- ヤンデレ
- お嬢様
- 告白
公開日2023年01月24日 18:34
更新日2023年01月24日 18:34
文字数
3114文字(約 10分23秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
お嬢様
視聴者役柄
指定なし
場所
お嬢様邸
あらすじ
目が覚めると、そこは邸宅の一室だった。
目の前には、口づけを交わそうとする知り合いのお嬢様。
あなたは昨夜彼女に招かれた夕食の後、体調を崩して眠っていたのだという。
もはやあなたへの好意を隠さない彼女は、ふたりきりの部屋で告白をして迫ろうとする。
あなたがそれを断ると彼女は……
目の前には、口づけを交わそうとする知り合いのお嬢様。
あなたは昨夜彼女に招かれた夕食の後、体調を崩して眠っていたのだという。
もはやあなたへの好意を隠さない彼女は、ふたりきりの部屋で告白をして迫ろうとする。
あなたがそれを断ると彼女は……
本編
んああぁっ。
警戒心なく、私の部屋ですやすやと眠っているという現実だけで、頭がくらくらしてしまいそうになるわ。
現実、なのよね?
こんな幸せな夢を私は、何度か見た覚えがあるけれど、今は本当のこと、なのよね?
どちらだとしても、眠るだけのあなたはどうすることもできないのだから、私の思うままにこの時を堪能するだけなのだけれど。
いつもは恥じらってしまって、目が合うとすぐに逸らしてしまう顔も、今は息がかかるくらいの間近な距離で見つめ放題。
焼け焦がすような熱い目で隅から隅まで熟視してしまうわ。
整った輪郭線から透き通るような肌、緩んだ唇は艶めかしくて、閉じたまぶたの先から生えるまつ毛も、何もものを言わないのに誘惑的。
この寝顔の穢れのなさが可愛くて、儚げなほどに美しいの。
どうして?
あなたは一体、どうしてこれほどまでに美しく生まれてしまったの?
こんなにも美しく生まれてしまったがゆえに、こうして私に捕らわれてしまった、哀れな王子様。
でも、仕方ないわよね?
それは、たとえ無自覚だとしてもあなたが誘ってしまったのだから。
ねえ、だから、私がその聖域たる唇の禁忌を犯してしまっても、あなたは責めることができない。
そうよね?
罪なき罪の罰として。
あるいは夢に揺蕩う胡蝶に、うつつの在り処を示す印として。
さあさ私を誘いざなってください。
現世の花園、魅惑の世界へと。
(男、目覚める)
あらら、お目覚めになられてしまいましたか。
それはそれは折角のチャンスでしたのに、残念です。
いえ、あなたが悪いとか、そういったことではないので、どうかお気になさらずに。
それで、お身体の方は大丈夫ですの?
何って、昨夜のこと、お忘れになってしまわれたのですね。
裏を返せば、それくらいにはお身体も回復された、ということでしょうけれど。
ほら、お夕飯の後、あなたは強い倦怠感を訴えられたではないですか。
立っていることさえもしんどいと。
ですから、私の部屋のベッドをお貸しして、治られるまでお休みになっていただこうとしたのですが、もう、状態は万全ということなのでしょうか?
それなら安心ですわ。
はて、お時間、ですか?
もう、とっくに朝になってしまわれましたけれど。
恐らく、あなたにとってはいつも通りの起床時間、というくらいではないでしょうか?
もしかして、本日は何かご予定でも?
ええ、差し支えなければ、ご朝食も召し上がっていただけたらと思っているのですけれど。
申し訳ないだなんて、遠慮はおやめください。
私は、是非、あなたと一緒の朝食というものを、体験したいのですから。
むしろ、私がそれを望んでいるのに、こちらの事情なんてもの、気になさらないでほしいですわ。
召し上がっていただけるのですね!
ありがとうございます!
ただ、すみません。
あなたがいつお目覚めになるか、体調のこともございましたから、わからなかったもので。
家の者に、すぐ作るよう頼んでまいりますので、少しだけ待っていただけますか?
そして、その間、私とお話、していだだけませんか?
あなたとこうして二人きりになれたのは初めてですし、私には、したいお話が沢山あるのです。
んふふっ、嬉しいですわ。
おっと、家の者を呼ぶのを忘れていましたわ。
これではいつまで経ってもあなたと朝食を食べられないところでした。
そうしてしまえば、あなたがずっとここにいてくださる、という利点はございますが、ね?
(SE:指を鳴らす)
大丈夫ですよ。
これで伝わるように話はしてありますから。
では、単刀直入に話してしまいましょう。
私はずっと、あなたのことをお慕いしておりました。
こんな私でも優しく受け入れてくれる懐の深さや、一つ一つの所作から漂う美しさ。
あなたのことを、ずっと私は王子様だと思って、いつしか本当に私の王子様になっていただけたなら、ということばかりを夢見るようになってしまいました。
私は、あなたのことを愛しております。
どうか、私の王子様になっていただけませんか?
(男、断る)
えっと、それは、どういう、ことで?
私、あなたのおっしゃっている言葉の意味がわかりませんの。
そ、そのごめんという言葉は、これから一生を添い遂げる中で、私に迷惑をかけてしまうこともあるからと、そういう意味でおっしゃっているのですわよね?
もう、そんな将来の不確かなことなんかで謝ることはないのですよ?
ですけど、そんな丁寧さもまた、私が惹かれる所以ですし、あなたも、真剣に考えてくださっているようで嬉しいですわ。
違う?
違いませんよ?
あなたが、告白を断るなど、ありえないのですから。
違いますわ。
私の王子様はそんなことなんか言いませんの。
私だけの王子様は、決して私のことを拒んだりなどしないはず。
だって、だって、あなたは、王子様なのですから。
私だけの王子様なのに、どうして私と結ばれないことがありましょうか?
どうして私との永遠の愛を誓わないことがありましょうか?
ああそうか、あなたは自分が、夢を見ているのだと錯覚なさっているのでしょう?
ならばご安心ください?
ここにいるのは正真正銘、本物の私ですよ?
いくら私だとはいえ、夢の世界の私とではなく、本物の私とだけ愛をお誓いになられようとする殊勝な心意気。
あなたを知れば知るほど、ますます愛しく思ってしまいます。
愛していますわ王子様。
ほら、王子様も私のこと、愛していただけますでしょう?
それがあなたの運命であるはず。
どうして、あなたは笑ってくださらないの?
本当なら誓いのキスをして、君を守るからと囁いてくださるはずなのに、キスどころか、私から逃げようとすらしてくるなんて。
一体、何があなたを狂わせてしまったの?
いいえ、私はおかしくなんかございませんわ。
確かに、あなたが私の手を取ってくださるはずの手で、むしろ私のことを避けようとしていることには動揺しております。
けれども、それはあなたが現実ではありえないはずのことをなされるからで、あなたさえ自分を取り戻していただけるなら、私だってこんな無理な真似、すぐにでもやめられるのですから。
とにかく、落ち着きましょうか。
もしかすると、昨夜の体調不良がまだ治られてないのではないでしょうか。
体ではなく、頭の方に悪いものが移ってしまわれたような気がしますわ。
ええ、でしたら、今日もまたお休みになってください。
こんな状態では外を歩くのも危険です。
大丈夫などと、無理をなさらないでください!
あなたは人に迷惑をかけたがりませんが、それがどれだけ危ないことか、ずっと前から心配でしたのよ?
あなたとお話しすることがあれば、申し上げたかったのです。
自分ばかりを犠牲にするのはやめていただきたいと。
私だって、王子様に守っていただけるなら、それ以上の幸せはありませんが、その王子様がいなくなっては元も子もありません。
好かれ続けるように身を尽くしたくなる気持ちも理解は出来ますが、一番の愛の形は、ずっと変わらぬ愛であり続けること。
そうだと思いませんか?
ですから、人はお互いに支え合うのです。
私も、王子様に全てを委ねてはいけないことぐらい、肝に銘じているつもりです。
これは、あなたのためであり、あなたが愛したい私のため、というのをどうか理解していただきたいのです。
それに、朝食もまだですから、お帰りになるにはお食べになってからでも問題はないでしょう?
病気を治すには、やはり食べるということも大事です。
私も、強引に迫るということはしたくありませんし、お互い、落ち着いてまた話をしましょう。
私は、色々と準備を済ませて、後はあなたの言葉を待つだけですから。
どうか、万全になって、あなたの口から聞かせてほしいのです。
では、そろそろ食堂に向かいましょうか。
警戒心なく、私の部屋ですやすやと眠っているという現実だけで、頭がくらくらしてしまいそうになるわ。
現実、なのよね?
こんな幸せな夢を私は、何度か見た覚えがあるけれど、今は本当のこと、なのよね?
どちらだとしても、眠るだけのあなたはどうすることもできないのだから、私の思うままにこの時を堪能するだけなのだけれど。
いつもは恥じらってしまって、目が合うとすぐに逸らしてしまう顔も、今は息がかかるくらいの間近な距離で見つめ放題。
焼け焦がすような熱い目で隅から隅まで熟視してしまうわ。
整った輪郭線から透き通るような肌、緩んだ唇は艶めかしくて、閉じたまぶたの先から生えるまつ毛も、何もものを言わないのに誘惑的。
この寝顔の穢れのなさが可愛くて、儚げなほどに美しいの。
どうして?
あなたは一体、どうしてこれほどまでに美しく生まれてしまったの?
こんなにも美しく生まれてしまったがゆえに、こうして私に捕らわれてしまった、哀れな王子様。
でも、仕方ないわよね?
それは、たとえ無自覚だとしてもあなたが誘ってしまったのだから。
ねえ、だから、私がその聖域たる唇の禁忌を犯してしまっても、あなたは責めることができない。
そうよね?
罪なき罪の罰として。
あるいは夢に揺蕩う胡蝶に、うつつの在り処を示す印として。
さあさ私を誘いざなってください。
現世の花園、魅惑の世界へと。
(男、目覚める)
あらら、お目覚めになられてしまいましたか。
それはそれは折角のチャンスでしたのに、残念です。
いえ、あなたが悪いとか、そういったことではないので、どうかお気になさらずに。
それで、お身体の方は大丈夫ですの?
何って、昨夜のこと、お忘れになってしまわれたのですね。
裏を返せば、それくらいにはお身体も回復された、ということでしょうけれど。
ほら、お夕飯の後、あなたは強い倦怠感を訴えられたではないですか。
立っていることさえもしんどいと。
ですから、私の部屋のベッドをお貸しして、治られるまでお休みになっていただこうとしたのですが、もう、状態は万全ということなのでしょうか?
それなら安心ですわ。
はて、お時間、ですか?
もう、とっくに朝になってしまわれましたけれど。
恐らく、あなたにとってはいつも通りの起床時間、というくらいではないでしょうか?
もしかして、本日は何かご予定でも?
ええ、差し支えなければ、ご朝食も召し上がっていただけたらと思っているのですけれど。
申し訳ないだなんて、遠慮はおやめください。
私は、是非、あなたと一緒の朝食というものを、体験したいのですから。
むしろ、私がそれを望んでいるのに、こちらの事情なんてもの、気になさらないでほしいですわ。
召し上がっていただけるのですね!
ありがとうございます!
ただ、すみません。
あなたがいつお目覚めになるか、体調のこともございましたから、わからなかったもので。
家の者に、すぐ作るよう頼んでまいりますので、少しだけ待っていただけますか?
そして、その間、私とお話、していだだけませんか?
あなたとこうして二人きりになれたのは初めてですし、私には、したいお話が沢山あるのです。
んふふっ、嬉しいですわ。
おっと、家の者を呼ぶのを忘れていましたわ。
これではいつまで経ってもあなたと朝食を食べられないところでした。
そうしてしまえば、あなたがずっとここにいてくださる、という利点はございますが、ね?
(SE:指を鳴らす)
大丈夫ですよ。
これで伝わるように話はしてありますから。
では、単刀直入に話してしまいましょう。
私はずっと、あなたのことをお慕いしておりました。
こんな私でも優しく受け入れてくれる懐の深さや、一つ一つの所作から漂う美しさ。
あなたのことを、ずっと私は王子様だと思って、いつしか本当に私の王子様になっていただけたなら、ということばかりを夢見るようになってしまいました。
私は、あなたのことを愛しております。
どうか、私の王子様になっていただけませんか?
(男、断る)
えっと、それは、どういう、ことで?
私、あなたのおっしゃっている言葉の意味がわかりませんの。
そ、そのごめんという言葉は、これから一生を添い遂げる中で、私に迷惑をかけてしまうこともあるからと、そういう意味でおっしゃっているのですわよね?
もう、そんな将来の不確かなことなんかで謝ることはないのですよ?
ですけど、そんな丁寧さもまた、私が惹かれる所以ですし、あなたも、真剣に考えてくださっているようで嬉しいですわ。
違う?
違いませんよ?
あなたが、告白を断るなど、ありえないのですから。
違いますわ。
私の王子様はそんなことなんか言いませんの。
私だけの王子様は、決して私のことを拒んだりなどしないはず。
だって、だって、あなたは、王子様なのですから。
私だけの王子様なのに、どうして私と結ばれないことがありましょうか?
どうして私との永遠の愛を誓わないことがありましょうか?
ああそうか、あなたは自分が、夢を見ているのだと錯覚なさっているのでしょう?
ならばご安心ください?
ここにいるのは正真正銘、本物の私ですよ?
いくら私だとはいえ、夢の世界の私とではなく、本物の私とだけ愛をお誓いになられようとする殊勝な心意気。
あなたを知れば知るほど、ますます愛しく思ってしまいます。
愛していますわ王子様。
ほら、王子様も私のこと、愛していただけますでしょう?
それがあなたの運命であるはず。
どうして、あなたは笑ってくださらないの?
本当なら誓いのキスをして、君を守るからと囁いてくださるはずなのに、キスどころか、私から逃げようとすらしてくるなんて。
一体、何があなたを狂わせてしまったの?
いいえ、私はおかしくなんかございませんわ。
確かに、あなたが私の手を取ってくださるはずの手で、むしろ私のことを避けようとしていることには動揺しております。
けれども、それはあなたが現実ではありえないはずのことをなされるからで、あなたさえ自分を取り戻していただけるなら、私だってこんな無理な真似、すぐにでもやめられるのですから。
とにかく、落ち着きましょうか。
もしかすると、昨夜の体調不良がまだ治られてないのではないでしょうか。
体ではなく、頭の方に悪いものが移ってしまわれたような気がしますわ。
ええ、でしたら、今日もまたお休みになってください。
こんな状態では外を歩くのも危険です。
大丈夫などと、無理をなさらないでください!
あなたは人に迷惑をかけたがりませんが、それがどれだけ危ないことか、ずっと前から心配でしたのよ?
あなたとお話しすることがあれば、申し上げたかったのです。
自分ばかりを犠牲にするのはやめていただきたいと。
私だって、王子様に守っていただけるなら、それ以上の幸せはありませんが、その王子様がいなくなっては元も子もありません。
好かれ続けるように身を尽くしたくなる気持ちも理解は出来ますが、一番の愛の形は、ずっと変わらぬ愛であり続けること。
そうだと思いませんか?
ですから、人はお互いに支え合うのです。
私も、王子様に全てを委ねてはいけないことぐらい、肝に銘じているつもりです。
これは、あなたのためであり、あなたが愛したい私のため、というのをどうか理解していただきたいのです。
それに、朝食もまだですから、お帰りになるにはお食べになってからでも問題はないでしょう?
病気を治すには、やはり食べるということも大事です。
私も、強引に迫るということはしたくありませんし、お互い、落ち着いてまた話をしましょう。
私は、色々と準備を済ませて、後はあなたの言葉を待つだけですから。
どうか、万全になって、あなたの口から聞かせてほしいのです。
では、そろそろ食堂に向かいましょうか。
クレジット
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ヤンデレとか書きます。
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