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【女傑】戦好きの男勝りな元女王が案外乙女だった件について
written by 松平蒼太郎
  • ツンデレ
  • 元女王
  • 男勝り
  • 幽閉
  • 救出
公開日2024年02月24日 20:15 更新日2024年02月24日 20:15
文字数
1351文字(約 4分31秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
元女王
視聴者役柄
臣下
場所
牢屋
あらすじ
とある王国は、一部の臣下たちのクーデターにより、混乱状態にあった。彼らにより幽閉された元女王は、牢屋からの脱出を試みるも上手くいかない。苛立つ彼女の前に現れたのは、クーデターに加担したはずの臣下の一人で…?
本編
くっ…この鎖、外れんな…奴ら、こんなに頑丈に縛りおって…わたしを誰だと思っている…あの謀反者どもめが…


(男が牢屋の前に立つ)


…?貴様、わたしに何の用だ?謀反に加担した愚か者めが…


……何?どういう風の吹き回しだ?わたしを助けに来たとは…


……ほぅ?つまり、わたしに現女王の妹を補佐せよと申すか?


くく…はは、はははっ…!


貴様、臣下の分際でわたしに命令するとは、随分偉くなったものよなぁ?反乱分子に加担し、あまつさえわたしをここに幽閉しておいて、よくもいけしゃあしゃあとそのようなことが言える。


…ッ!あまり知ったふうな口をきくなよ、下郎が…!わたしが最初から妹に国を譲るつもりだっただと?貴様、ふざけたことを言うのも大概にしろ…!


……そこまで見抜いていたか。以前より食えぬ男だとは思っていたが、わたしの想像以上に頭が切れるようだな。


あぁ、そうだとも。貴様の言う通り、たしかにわたしはこの国をあの愚鈍な妹に譲るつもりでいた。女王などという肩書きが邪魔で仕方なかったからな。


当然だ。わたしは無類の戦好きだからな。前線を駆け回って、敵兵を討つのが一番性に合っている。その為には、王という肩書きを取っ払う必要があった。


もっとも…わたしが妹に王位を譲る前に、一部の不埒者どもが反乱を起こして、妹を王に担ぎ上げてしまったがな。


わかっておる…あの愚鈍な妹のことだ、あの下郎どもの言いなりになっているのであろう?所詮は傀儡にしかなれぬ気弱な女よ…本当にわたしと同じ血を分けた姉妹なのか、疑わしいわ。


ふん…言ってくれるな。たしかにわたしと妹を足して二で割れば、ちょうどいいかもしれんが…わたしが貴様の言う通りに動くとは限らんぞ?


…本当に食えん男だな、貴様は。まぁ、たしかにその通りではある。わたしは戦場で暴れさえすれば、それでいいからな。


ふん…いいだろう。今だけは、貴様の口車に乗ってやる。


あぁ、任せておけ。妹の補佐くらい、容易いことよ。王としてやるべきことを、ビシバシ叩き込んでやる。


だがその前に…わたしをここに幽閉した下郎どもを血祭りに上げねばならん。当然、貴様も協力するな?


ふっ…そうでなくては。特別に貴様を我が右腕としてやろう。よし、まずはわたしの拘束具を外せ。わたしをさっさと自由の身にするがいい。


(鍵を開けて牢屋に入った男に、拘束具を解いてもらう)


ふぅ…ようやっと、自由に動けるわ。少し身体は鈍っているが、あの雑魚どもを片付ける程度なら、問題なかろう。


…?何だ、急に?手を出せとは…こうか?


(手の甲にキスされる)


なっ…!なななななっ…!いっ、いきなり何をするんだ、貴様は…⁉︎


たっ、たわけが…!忠誠の証などとは…!貴様、無礼が過ぎるぞ!


当然であろう!手の甲にキスなどと、いきなりするものではない!こういうのは、きちんと相手の了承を取ってからだな…!


だ、黙れ!貴様、これ以上わたしを愚弄すると、打首だぞ、打首!


(ため息)


こういうことを気安くするタイプではないと思っていたが…油断ならん男だな、まったく…


(咳払い)


と、とにかくだ…!わたしの右腕となるからには、勝手な真似は許さん!キスをするならすると言え!わかったな⁉︎


くっ…!なんだ、そのニヤけヅラは…!本当に打首にされたいか…⁉︎ 人をたばかりおって…!


まぁいい…今はわたしの尊厳を打ち砕いてくれた謀反人どもに、正義の鉄槌を下すのが先だ!貴様は、最後までわたしについてこいっ!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【女傑】戦好きの男勝りな元女王が案外乙女だった件について
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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