ。顔見知りだし。

へへっ…何とでも言ってろ。こうして捕まえた時点で俺の勝ちなんだからな。

上京なんかさせねぇ…お前の居場所はここにしかないってこと、思い知らせてやる…!

いっぱい愛し合おうぜ…これからもずっと、な?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
和菓子屋の娘の不良幼馴染はどうやら俺を上京させる気がないらしい
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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