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イケメンな女騎士と大和撫子な女侍の真剣勝負
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 色仕掛け
  • 騎士
  • 異世界
  • 一騎打ち
  • 戦闘
公開日2023年09月28日 22:11 更新日2023年09月28日 22:11
文字数
2279文字(約 7分36秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
2 人
演者役柄
女騎士、女侍
視聴者役柄
剣士
場所
某所
あらすじ
とある国の剣士の男は、二人の女からの勧誘に頭を悩ませていた。一人は異国の騎士、もう一人は自国の侍で、ついに二人の争いは剣を交えたものに発展して…?
本編
A.女騎士
B.女侍


B.こんにちは。今日もお稽古ですか?もしよろしければ、わたしが稽古のお相手を…


A.あ、こんなところにいたんだ、探したよ。今日という今日はわたしたちの国の騎士団に入ってもらうよ。


B.…あの、どちら様ですか?異国の方とお見受けしましたが…


A.ん?あぁ、君はこの国のサムライというやつだね。初めまして。わたしはここからはるか西の国で騎士をやっている者だけど…


B.あ、はい、初めまして…それでその騎士の方が彼に何か御用で…?


A.あぁ、彼のスカウト…って言っても分かんないか。要するに、勧誘だよ。彼には騎士としての優れた資質が秘められているからね。是非、我が国の騎士団に入団してもらおうと思って。


B.え?ちょ、いきなりそれは急すぎませんか?彼はこの国の人間ですよ?いきなり異国に連れていくなんて、いささか話が飛躍しすぎていると思うんですけど…


A.いや?彼には前からそういう話を持ち掛けているんだが…君はどうなんだ?黙って素振りしていないで、教えてくれよ。


B.ほら、無言の否定を貫いてるじゃないですか。そもそも彼は、我が主君に仕えるとの先約がありますので。申し訳ないですが、お引き取り願えませんか?


A.いや、どうやら彼にその気はないみたいだよ。だいたい、彼ほどの逸材をこんな小さな島国に放置しておくのはもったいない。彼にはぜひ聖騎士となって、世界の秩序と安寧を守るのに貢献してもらわないと。


B.話を大きくしすぎです。世界秩序どうこうの前に、この国の乱世を終わらせる方が先ですので。そのためにも、我が主君の天下取りに協力してもらわなくては。


A.へぇ~…どうしても譲る気はないと?これでも彼には一年以上前から目を付けているんだけどね。


B.彼はわたしとは数年来の付き合いですので。たかだか一年かそこら目を付けていたくらいで、図に乗らないでください。


A.はははっ…!数年来の付き合いにも関わらず、いまだに自身の主君に仕えさせられていないとは、もうそちらの勧誘を受ける気はないんじゃないか?諦めが悪いにもほどがあるし、そこまでしつこく勧誘されては、彼もいい迷惑だろう。わかったら大人しく彼をこちらへ渡してはくれないかな?


B.しつこいのは貴女も同じでしょう?先ほどから全く相手にされていませんし、貴女こそさっさと自国へ帰った方がいいと思いますよ?


A.やれやれ…年上に対する口の利き方がなってないね?生意気な子猫ちゃんには、お仕置きが必要かな?


(Aが抜剣)


B.年上だとか年下だとか、そんなのは関係ありません。彼を軽々しく口説く軽薄な女はここで成敗します…!


(Bが抜刀)


A.ふふっ…その様子だと、彼に対して個人的な感情も持ち合わせているようだね。もしかして、彼のことが好きなのかな?


B.貴女には関係のない話です。どちらにせよ、貴女にはここで退散していただく予定ですから。


A.そっか…ちなみにわたしは彼に好感を抱いているよ。国に連れ帰ったら、存分に可愛がる予定だ。


B.…もう貴女とお話しすることはありません。ここで消えてください。


(AとBが剣戟を振るう)


A.へぇ…なかなかやるね。素晴らしい剣舞だ。君も彼とともに騎士団に入らないか?二人まとめて可愛がってやろう。


B.よく回る舌ですね…これ以上喋れないように、斬り落とした方がよろしいでしょうか?


A.怖い怖い…まぁ、わたしの剣の腕を甘く見てもらっちゃ困るかなっ…!


(AがBを押し始める)


B.くっ…!思ったより、やりますね…!ならばっ…!


A.…!流石にこれはヤバいかな?はぁっ…!


(AとBが激突する刹那、静観していた男が二人の剣劇を刀でもってくい止める)


B.え、あ、えぇ…?ど、どうして君が…?


A.…これは驚いたな。わたしたちの本気の一撃を止めるとは…君、やはりただ者ではないね?


B.ま、参りました…その、秘伝の奥義をこうも堂々と止められると流石に自信を無くします…


A.ふふっ、わたしもだ…こうまで見事に止められてしまうとね…流石に何も言えなくなってしまう…


B.やはり君はすごい人だったんですね…その腕を御館様のために活かしていただければ…


A.おいおい、抜け駆けは卑怯だぞ。わたしだって、彼の剣の腕には惚れこんでいるんだ。ぜひ、我が祖国のために活かしてほしいところだね。


B.…嫌です。今、君を諦めたら、絶対どこかに行方をくらましてしまうでしょう?その、わたしのことは好きにしてくれていいですから、一緒に来ていただけませんか…?


(Bが男の手をそっと握る)


A.へぇ…今度は女の魅力対決というわけか。その勝負、受けて立とう。ほら、こっちおいで?ギューってしてあげるから。


(Aが男に腕ごとしがみつく)


B.なっ…!そんな大胆に、お、お、おっぱいを…!


A.ふふっ…君も真似してみたらいいんじゃない?その大きさでできるものなら、だけど。


B.だ、だ、ダメです…!あんな大きな脂肪の塊に惑わされないでください!君も前に言ってたじゃないですか。慎ましやかな女子(おなご)の方が好みだって…!


A.果たして本当にそうかな?彼、少し顔が紅潮してるように見えるけど?


B.むぅ~…!じゃあ、わたしも…!んっ…!


(Bが男に身体全体を押し当てる)


A.なりふり構わなくなってきたね…やっぱり君も彼のことが好きなんじゃないか。


B.そうですよ?好きじゃない人をここまでしつこく勧誘するわけありませんし。たとえ、彼にこの身を捧げてでも、逃がさない覚悟です…!


A.いいね、そうこなくっちゃ。剣で打ち合うだけが真剣勝負じゃない。惚れた男をモノにするのも、立派な戦いだよ。さぁ、君にはわたしたちのどちらかを選んでもらおうかな。


B.く、食らいついてでも離しませんから…!男として、決断する時はきちっとしてください…!


A.君はわたしと彼女、どちらが好みなんだい?
B.君はわたしと彼女、どちらが好みなんですか?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
イケメンな女騎士と大和撫子な女侍の真剣勝負
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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