デートの待ち合わせ場所に彼女がいつまで経ってもやって来ないので、貴方が直接家を訪ねると、彼女はまだベッドの中でグータラしていた。夜更かししたとかで、全く起きようとしない彼女に業を煮やし、貴方は彼女の布団に無理やり突入して…？

(彼氏が彼女を揺り起こす)


んぁ〜…無理。起きれない…このまま寝てたい…


だって〜…昨日イラスト描いてて、結局4時まで起きてたからさぁ…超夜更かししちゃったし〜…


う〜…ごめん〜…デート行けなくなったのは謝るって〜…許してよぉ…


(彼氏が布団の中に入ってくる)


んあっ…なんで布団に潜り込んでくんの…？


う、ぐ〜…何も言えねぇ。悪いのあたしだし…


わかったよ〜…このまま寝ていいから。特別だからね？


まぁ、うん…抱き枕ができたのは嬉しいけど…おまけに温度高めの…


あ、そーいやさー…竹内くんが結婚したの知ってる？


そーそー。都会に出て女ゲットしたらしいよ。ヤバイよねー。


うん、職場恋愛だって。やるよねー、どうやって口説き落としたんだろ…


あ〜、それ、竹内くんなら余裕で言いそう。普通に想像できた。


まぁねー…あの人、けっこう情熱的なとこあるからねー。好きなモノには一途っていうか…


え？あたしが竹内くんに？


ないない。絶対射程圏外でしょ、あたしなんて。


んー…まぁ、もし口説かれても断ってるかな。


えー？それ聞くー？聞いちゃう？


あたしの答え、わかってるくせに…


そりゃあ、ね？あたしが好きなのは君だから…


うん…竹内くんもいい男だとは思うけどさ、やっぱ君には及ばないかな。あたしの中では。


君だって、竹内くんに負けず劣らず情熱的じゃん。


覚えてるよー？友達として家に遊びに来た時、あたしへの告白すっ飛ばして、うちの親に「娘さんと交際させてください！」って頭下げたの…


いやー、あり得ないと思ったね。


普通、あたしに告るのが先でしょーが。なんで真っ先に親に挨拶する？


いい感じに狂ってるっていうか…普段は常識人ポジなのに、たまに変な方向に振り切れるよね、君って。


けど、君の本気は伝わったから、まぁいっかって思って。


そ。あたしじゃなかったら絶対フラれてたまであるから。感謝しろよー？


ふふっ…まぁ半分冗談だけど。


てか、今更だけど聞いていい？


君、なんであたしを好きになったの？


あたし、割と女として終わってる自覚あるんだけど？友達からもよく言われるし。


あ、そ…それはどーも。なんか照れるな…


や、君も変わった女の趣味してるなって。


もうちょっとこう、可愛い子選んでもよかったんじゃない？


うわー…キザだぁ。くっせぇセリフもらっちゃったよ…


あー、こら。身体の向き変えんな。


あたしのテリトリーに勝手に入ってきたんだから、ずっとあたしの方向いてなきゃダメ。


そ。よそ見禁止。ちゃんとあたしを見とけよなー…化粧してないからブスだけど。


は？禁止って何が？


あ、うん…了解。自分のこと悪く言わなきゃいいんでしょ？


君もさ…あんま自分を他の男の子と比べなくていいからね？


うん…たまに気になる言動ある。積極的に自分の友達をあたしと引き合わせるようにしたりとかさ…


言っとくけど、そんなことしても無駄だからね？


てか、次それしたら罰ゲームするから。いい？


ん、よろしい。あたしの彼氏って自覚、ちゃんと持っとけー？


(あくび)


目、ショボショボしてきた…寝ていい？


ん、ありがと〜。それじゃ、おやすみ…


(寝息)

・台本（ゆるボイ！）
グータラなダウナー彼女の二度寝に付き合うことにした
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎