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ボーイッシュで人気者の幼馴染はこんな俺とも友達になってくれるらしい
written by 松平蒼太郎
  • シリアス
  • 学生
  • 同級生
  • ボーイッシュ
  • イケメン女子
  • 幼なじみ
  • 友情
  • ボクっ娘
公開日2023年05月13日 12:46 更新日2023年05月13日 12:46
文字数
1592文字(約 5分19秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ボクっ娘幼馴染
視聴者役柄
幼馴染
場所
学校
あらすじ
今日も貴方は、自ら進んで誰かと誰かをくっつけるための当て馬になっていた。そんな卑屈すぎる貴方を、幼馴染は放っておかなくて…?
本編
…見つけた。君、こんなところにいたのか。


どうしたもこうしたもないよ。さっきのあれは何なのさ…


いや、それは分かるけど…どうして君はそこまでするんだ…?


だって彼らが恋人としてくっついたところで、君には何のメリットもないじゃないか。


君はいつもそうだ…自分が得しないことを進んでやって…


結局、最後には自分の手柄を主張することなく、彼らの元を去って…また一人になって…


彼らは彼らで君に感謝すらしないし…ホント何なんだよって感じ…


当たり前だ。納得できるわけない。


君だっていい加減、誰かに認められていいはずなのに…どうして、こんな…


…ッ、君は自分で言ってて悲しくならないのか?


たしかに客観的に見れば、君はチビでデブでブサイクかもしれない。


けど、それはガワだけの話だ。君の賢さや、実は裏で人助けする人の良さだって知られていいはずだ。


それなのにどうして、自分でそれを主張しない?自分からアピールすれば、いつか誰かは…


…悲しいね。まさに破滅型の自己陶酔者だよ、君は。


だって…誰かの役に立てるだけで満足ってそんなわけないだろう⁉︎


いつから君は聖人君子になったんだ⁉︎


君だってホントは自分を誰かに認めてもらいたいんじゃないのか⁉︎


君自身が幸せになることだって、やりようによってはできるだろう⁉︎


なのにどうして…!いつからそんなふうになってしまったんだ、君は⁉︎


たしかに昔から君は、人助けをよくするきらいがあったけど…高校に入ってからそれが度を越している!中学時代に何があったんだよ!


わからないよ、君のこと…


小学校時代はあんなに快活だったじゃないか…


たしかに小太りではあったけど、今ほど卑屈じゃなかった。


僕が地元を離れてる間に何があったんだ…?教えてくれ…


(彼が中学時代のことをポツポツと語り始める)


…あぁ、そういうことか。ようやく理解したよ。


要するに、当て馬にされてたんだろう?


男の子が好きな女の子と付き合うために、君は何度もその間に入らされた…


容姿が優れないことをいいように利用されてたんだ。


誰かと誰かが結ばれるために、自分は都合のいいコマとして積極的に利用されにいく…いくらなんでも悲しすぎないか?


そうするしかない、か…つまり君はもう、自分が幸せになることは諦めてるってわけだ。誰かに好かれることも絶対無いって思ってるんだ。


うん…正直、僕も今の君は好きになれないかな。


卑屈で捻くれ者で、自己犠牲が当たり前になってる人を好きになれるわけない。だから…


(抱きしめる)


まずは人を好きになることから始めてみない?例えば、僕とかさ…


うん、今の好感度はマイナスだよ。でも僕は君を諦めたくない。


さっきは自己犠牲って言ったけど…いざという時に身体を張れる男の子は将来、頼りになると思ってるんだ。


君がチビでデブでブサイクでも関係ない。


君の行動自体は素晴らしいものだよ。君が犠牲になるという点を除けばね。


その行動力を今度は自分のために使ってみない?


無理じゃない。君ならきっとできる。


中学時代のトラウマなんて、思いきってぶっ壊しちゃえ。


無理矢理にでも、そのお手伝いはさせてもらうよ。いいね?


くくっ、あはは…!ははは…!


何を言い出すかと思えば…そんなのは些細なことだよ。


僕が人気者じゃなくなる?上等だよ。


君を悪くいう奴とは仲良くなりたくないし、むしろこちらから願い下げだね。


昔の君は、引っ込み思案だった僕の手を引いて、色んなところに連れ回してくれた。


そうだよ…僕にとっての初めての友達は君だ。


君と過ごした時間は全部楽しかった。


そんな君だから、助けたいって思ったんだよ?


今からでも遅くない。今度は自分のために、僕と仲良くならないか?


うん。僕はもう一度君と友達になりたい。ダメ?


仕方ないなぁ…ほら、握手。手、出して。


(握手)


ん…というわけで、これからよろしく。


いやいや。君には強引なくらいがちょうどいいんだよ。


恨むなら今の自分の卑屈さを恨むんだね。


さっ、一緒に帰ろ。もう時間も遅いし。


僕はいつでも君の味方だから…ね?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ボーイッシュで人気者の幼馴染はこんな俺とも友達になってくれるらしい
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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