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女神と呼ばれた彼女の狂愛的一面
written by 夜木嵩
  • ヤンデレ
  • 同窓会
公開日2022年07月01日 18:48 更新日2022年07月01日 18:48
文字数
2245文字(約 7分29秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
同窓会にて、学生時代「女神」と呼ばれ男子に人気のあった女性に話しかけられる。
当時、特別な関係でもなかったあなたなのだが、興味があるようでその真意とは……?

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[]:場面指定・変更

[@飲食店/同窓会]
本編
おっ、久し振りだね!

あ、私のことは……
心配いらないか。
皆覚えてるんだもん。

むしろ、自分のことを覚えてるのかって?
私は、同じクラスになった人のことはちゃんと覚えてるんだよ?

なんなら君とは隣の席になったことだってあるし、少しは話もしてたし、何よりも私としては忘れるわけがなくて……

あ、ごめん、何でもないから気にしないで。

それで、卒業してから元気してた?

いや、気になるよ。
私、皆のそういうの聞きに今日は同窓会に来たんだから。
それに、皆は私のこと聞きたがるんだから、私にも教えてくれないと不平等でしょ?

それこそ、君の場合は……
付き合ってたあの子とはどうなった?

そう、もう別れたんだ。
ただでさえ青春の恋なんて短いものだし、進学先も違うんじゃ仕方ないよ。
それで、その後は?

そりゃあ、その後の恋愛事情だよ。
それから恋人は出来てないのかなって気になっただけ。

……よかった。
君は当たり前みたいに言うけど、何があるかなんて、聞かないとわかんないもの。

だって、周りは私のこと、モテるとかかわいいとか、なんなら好きとか言ってくれるけれど、恋人経験の差では君には負けてるんだよ。

そりゃ、下心丸出しなのとか、変な男も寄り付くせいで、男の人のこと疑い深く見てしまうっていうのもあるんだけど、今までの恋人がゼロっていう事実は事実だから。

君だって、私と誰かが付き合ってるっていう噂は聞いたことなかったでしょ?
告白して玉砕したっていうのは聞いたかもしれないけど。

信じられないと言われても、そうなんだよとしか言えないなぁ。
私から言わせれば、君が付き合ったことだって信じられなかったわけだし、他人のことは案外わからないものなんだよ。

……それで、君はどうなの? 恋人のこと。

私は……さっき言った通り、恋人は過去にも今にもいないわけで……
つまりはフリーってことなんだけど……

だからさ、私ね、君とか……
もしよかったら、だけど、どうかな?

……へ?
あ、そ、そ、そうなんだ?
気になってる人がいる……か。

ふーん、結構君も恋多い人なんだね……
それならいいんだ。
私も、君に誰か意中の人がいるとは思ってないで聞いただけだから。

そっかぁ……この私が振られちゃうのかぁ……

なぁんてね。
ほら、さっきから一口も飲んでないみたいだよ?
私と話しすぎたせいか。

でも、不思議な気分だね。
元同級生の集まりだから、自然にあの時のクラスの光景が思い出されるんだよ。
それなのに、今はお酒飲んでて、なんだか混乱しそう。

あっちの方とか、お酒の勢いで過去のこと凄い勢いよく話してる。
今となっては語れる本音っていうのもあるんだろうね。

だけど、お酒の場は気を付けなきゃ。
盛り上がって油断しがちな分、いつ、本性が出るかわかんないんだから。

 (男、倒れる)

……こうやって。

 [@ホテル]
 (男、目覚める)

……起きた。

気分はどう?
頭痛かったり、吐き気とか、ない?

そう、大丈夫ならよかった。

そっか、君にはこの状況の説明が必要なのか。

まずここはね、ホテルだよ。
どうしてって、私が運んだからだよ?

君のお酒に睡眠薬仕込んで、会の途中で眠っちゃうように仕掛けたの。
何にも知らない君はお酒を飲んでバタン。
それをいいことに私が持ち帰るって言ったら、面白がった君のかつての友人がホテルまで一緒に運んで行ってくれて、今君はここにいるというわけ。

だから言ったでしょ?
お酒の場では気を付けなって。

でも、それを言った時にはもう手遅れだったか。

えへへっ、こうして私の思い通りになっちゃう君のこと、大好きだよ。

さて、これから何をするかの説明だなんて野暮なことはしないけど、ちゃんと気持ちは伝えておかないとね。

私……前からずっと君が好きだった。
何としてでも君のこと、手に入れたかったの。

もちろん、本気だよ。
何年も、この時を待ってた……

ねえ、何であの時、彼女なんて作っちゃったの?

私、あの女が好きになるよりも前から君のこと、好きだったよ?
告白だってしたかった……けど、あんなに男子の注目を浴びせられて、誰かと付き合うなんて出来ないよ……

いくら私から告白したとしても、君が、私と付き合ったことが原因でいじめられるんじゃないかって怖かった。
だから、卒業式の後に告白しようって決めてたのに……

あの女に先越されて、決断は台無し。

でも、そのおかげで自分が本気で君のことを愛してるっていうのもわかった気がするんだ。
いつか、自分のものにするまで死ねないくらい、君のことが欲しくなってた。

その女とは卒業してすぐには別れたみたいだし、わざわざ手を出すまでもなかったけど……

君、私のことずっと避けてたよね?

何って、君の帰りを見かけて追いかけても逃げられるし、家に行って呼び出しても出てくれないし、会おうともしてくれないんじゃ、どうしようもないじゃない。

今日まで君に悪い虫が寄り付かないようにするの、大変だったんだからね?

でも、それも私と君との輝かしい未来のためだと思えば、全く苦じゃなかったよ。

君に振り向いてもらえないことの方がよっぽど苦しかった。

ああ、もう、そんな苦しい思いはしないで済むんだね……
もう、好きなだけ君のことを愛せるんだ……
君と、いろんなことがしたいよ。

君に好きな人がいようと知らない。
もう私が君を離さないから。
もう君に、私のこと以外考えられなくなるくらい、滅茶苦茶にしてあげるから。

夢みたいでしょ。
男子総惚れだった私が君にご執心なんて。

これが、本当の私なの。
今まで、隠してた素直な欲求がこれなんだ。

こんなにも求められたら、君ももう、好きな人のことなんかどうでもいいよね?

もう、全部、忘れさせてあげる。

もう、心の奥底まで私の物。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
女神と呼ばれた彼女の狂愛的一面
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
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