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ヤンデレ踊り子
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年06月05日 18:00
文字数
4825文字(約 16分5秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
踊り子
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
あらすじ
 内容としましては「酒場前で踊りの宣伝をしている踊り子に会い、それから・・・・・・」といった内容となっております。
本編
 【或る夕方、酒場前】

 (ガヤガヤという人々の喧噪)

 ねぇ、そこのお兄さん?

 えへへ、かっこいい人・・・・・・

 この後、あの夕日が沈んだあたりにね。

 あそこの酒場で私、踊るの。

 ほら、この服。綺麗でしょう?

 銀の装飾と、この胸の真ん中のルビーの宝石。
 踊るとね、キラキラと綺麗なんだぁ。

 えへへ、ね、どう?

 来てくれる?

 ふふ、待ってるね。


 【日が沈んだ後、酒場にて】

 (ワイワイ、という喧噪)

 (コツコツ、という足音)

 えへへ、今日も来てくれてありがとう。

 お酒やお肉を片手に、私の踊り、楽しんでいってね?

 (ヒューヒュー、という指笛など)

 ♪~♪~(鼻歌。軽快で、早めのテンポの曲をしていただけると)

 今夜は最後まで楽しんでいってね?

 うふふ。


 【1時間後、踊りの終わった酒場で。】

 (スタスタ、という足音)

 えへへ、最後まで見てくれてありがとう。

 また明日、夕日が沈んだ頃に踊るからまたきてね?

 あれ・・・・・・?さっきのお兄さん?

 どうしたの?今日の踊りはもう終わりだよ?

 もしかして・・・・・・私の事、好きになっちゃった?

 えへへ。

 実はね?私もお兄さんの事、好きだよ?

 ね、だから・・・・・・明日もまた私の踊り、見に来てくれる?

 お兄さんの為だけに踊るから、楽しみにしていてね?

 えへへっ。


 【翌日夕方、酒場にて。】

 (ワイワイ、という喧騒)

 (カツカツ、という足音)

 (ヒューヒュー、という指笛の音)

 今日も来てくれてありがとう。

 皆、お酒とお肉はもう買った?

 ・・・・・・えへへ、ありがとう。今日はたくさんあるみたいだから、どんどんお代わりしていってね?

 私も、今日は少しサービスしちゃおうかな?うふふ。

 (ヒューヒュー、という指笛)

 ♪~♪~。


 【酒場、踊りの後。】

 (カツカツ、という足音)

 あっ、お兄さん!来てくれたんだね。嬉しいなぁ。

 えへへ。ねぇ、おにーさん?

 今日の踊り、お兄さんの事を思って踊ったんだぁ。

 ね、だからさ・・・・・・ご褒美にデートしてくれないかなぁ?

 私、行きたいところがあるんだぁ。

 ね、ね。いいでしょ?

 ・・・・・・だめ、かな?

 ・・・・・・。

 えへへ。ありがとう。

 それじゃあ、明日のお昼に酒場の前で待ってるねっ!


 【翌日の昼】

 (ワイワイ、という喧騒)

 あっ!おにーさん!

 (タッタッ、と駈け寄ってくる足音)

 えへへ。ありがと、来てくれて。

 ね、どう?この服。

 さっき買ってきたんだぁ。

 可愛い、かな?

 ・・・・・・。

 えへへ。そっかなぁ?

 それじゃあ、行こっか。お兄さん、

 (カツカツ、という足音)

 昼の街って、新鮮かもしれないなぁ。

 いつも夜遅くまであそこで踊って、宿に戻るときはもう空が白くなってる事が多いからさ。

 この町って、こんなに賑やかだったんだね。

 皆、忙しそうだけど楽しそう・・・・・・。

 (カツカツ、という足音)

 ん、着いたよお兄さん。

 ここだよっ。

 踊りの衣装を新しくしようと思ってね、この宝石屋さんを見つけたんだっ。

 ほらほらっ、いこっ?

 (ギィ、と扉の開く音)

 えっと・・・・・・あ、あったあった。

 どうかな、これ?

 ちっちゃくて可愛いよねー。

 これを踊りの衣装に付けたら、キラキラとして、もっと踊りも綺麗になると思うのっ。

 赤色と青色と、緑色の3つがあるんだけど、どれが似合うかなぁ?

 ・・・・・・。

 そっかぁ。ん、分かった!

 それじゃあお兄さん、これ・・・・・・。

 うぅ・・・・・・。(心の中で葛藤しているイメージをして頂けると)

 (チャリン、と硬貨の音)

 ん、これでピッタリだね。

 えへへ。

 これでもっと、踊りに張り合いがでるよ。

 ありがと、お兄さんっ。

 (キィ、と扉を開ける音)

 ねぇ、お兄さん。

 私ね、実は・・・・・・お兄さんのこと・・・・・・。

 ううんっ、なんでもないっ。

 そういえばさ、今日は夜、来てくれるの?

 ・・・・・・。

 そっか、わかったよ。

 あ、じゃあ私の家この辺りだから、ここで。

 じゃあね、お兄さんっ。

 また、来てね?


 【ある日の夜、酒場にて。】

 (ヒューヒュー、という指笛)

 あ・・・・・・そっか、もう出番か。

 はぁ。

 (カツカツ、という足音)

 えへへ、今日もきてくれてありがとう。

 今夜も楽しんでいってね?

 ・・・・・・はぁ。

 あっ!っとと・・・・・・ご、ごめんなさいっ!(足を踏み外したイメージをしてもらえると)

 うぅ。

 いつも通り、いつも通りに・・・・・・。


 【酒場、踊りの後】

 (カツカツ、という足音)

 はぁ・・・・・・やっちゃったなぁ。

 これだけじゃ、お母さんが・・・・・・。

 あ、お兄さん・・・・・・来てくれてたんだ。

 ありがとう。

 ・・・・・・ねぇ、お兄さん。

 あ、あのね?お願いがあるんだけど。

 これから私と一緒に、隣町に来てくれない?

 実は今日、隣町の妹から手紙がきてね?

 お母さんの体の調子が悪いみたいなの。

 それでその、今夜馬車に乗って行きたいと思ったのだけど、私一人じゃ怖くて・・・・・・。

 お願いっ、お兄さんにしか頼めないのっ。

 一緒に、来て貰えないかな?

 大きな病気にかかったんじゃないかと思ったら不安でっ!

 ・・・・・・。

 い、いいの?

 本当?本当に本当?

 あ、ありがとう・・・・・・ありがとう、ございますっ!

 【20分後、馬車にて】

 (パカパカ、という馬の足音)

 ありがとう、お兄さん。

 えへへ。

 優しいんだね。

 あの街では皆、私が困っていても誰も助けてくれなくて、変わりに皆私のこと、嫌な目で見てきて・・・・・・。

 お兄さんも最初、そんな人達と何も変わらないんだろうな、って思った。

 でも、お兄さんってその、なんというか・・・・・・。

 ううん、なんでもない。

 私も、覚悟を決めたんだもん。

 ・・・・・・まだ隣町までは距離があるからさ。

 少し寝よっか。

 んぅ・・・・・・ふぁ・・・・・・。


 【隣町へ到着】

 (チュンチュン、という鳥の鳴き声)

 (パカパカ、という馬の音)

 ふぁ。ん、ついたね。
 
 ん、っと。

 家はこっちなんだ。さ、早くいこっ!

 (タッタッ、という駆け足)

 (トントン、というノック音)

 お母さん!私だよっ!大丈夫!?

 (ガチャリ、と扉の開く音)

 あっ!お母さん!体の方は大丈夫なの!?

 ・・・・・・え?ただの腹イタ?

 じゃ、じゃあ今はもう大丈夫なの?

 ・・・・・・なんだ、良かった。

 もう、びっくりしたよ。

 ・・・・・・え、この人?あ、えっと。その・・・・・・ま、街で知り合った人だよ。すごくよくしてくれるんだ。

 あ、お母さん。はい。手紙を見て飛んできたからそんなに無いけれど・・・・・・。

 また纏まったお金ができたら来るね!

 それじゃあ、帰ろっかお兄さん。

 じゃあまたね、お母さん。


 【馬車での帰路】

 (パカパカ、という馬の足音)

 まさか、ただお腹を壊しただけだなんて。

 もう、あの子も大袈裟だよ・・・・・・。

 お兄さん、今日は来てくれてありがと。
 
 すごく心強かったよ。

 ・・・・・・ね、ねぇお兄さん。

 その、ね?

 実は私、お兄さんの事ね?

 最初はお金を沢山貰えそうな人としか見てなかったの。

 それに、好きでもなかったの。

 この間、お兄さんデートしてくれたよね?

 あの宝石をお兄さんに払って貰って、後でお金に換えて、お母さんに送ろうとしてたの。

 お父さんが戦争で亡くなってから私が稼ぐしかなくて、とにかく何が何でもお金を作らなきゃって。
 お母さんとあの子達に辛い思いをさせたくないって。

 でも、あの時にね?

 お兄さんに嫌われたくない、って思っちゃったの。

 私ね、力も弱いし、魔法も使えないし、頭も良くもなかったから、手段なんて選べなかった。

 だから、どんなものでも使ってきたの。どんなに嫌われても怒られても構わないと思った。

 でも、お兄さんにそうしようとしたときにね、私。

 お兄さんの悲しそうな顔を思い浮かべて、それで・・・・・・。

 お兄さんには、笑っていて欲しいって思っちゃったの。

 ごめん、私ってこういう人間なの。

 だから、嫌いになっても、怒られても仕方ないよ。

 今まで・・・・・・応援してくれてありがとう。

 私も、お兄さんみたいな優しい人と一緒にいるのは辛いしね。

 (パカパカ、という馬の音)

 あ・・・・・・もう着いちゃったんだ。

 えへへ。今日はありがとう。

 じゃあ・・・・・・さよなら、お兄さん。

 【ある日の昼、食事処にて。】

 はぁい、パンと鶏肉、スープ付きですね?

 少々お待ちくださいっ。

 (カランカラン、というベルの音)

 いらっしゃいませっ。

 あ・・・・・・お、お兄さんっ!

 あ、えっとね、あれから実は踊り子をやめてね、ここで働かせて貰ってるんだ。

 どう?このエプロンと服!可愛いでしょ?

 踊り子の時よりはお金は少ないけれど、それでもお母さんに送ることが出来て、とても助かってるんだ。

 って、注文受けてたんだった。

 ごめんね、行かなきゃっ。

 あ・・・・・・あの、もし私の事を嫌いになったりしてなかったら・・・・・・今日の夕方、このお店の裏に来て貰ってもいい?

 私も、それで諦められるし。(小声で言っていただけると)

 じゃ、じゃあねっ!

 (タッタッ、という駆け足)


 【夕方、昼の食事処の裏】

 (カァカァ、というカラスの鳴き声)

 ・・・・・・来るわけ、無いよね。

 (タッタッ、という駆け足)

 あっ!お兄さんっ!

 来てくれたんだ・・・・・・っ!

 嬉しい、嬉しいよ・・・・・・!

 えへへっ。

 それじゃあ、近くに宿屋があるから、いこっ!

 (カツカツ、という足音)

 えへへ。

 お兄さん好き、好きっ。

 えへへへ。

 (ガチャリ、という扉の開く音)

 2人で一晩、お願いしますっ。

 えへへっ。

 (タンタン、と床を歩くような音)

 この部屋みたいだね。入ろ入ろっ。

 (ガチャリ、と開く音。)

 えへへ。

 前だったら今頃、酒場で踊っていたのかなぁ。

 ・・・・・・ん、どうしたの?お兄さん。

 あぁ、そっか。なんで踊り子をやめたか、って事だね?

 んっとね、あの日お兄さんと別れてから、あの酒場で踊る度にね。

 何度も忘れようとしているのに、お兄さんが見に来てないか見てたんだけどどこにも見えなくて。

 私、嫌われちゃったんだ、って。

 今まで非道いことをしてきたから当然だって思ったの。

 そう思ったら、あの衣装で踊るのが怖くなっちゃって。

 また踊りを間違えたり、足を踏み外したらどうしようって。

 だから、やめたの。

 それでね?次に働く場所を見つけて、もし10日以内にお兄さんの姿を見ることが無かったら。

 お兄さんの事を思い出しちゃうから、踊りの衣装も、宝石も、全部焼いちゃおうって思ってたの。

 でも、こうしてお兄さんに合えて・・・・・・えへへ。

 すっごく嬉しい。

 (カツカツ、と近づく足音)

 ね、お兄さん。

 このエプロンと服の下ね?

 (シュルシュル、と紐をほどく音)

 ずっとこの踊りの衣装、着てたんだぁ。

 いつお兄さんの事を見つけて、踊りを見せられるように。

 お兄さんのお願いを、いつでも利けるように。 

 この宝石、覚えてる?1番目立つところにはめて貰ったんだぁ。

 えへへ。ねぇ、お兄さん。

 私、お兄さんの事が大好き。

 お兄さんがして、っていうことはなんでもしたい。

 今すぐ踊って欲しい、ってお兄さんが言ってくれたら今すぐに踊りたいなぁ。

 いつでも、どこでも、どんなときでも踊るよ。

 あ、勿論踊りだけじゃないよ?

 私、お兄さんに全部をあげたいの。 
 
 この髪も、肌も、勿論この服も。体中ぜーんぶお兄さんがかわいい、って言ってくれたものにしたい。
 お兄さんに染まりたい・・・・・・。

 あ、勿論、変えてって言ってくれればいつでも変えるからね?

 あと、あと・・・・・・。

 えへへ。
 
 だから私、お兄さんと一緒にいてもいいかなぁ?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレ踊り子
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
一ノ清 カズスケ
ライター情報
 いつも閲覧ありがとうございます(^^)/

 趣味で聴いているASMR、シチュボ系の動画等を盛り上げたいという思いと、自分の名を売りたいという下心を持って、フリー台本を書いております。

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 各台本のタイトル、一部内容はは自由に変えてくださっても構いません。
 
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