大学生のあなたはとあるアパートに一人暮らし。隣の部屋には、柔和な笑顔が魅力的な大人のお姉さんは住んでいる。毎朝顔を合わせ挨拶をする中で、ドキッとする冗談を言ってくる困った人。でもそれがただの冗談でなかったら……？

(ドアを開ける)


こんにちは

どこかお出かけ？

まさか、おデート……！？

あはは、ごめんなさい。ちょっと気になっちゃって

とてもオシャレでかっこいいから、そうなのかなって

そっかー

君みたいな人だったら、お姉さん、デートしてもいいのにな

なんてね。うふふ

じゃあ、楽しんでおいでね～




(ドアを開ける)


あら、おはよう

今日は一コマ目から？

あ、ゴミ出しね

いいよ、私が出してきてあげる

いいのいいの。ついでだから

遠慮しないのっ


(ゴミ袋を半ば強引に取られる)


いいんだって。重いものでもないし

なんなら、毎日でもお世話してあげたいくらいだから

……あはは！　確かに毎日はゴミ出さないねぇ

私はそれでもいいけど

それじゃあね！




(ドアを開ける)


ふあっ……！

お、おはよう

あくびしてるところ見られちゃった

恥ずかしいな～……

大分ブサイクだったでしょ

ほんと？

あーでも、慣れなきゃね

いつか、毎朝君の隣で起きることになるかもしれないんだから

なーんて

もう逆プロポーズみたいだねぇ

ふふっ

じゃ、今日も頑張って




(ドアを開ける)

(今日はいない……？)


(耳元で)こっちだよっ

んふふ！　驚いた？　驚いた？

油断しちゃってたでしょー

それとも、今日はいないなーって、寂しくなってくれちゃってた？

そうだと嬉しいなぁ

何にせよ、ドッキリ大成功

良かった良かった

ん？　待ってたよ

だってここ数日、毎朝挨拶してるじゃない？

もう、君のことばかり考えるようになってね……

……あ、ニヤけてる

いける、って思っちゃったんじゃない？　脈あり！　って

可愛いなぁもう

お姉さんはいつでも大歓迎だからね～

部屋に来ちゃっても、ね

それじゃ！




(ドアを開け、閉める)

(ガサガサとレジ袋をいじったりなんだり……)

(ピンポンが鳴る)

(ドアを開ける)


来る流れらったれしょおっ！

うぅ～……ばかぁ

……いっく

飲んれるよぉ。飲んれますよぉ

らって君が来てくんないんらもん

ぷぅ

あげてよ！　おへや！



んっく、んっく

ぷは

んで……分かるよね？

私が何を言いたいか

分かるよね？

……なんでさ！

あれだよ！

毎日毎日、私が君に言ってあげてるこ、と！

……おはようじゃなくて。その後

いっつも言ってるじゃん！　ほら、君なら……ああとか、君には……ナニしたいとか、なんかそういうの

……た、確かに、笑って誤魔化してるとこもあるけど！

でも男の子ってああいうこと言われたら、すぐうっほほーいってなって調子乗って女の人狙うんでしょ！？

絶対そう、絶対そう！

だから君も、惑わされて虜になって、私にアピールしてくるはずなのに

何で私にきてくれないの！

それだけ私には魅力がないって言いたいの……？

うぅ。そんなはず、そんなはずない！

あれよね、君が臆病で、一歩が踏み出せなかったのよね？

じゃあそれも、お姉さんがサポートしてあげる


(傍にすり寄ってくる)


ほら

こんなに近くまで女の人が来ちゃったら、どうしちゃうのかなぁ？

それとも……お姉さんにされるのを待ってる？

それもいいね

じゃあ、大人のお付き合いってものを、教えてあげようかなぁ……？

はふぅ……んぅ

……すぅ……すぅ……




(ドアを開ける)


あっ、お、おはよう……

今日は、良い天気だね

うん……

それじゃ

なっ、何？

……い、言わないよ！　もう言わない！

だって、あれだけ言っておいて、最後はあんな醜態晒しちゃったんだから

あんな……あんな……

……～っ！

それに……も、もう、言う必要ないでしょ

……むぅー

なんか、立場逆転した気がする。くやしい

わ、分かったから！

……お、お姉さんは、いつでも大歓迎だから

部屋に来ちゃっても……ね？

じゃ、じゃあ、またね！

・台本（ゆるボイ！）
【フリー台本】毎日冗談を言ってくるお隣のお姉さんは冗談じゃなかった【男性向け】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
小太刀 虚夜