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僕の守護霊は男顔負けのイケメン女武将
written by 松平蒼太郎
  • ご先祖様
  • 肝試し
  • 女武将
  • 男勝り
  • イケメン
  • 守護霊
  • オカルト
  • ほのぼの
公開日2023年07月27日 02:19 更新日2023年07月27日 02:19
文字数
1123文字(約 3分45秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
ご先祖様
視聴者役柄
子孫
場所
寂れた神社
あらすじ
貴方は一人、寂れた神社まで肝試しに来ていた。そこで悪霊に襲われそうになったところ、貴方の祖先にあたる守護霊の女武将が貴方を守ってくれて…?
本編
…下がれ、そこの下郎。かの者は貴様のような穢れた者が触っていい存在ではない。


(クソデカため息)


聞く耳持たんか…まぁいい。我が大切な子孫に取り憑こうとした時点で、貴様のことは斬ると決めているでな。


(襲いかかってきた祟り神を一刀両断)


ふん…他愛もない。まるで相手にならんな。所詮は落ちぶれた神か…


それより…大丈夫か?我が子孫よ。


わたしか?わたしはお前の先祖。生前は武士をやっておった。こうして子孫の前に姿を現すのは初めてだな。


いや、礼には及ばない。守護霊としての職務を全うしただけだからな。


しかし…こんなところにうっかり近付くのは感心せんな。


あぁ。寂れた神社というのは、落ちぶれた神々の巣窟となっているでな。生きた人間が迂闊に近づくと、祟り殺されてしまうぞ。


肝試し…そうか。男の度胸を試し、鍛えるための修行をしておったのだな。


あぁ。わたしの時代にもあったぞ。わたしも男衆に混じって参加したことがある。あれはあれで、なかなかに厳しい修行であった…


む…話してるうちに他の連中に取り囲まれたか。


仕方ない…我が子孫よ、お前はこの結界の中にいろ。一歩もそこから動くんじゃないぞ。


わたしか?わたしは平気だ。奴らなどモノの数にも入らん。一人残らず討ち果たしてくれよう。


あぁ。お前のことは必ず守る。守護霊の名にかけてな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


これで終いだ。存外、呆気なかったな。


もう大丈夫だ。結界の外に出ていいぞ。


(抱きしめる)


怖かったろう…?あんな化け物どもに襲われて…


強がるな。身体、震えているぞ?


大丈夫、大丈夫だ…今後もお前のことはわたしが守ってやる…なんといっても、お前の守護霊だからな。


ふふ…この甘えん坊め。わたしの子孫とは思えんくらい、愛い奴よ。


なぁに、霊体といえど、それ相応の霊力があれば、一時的に実体化は可能だ。現にこうしてお前を抱きしめられているだろう?


まさか数百年も時が経って、このような可愛い子孫の守護霊になれるとは…いやはや、人生何が起こるか分からんものよ。もっとも、わたしの人としての生は既に終わってはいるが。


さ、このような所に長居は無用。いい加減、帰るとするか。


あぁ、いいぞ。手くらい、いくらでも繋いでやる。ほら…


(手を握る)


これが生きた人の手か…ふふ、長らく忘れていた感覚だな。


いいや。残念ながら、わたしは独身で生涯を終えた。戦いに身を捧げた人生だったからな。


だが、後悔はしていない。あれもわたしが選んだ、人としての一つの生き方だからな。


…!ふふ、嬉しいことを言ってくれるな、我が子孫は…


そうだな…お前から女として見られるのも、存外、悪くないかもしれない。


ふふ…まぁ、わたしがお前を男として見るかは、また別の話だが。


うむ。これからも時には、こうして語らい合おうぞ。我が子孫よ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
僕の守護霊は男顔負けのイケメン女武将
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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