- 青春
- 恋人同士
- 修学旅行
- 夜明け
公開日2023年05月15日 18:45
更新日2023年05月15日 18:45
文字数
2388文字(約 7分58秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
彼女
視聴者役柄
彼氏
場所
修学旅行先(フィクション)
あらすじ
――私たちだけが知ってる、修学旅行の夜明けの1ページ。
あなたと恋人は、修学旅行最終夜の未明、クラスメイトも教師も寝静まったことを確認してホテルを抜け出した。
それは、ふたりきりの思い出が欲しかったから。
夜明け、見知らぬ街でひとときを求めるふたりだけの秘密の出来事。
当作品は、自主開催企画「夜明けのふたり」の参加台本です。
台本使用上の規約等に違いはありませんので、使用される場合は規約通りにお使いください。
注・当作品の舞台は架空の修学旅行先です。地元民等による指摘は受け付けません。
あなたと恋人は、修学旅行最終夜の未明、クラスメイトも教師も寝静まったことを確認してホテルを抜け出した。
それは、ふたりきりの思い出が欲しかったから。
夜明け、見知らぬ街でひとときを求めるふたりだけの秘密の出来事。
当作品は、自主開催企画「夜明けのふたり」の参加台本です。
台本使用上の規約等に違いはありませんので、使用される場合は規約通りにお使いください。
注・当作品の舞台は架空の修学旅行先です。地元民等による指摘は受け付けません。
本編
ねーえ、あの、やっぱり、こんなこと、本当にしちゃっていいのかなぁ。
もう先生たちもお部屋で寝てるみたいだし、実際、ホテルの外まで来ちゃったし、今更なのかもしれないけど、さ。
バレたら大問題だよ、こんなの。
しかも、まだ暗いし、怖いし。
慣れない街で迷子とか、私、嫌だよ?
そ、それは確かに、私が言い出したというか、ぽつりと口にはしたけど。
だってさ、折角の修学旅行ー! って、気分ハイになってはみたけど、よく考えたらお部屋が一緒なわけじゃないし、班別行動でベタベタしちゃったらみんなからイジられるし、全然ふたりの時間がないじゃない?
なんか、いつもの方が君と一緒にいられてる気がする。
広い意味では、初めてのお泊りになるんだし?
こういうイベントってさ、思い出、ほしいでしょ?
もちろん、ふたりだけの。
なに? ビビってるくせに嬉しそうって?
それは、もちろん嬉しいんだよ?
やっぱり、ふたりきりになりたかったんだもん。
君といられるなら、何はともあれオールハッピーって感じ?
いけないことしてるドキドキも、幸せのひとつってことかな。
大丈夫。
だから、私、君と一緒に行きたい。
そっか、責任は全部君が取るつもり、か。
いやいや、それなら、私だって言い出しっぺとして一緒に怒られなきゃ。
手を繋いだら、晴れて共犯。
誰にも見つからなかったら、このことは私たちだけの秘密にしよう?
それで、抜け出したのはいいけれど、どこに行くつもりなの?
起床時間までは結構あるけど、こんな時間じゃ電車もバスも走ってないし、大して遠くには行けなそうだけど。
調べたの?
そっか、なんか、ごめんね。
でも、観光するところはやっぱり朝にならないと行けないのね。
結局、派手なことはできないってことか。
君と一緒だから、何もなくたっていいけど。
人目のつかない茂みならって……ばか。
でも、ここの参道を下りてくだけでも、観光気分は十分だね。
お店はどこも開いてないけど、建物とか、なんか、特別感。
まともな時間ならあまりの混雑で進むのも大変なところでしょ?
よく連休になるとテレビでいっぱい人いるの見るよ。
だから、こんなに誰もいなくて静かなの、すっごく新鮮かも。
君のおかげで、面白いの見れた。
ありがと。
っていうか、折角だから写真撮ろうよ。
レアな光景と、ツーショ。
これだけでも観光地のオーラが滲み出てる。
はい、チーズ。
(SE:シャッター音)
後で君のところにも送っておくね。
あっ、でも、人に見せちゃダメだよ?
勝手に抜け出してるのバレるし……これはふたりだけの秘密って、言ったでしょ?
写真も撮ったし、行こっか。
って、どこに行くか、何にも考えてなかったね。
あははっ。
でも、だからって帰るのは、まだ、物足りない、よね。
うん、私も。
それならさ、ゆっくりお話ができるところ、ないかな。
……川?
いい感じのところ、あるんだ?
君が言うなら、そうしようか。
連れてって。
んへっ、頼りきりかな。
でも、それだけ君のこと、頼りにしてるからさ。
頼るっていうか、甘える?
そうかもしれないね。
君と付き合ってから、ひとりでいるのが、寂しくなった。
とにかく君といたいって思っちゃうから。
ん、着いた?
あー、この川、写真で見たことある!
みんな川辺に座ってるとこだよね。
今は、私たちしかいないけど。
座ろっか。
んしょ。
でも、これがこの時間帯のいいところだよね。
静かな、ふたりだけの世界って感じがする。
ねえ、君はさ、修学旅行の間、ここまで寂しくなかった?
私はさ、君とふたりきりになれないだけで、こんなにもモヤモヤして、君とだけの時間が欲しいってなるなんて、知らなかった。
一緒ではあるから、つらくはないんだけどね?
でも、一緒にいるのにふたりの時間が足りなくて、いつもとは違うもどかしさだったの。
君も?
そっか、嬉しいな。
そのかわり、今はとっても満たされてる。
いけないことしてるドキドキを差し置いて、君と寄り添える幸せが私を中をいっぱいにしてる。
ただ、ふたりきりっていうだけなのにね。
もう、気付けばさっきまでの真っ暗な夜が明けていってる。
君のこと、はっきりと見えるようになってきた。
私、朝焼けなんて寝てる時間で、全然見ないからさ、すごい新鮮な気分。
君といて、綺麗な川の流れと、澄んでいく空。
眠気が覚める、ひんやりとした空気。
心が洗われてく。
ねえ、もう少しだけそば、寄ってくれる?
ぴったり、触れてほしい。
だって、ここ数日、手を繋ぐのもあんまりできてなかったんだよ?
それだけでも、足りないくらいなんだから。
手、もっとぎゅっとして。
……今日が、始まっていくんだね。
修学旅行も今日でおしまい。
明日からは元通り。
そしたら、いつもみたいに好きなだけ一緒にいられる。
待ち遠しいのに、なんだか名残惜しいの。
今この時間が終わるのが、寂しいのかな。
今しかない、特別な時間って気分だからかな。
このひとときも、思い出になるんだろうね。
私たちだけが知ってる、修学旅行の夜明けの1ページ。
ねえ、時間、大丈夫?
まだゆっくりできるなら、いいんだけど。
そっか、まだ少しだけなら、余裕はある、か。
なんかさ、時間なんてあっという間、だよね。
とうとう夜空の濃い青がなくなってきた。
少しずつ、人が増えてきた。
ずっと、このままがいいとか、思っちゃうな。
そしたら、ふたりで一緒に怒られちゃう。
でも、それでいいから、ここにいたい。
(間)
あ……ダメか。
そうだった、このことは、ふたりだけの秘密にしたかったんだった。
そろそろ、戻る?
あーあ、思いのほか、一瞬だったな。
それくらい、楽しかったってことでもあるけど。
そうだ。
あのさ、これが、私たち、ふたりだけの秘密なら……何しても、いいよね?
何って、大丈夫、怖いことじゃないから。
折角の思い出だから、忘れられなくしちゃいたくて。
私と一緒にいけないことしてくれた、お礼かな。
ほーら、迷ってる時間はないんでしょ?
こっち向いて。
目、閉じて。
(SE:川の流れ)
もう先生たちもお部屋で寝てるみたいだし、実際、ホテルの外まで来ちゃったし、今更なのかもしれないけど、さ。
バレたら大問題だよ、こんなの。
しかも、まだ暗いし、怖いし。
慣れない街で迷子とか、私、嫌だよ?
そ、それは確かに、私が言い出したというか、ぽつりと口にはしたけど。
だってさ、折角の修学旅行ー! って、気分ハイになってはみたけど、よく考えたらお部屋が一緒なわけじゃないし、班別行動でベタベタしちゃったらみんなからイジられるし、全然ふたりの時間がないじゃない?
なんか、いつもの方が君と一緒にいられてる気がする。
広い意味では、初めてのお泊りになるんだし?
こういうイベントってさ、思い出、ほしいでしょ?
もちろん、ふたりだけの。
なに? ビビってるくせに嬉しそうって?
それは、もちろん嬉しいんだよ?
やっぱり、ふたりきりになりたかったんだもん。
君といられるなら、何はともあれオールハッピーって感じ?
いけないことしてるドキドキも、幸せのひとつってことかな。
大丈夫。
だから、私、君と一緒に行きたい。
そっか、責任は全部君が取るつもり、か。
いやいや、それなら、私だって言い出しっぺとして一緒に怒られなきゃ。
手を繋いだら、晴れて共犯。
誰にも見つからなかったら、このことは私たちだけの秘密にしよう?
それで、抜け出したのはいいけれど、どこに行くつもりなの?
起床時間までは結構あるけど、こんな時間じゃ電車もバスも走ってないし、大して遠くには行けなそうだけど。
調べたの?
そっか、なんか、ごめんね。
でも、観光するところはやっぱり朝にならないと行けないのね。
結局、派手なことはできないってことか。
君と一緒だから、何もなくたっていいけど。
人目のつかない茂みならって……ばか。
でも、ここの参道を下りてくだけでも、観光気分は十分だね。
お店はどこも開いてないけど、建物とか、なんか、特別感。
まともな時間ならあまりの混雑で進むのも大変なところでしょ?
よく連休になるとテレビでいっぱい人いるの見るよ。
だから、こんなに誰もいなくて静かなの、すっごく新鮮かも。
君のおかげで、面白いの見れた。
ありがと。
っていうか、折角だから写真撮ろうよ。
レアな光景と、ツーショ。
これだけでも観光地のオーラが滲み出てる。
はい、チーズ。
(SE:シャッター音)
後で君のところにも送っておくね。
あっ、でも、人に見せちゃダメだよ?
勝手に抜け出してるのバレるし……これはふたりだけの秘密って、言ったでしょ?
写真も撮ったし、行こっか。
って、どこに行くか、何にも考えてなかったね。
あははっ。
でも、だからって帰るのは、まだ、物足りない、よね。
うん、私も。
それならさ、ゆっくりお話ができるところ、ないかな。
……川?
いい感じのところ、あるんだ?
君が言うなら、そうしようか。
連れてって。
んへっ、頼りきりかな。
でも、それだけ君のこと、頼りにしてるからさ。
頼るっていうか、甘える?
そうかもしれないね。
君と付き合ってから、ひとりでいるのが、寂しくなった。
とにかく君といたいって思っちゃうから。
ん、着いた?
あー、この川、写真で見たことある!
みんな川辺に座ってるとこだよね。
今は、私たちしかいないけど。
座ろっか。
んしょ。
でも、これがこの時間帯のいいところだよね。
静かな、ふたりだけの世界って感じがする。
ねえ、君はさ、修学旅行の間、ここまで寂しくなかった?
私はさ、君とふたりきりになれないだけで、こんなにもモヤモヤして、君とだけの時間が欲しいってなるなんて、知らなかった。
一緒ではあるから、つらくはないんだけどね?
でも、一緒にいるのにふたりの時間が足りなくて、いつもとは違うもどかしさだったの。
君も?
そっか、嬉しいな。
そのかわり、今はとっても満たされてる。
いけないことしてるドキドキを差し置いて、君と寄り添える幸せが私を中をいっぱいにしてる。
ただ、ふたりきりっていうだけなのにね。
もう、気付けばさっきまでの真っ暗な夜が明けていってる。
君のこと、はっきりと見えるようになってきた。
私、朝焼けなんて寝てる時間で、全然見ないからさ、すごい新鮮な気分。
君といて、綺麗な川の流れと、澄んでいく空。
眠気が覚める、ひんやりとした空気。
心が洗われてく。
ねえ、もう少しだけそば、寄ってくれる?
ぴったり、触れてほしい。
だって、ここ数日、手を繋ぐのもあんまりできてなかったんだよ?
それだけでも、足りないくらいなんだから。
手、もっとぎゅっとして。
……今日が、始まっていくんだね。
修学旅行も今日でおしまい。
明日からは元通り。
そしたら、いつもみたいに好きなだけ一緒にいられる。
待ち遠しいのに、なんだか名残惜しいの。
今この時間が終わるのが、寂しいのかな。
今しかない、特別な時間って気分だからかな。
このひとときも、思い出になるんだろうね。
私たちだけが知ってる、修学旅行の夜明けの1ページ。
ねえ、時間、大丈夫?
まだゆっくりできるなら、いいんだけど。
そっか、まだ少しだけなら、余裕はある、か。
なんかさ、時間なんてあっという間、だよね。
とうとう夜空の濃い青がなくなってきた。
少しずつ、人が増えてきた。
ずっと、このままがいいとか、思っちゃうな。
そしたら、ふたりで一緒に怒られちゃう。
でも、それでいいから、ここにいたい。
(間)
あ……ダメか。
そうだった、このことは、ふたりだけの秘密にしたかったんだった。
そろそろ、戻る?
あーあ、思いのほか、一瞬だったな。
それくらい、楽しかったってことでもあるけど。
そうだ。
あのさ、これが、私たち、ふたりだけの秘密なら……何しても、いいよね?
何って、大丈夫、怖いことじゃないから。
折角の思い出だから、忘れられなくしちゃいたくて。
私と一緒にいけないことしてくれた、お礼かな。
ほーら、迷ってる時間はないんでしょ?
こっち向いて。
目、閉じて。
(SE:川の流れ)
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