仲の良い男友達と電車通学するお話。密かに女子人気の高い隠れイケメンな彼に満員電車の中で至近距離で見つめられてしまって…？

んー？あー、お前か。おはよ。


(あくび)


いや、別にー？朝弱いのはいつもだよ。


てかさー、昨日の数学の課題むずなかった？


え、うん…一応真面目にやったぞ、これでも。


あー、まぁ、別に見せんのはいいけど…


てかお前、数学苦手だっけ？


ふーん…じゃあはい。後で教室でテキトーに写して、返してな。


(ノートを手渡す)


あ〜、電車来た〜…もう学校が近くなってきたぁ…ダル。


(二人で電車に乗り込む)


…人多くてだるいな。明日から歩いて行くか。


それもそうか…俺、朝起きれないから無理だわ。そんな早く出れん。


お前は朝強くて羨ましいわ…少しは俺にも分けてくれ…


あ〜、そうだな。さっきはモーニングコールどーも。おかげさまで遅刻せずに済んだ。


(あくび)


やっぱねみ〜…一限、英語だっけ？高橋先生だし、こっそり寝てもバレなそうだな…


真面目だな、お前…まぁ、来年受験だし、一応頑張るけどさ…


(電車が揺れる)


…っ、とと…わり。バランス崩したわ。


はい？どうかした？俺の顔が、何？


はぁ…なんかよく分かんねーけど、近い方がいいの？


てかお前、顔赤くね？なに？熱でもあんの？


いや、だっておかしいじゃん。普通そんなに顔赤くならんだろ。


あ〜…今、手上げれねえからデコで計るか。ちょい失礼…


(おでこ同士をくっつける)


んー…熱はない、のか…？わからん…


まぁ、とりあえずしんどかったら言えよ？一緒に降りてやるから。


…ホントに大丈夫？テンパり過ぎてて何言ってるかわからん…


あ、もうすぐ到着か。そろそろ降りる準備しなきゃだな。


はい？お前、何言ってんの？


キス、ねぇ…たしかにそんくらいできそうな距離だった気ぃするけど…


…そんなにシて欲しかった？今ここでシてやろうか？


冗談だよ。さ〜、今日もかったるい一日の始まりだ〜。

・台本（ゆるボイ！）
自覚のないダウナーな隠れイケメン男子は始末に追えない
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎