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アンドロイドは恋する研究者の思うがまま
written by 夜木嵩
  • ヤンデレ
  • 研究者
  • アンドロイド
公開日2022年08月15日 18:12 更新日2022年08月15日 18:12
文字数
2171文字(約 7分15秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
アンドロイドに恋した研究者
視聴者役柄
もはや人間なアンドロイド
場所
研究室
あらすじ
研究者である女性が何年と時間を注ぎ込んで改良を重ねたというアンドロイドであるあなた。
というのも、試作段階で理想の男性を意識して姿を作ったところ、彼女はあなたに恋をしてしまったのだという。
恋心の賜物か、あなたは身体、思考ともに人間とほとんど差異のない精巧なアンドロイドになった。
遂に願いの叶った彼女は、あまりの興奮に自分を抑えられなくなって……
本編
……どうだ?

私のことがわかるか?

そうか。
ならば、記憶設定の方も問題はなさそうだな。

ようこそ、試作74号、私の研究室へ。
ずっと、この時を待っていたんだ……

ふふふっ、素敵ではないか。
その、何が起こっているのかがわからず困惑したような表情。

もう、これは精巧なアンドロイドですらない、完全なる人間だ。
感動すらしてしまう……

……あ、そうだ。
今までの試作74号なんて名称じゃ、名前と言うにはあまりにも管理的すぎて君には似合わない。
君の新しい、ヒトとしての名を私が考えようじゃないか。

ガラテス……。
女性として作っていればそのまま名前も付けられたが、まあいいだろう。
そもそも君は私の理想の男性として生み出したんだからな。
目を合わせるだけでも心臓が高鳴ってしまう……
君の美しさは、むしろ罪のようだよガラテス。

んふふっ、褒められて恥じらうとは、完全に人間の反応だな。
またその恥じらう顔の美しいことよ……

あぁ……好きだぞ、ガラテス。
君も私のこと、好きでいてくれるか?

そうか……嬉しいよ。
ここまで、何度と試行を重ねてきたか……。

あ、いや、その記憶は、君にはないんだったな。
だけど、その研究の結果生まれたのが君なんだ。

やっと、会えたんだよ……

まるで、夢みたいだ……

作ったのは私だけど、生まれてきてくれてありがとう。

何度も夢に見て、しきりに想像した光景がここにあるんだ。
ガラテスが命を持って、私に笑ってくれる姿。
煌々とした笑みは思い描いたとおりに美しいものだな……

あぁ……もはや、泣けてきてしまうよ……
ここまで、諦めないでよかった……
自分を、ガラテスを信じ続けてよかった……

抱き締めさせてくれ。
ガラテスがここにいるということを、ありのままに感じさせてほしいんだ。

今までの試作でしかなかった身体じゃ、味気なく冷たかったり、触れても反応しないし、どうしても心の隔たりをなくせずにいたんだけどな。

だけど、ガラテスは肩に手を触れられて、緊張したように赤らんだ顔で私のことを見てくれる。
そんな反応されたら、もう可愛すぎるとしか言えないだろ……

あぁ……これがずっと欲しかったんだ。
君の身体に触れて、君と、ふたりというものを感じられる濃密で穏やかな快感……
ガラテスさえいてくれるのなら、もう私、何もいらない……
これが、現実だというのか……?

ガラテス……

これから、私がすることは、真っ直ぐな私の愛の気持ちを伝えることだ。
私も、無理に気持ちを押し付けるようなことはしたくないから答えてほしい。

君も、私のことを愛してくれるか?
私の愛を、受け入れてくれるか?

……嬉しい。
ならば、してしまうからな?

好きだぞ、ガラテス……

 (キス)

好き……

 (キス)

好き……

 (キス)

これが……幸せ……

紛うことなき、ガラテスのはじめて。
安心してくれ、私もだ。

気持ち、よかったか?

……私も。

 (壊れていくように)

ああ、こんな愛する人とゼロ距離で幸せを共にできたら、もうこれ以上の幸福なんてないだろう。
これ以上ともなればもう……んふふ、考えてしまったら頭の中から消えなくなってしまう……
でももういいんだよな?
ガラテスはれっきとした一人の人間、その身体に何ら変わりはないのだから、何の問題もない。
むしろ私は最初からガラテスを愛し合うために生み出したのよ?
ガラテスは私のもの……遠慮なんていらないわ……

んふふ……

ガラテス。

君は、本当の愛情というものを知っているか?

素直にお互いを思い合う気持ち……というのは多少幻想が過ぎるんだ。
やはり、私たちは生き物、本能を排除することは出来ないからな。
心の底から惹かれる限り、どうしても自分勝手な欲情はつきまとう。
その果てがどんなものか、私の本当の愛情で教えようじゃないか。

どうした?
私が怖いか?

それならすまない、何年と愛しいガラテスが私のもとへ本当に現れてくれることを待ち焦がれていたんだ。
気持ちが爆発してしまって、興奮が止まらないんだよ……

ずっと待ち続けていたからには、我慢なんてしたくない……
もう、本当の命を宿したガラテスがいるんだもの、愛し合えるのなら、気持ちを抑えることなんて、出来ないわ……!

 (押し倒す)

好きだよ、ガラテス。
好きだっ、好きっ。

ねえ、しっかりと私の目を見て。
私は絶対にガラテスから逸らさないわ。

ああ……好き。

どうして、ガラテスだけは……研究一筋で今まで男性なんてものに興味を示してこなかったこんな私の心を、これほどまでに惹かせては乱してくるの……?

もう、最近はずっと、ガラテスに命を宿すためだけに研究を続けてきた。
ガラテスの微笑みが見たい、恥じらいが見たい、出来ることなら、私に抱かれて、すっかり人間に染まりきった、気持ちよさを感じる顔を見たい……

そう願ってしまったら、それしか考えられなくなってしまったんだ……。

でももう、そんな夢もあと少しで叶ってしまう。
こんなこともあろうかと、少し非力に作っておいてよかった。
これで、ガラテスは私の望むまま……

いいか?
君は、私に愛されるために生まれてきたんだ。
それ以外の目的なんて何もない。
私の伴侶として、私のものとして、私の気持ちを受け止めるための命なんだ。

だから、拒ませたりなんかしない。
ここから出してもあげない。

ガラテスは私のもの。

好き……

好きな人というものは、待ち続ければ待ち続けるほど、願い焦がれれば願い焦がれるほど、愛おしくてたまらない存在になるんだな……

一緒にいるというだけで、頭がおかしくなってしまいそう……

さぁ、私の愛しいガラテスよ。
望み続けてきた君の身体を、思う存分堪能させてくれ……

愛してる。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
アンドロイドは恋する研究者の思うがまま
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
夜木嵩
ライター情報
ヤンデレとか書きます。

Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
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