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優柔不断な貴方と、即断即決なあの娘の話
written by 住公子
  • ヤンデレ
  • 共依存
公開日2022年10月01日 22:20 更新日2022年10月01日 22:20
文字数
1807文字(約 6分2秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
見知らぬ女性。自称ぼっち
視聴者役柄
一般男性。優柔不断
場所
指定なし
あらすじ
ちょっと優柔不断なところがある主人公。
今日も食堂でメニューとにらめっこしていると、見知らぬ女性に声をかけられた。
どうやら相席をしたいらしい。迷いつつも了承し、ついでにメニューも決めてもらうことに。
その後も交流が続いていくが……?
本編
はー……。
食堂、今日も混んでるなぁ。どうしよう。
うーん……仕方ないかぁ。

あのー、すみません。相席、いいですか?
……? どうしました?
もしかして、一人、席を外しているだけとか?
それなら別の――違う? それじゃ、相席して大丈夫ですか?
ありがとうございます。では、失礼して。
えぇと、メニューは……あ、どうも。
うーん、何にしようかな。
んー……コレ(※お好きなメニューでどうぞ)にしようかな。
……貴方はまだ決まらないんですか?
どちらのメニューにするか迷ってる?
……ふふっ。
あ、ごめんなさい。 
眉間にしわが出来るほど悩んでいて……。
なんだか面白いというか、可愛いなって。
あ……ごごご、ごめんなさい、初対面の方に失礼ですよね!?
え? 私に決めて欲しい?
それじゃあ、こっち(※好みのメニューでどうぞ)でどうでしょう。
いえ、どういたしまして。
せっかくですし、お話しながら食べませんか?
……はい! それじゃ、自己紹介からですね。

※数日後※

あ、こんにちは。
今日は中庭でお昼ですか?
……どこで食べるか迷ってる?
ふふ、はじめて会った時も、その後に何度か会った時も、貴方はいつも何かを迷ってますね。
それで、毎回私が決めてあげてる訳ですけど。
あぁ、いえ。嫌な訳では無いですから。謝らないでください。
二択までは絞れるけど、そこからがなかなか決められない?
うーん、なる…ほど……? 
私はそういうの、あんまり無いからなぁ。
あ、私は食堂が満席みたいなので、どこかに食べに行こうかと。
友達ですか?
うーん、私、友達居ないんですよね。
いわゆるぼっちって奴です。
……あぁ、気にしないでください。
別にそれが苦だとは思っていませんし。
なんと言うか……私、昔から人に合わせるのが苦手で。
話とか、物事のペースとか。コミュ障なんですかね。
それなら、最初から積極的な人付き合いは避けた方がいいのかなって。
お互い疲れちゃいますし。
え? 確かに貴方とは自然に話せるし、仲良くできてますね。
どうしてでしょうね……貴方がいい人だから、ですかね?
ふふ、そんなに照れなくてもいいのに。
そうだ。もしよければ、一緒にお昼、食べませんか?
お店選びから何を食べるかまで、全部私に任せてくれていいですから。ね?

ごちそうさまでした。
どうですか?
ちょっと距離があるのが難点ですけど、安くて美味しくて、いいお店だと思うんです。
気に入った? ふふ、よかった。
あの……突然なんですけど。
今度、二人で遊びに行きませんか?
はい。二人だけで、です。
共通の知り合いもいないし、当たり前じゃないですか。
……相変わらず、迷ってますねぇ。
私としては、行って欲しいなぁ……としか言えませんけど。
……行ってくれるんですか!? やったー!
それじゃあ、日程とか決めないと。あとで連絡しますね!

※数日後※

ふー、楽しかったぁ!
今日は付き合ってくれてありがとうございました。
男の人と二人で出掛けるなんて、はじめてなので緊張しましたけど、凄く楽しかったです。
貴方も? そっか、良かった。
微妙な時間になっちゃいましたけど、この後はどうしましょうか。
行きたいところとか、あります? それとも解散?
……また迷ってますね。
それじゃ、今回も私に任せてもらっていいですか?
最後に行きたいところがあるんです。

はい、到着です。
なにって……ホテルですよ?
まぁまぁ、話は入ってからにしましょうよ。
外は暑いですから。

わぁ、お洒落な部屋ですね。
え? ホテルに来た理由ですか?
そんなの、貴方ともっと仲良くなりたいからに決まってるじゃないですか。
私、気付いちゃったんですよね。
自分がどうして人に合わせるのが苦手なのか。
簡単なことだったんです。
私が人に合わせるのが苦手なんじゃなくて。
私に人を合わせさせたかっただけなんだって。
支配欲が強くて、人を思い通りに動かしたい。
考えや行動を束縛したい。
そんな最低な人間だったんです、私。
貴方も、薄々感じてたんじゃないですか?
そんなことない? 
ふふ、優しいですね、貴方は。
……ねぇ。
私と付き合ってください。
そんなに驚かなくても。
お互い、ピッタリの相手だと思うんです。
一人では何事も決められない貴方と、決めたがる私。
これからは、私が貴方の迷いを全部解決してあげます。
他のこと――家事でもなんでも、出来るようになってみせます。
貴方が私にしたいこと、なんでもしてくれて構いません。
だから、私と、付き合ってください。

最初から簡単な二択ですよ?
私と付き合うか。
私と付き合わないか。
……ふふ、やっぱり、決められませんか?
なら、私が決めてあげます。

私と付き合え。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
優柔不断な貴方と、即断即決なあの娘の話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
住公子
ライター情報
すまい きみこ
住公子、通称ハム子と申します。
これまでpixivで活動していましたが、ゆるボイ!でも投稿することにしました。
ご縁がありましたら、なにとぞ。

TwitterID @kimiko_hamuko
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