黄道十二星座を一つに束ねることになった男は、各星座の軍団長から帝王と呼ばれていた。所用で下界に降りていた彼が星界へ帰ると、牡羊座の軍団長である『アリエス』が出迎えてくれて…？

お兄さんっ♪ やっと帰ってきてくれた♪ うれしいっ♪ ギュー♡


(ハグ)


ふふっ…♡ お兄さんの温もりだぁ…♡ 好き♡ だーい好き♡


あ、ごめんごめん。今日からお兄さんは正式に帝王様になるんだよね。それじゃあ、少しだけ…


(彼の身体から離れ、跪く)


…よくぞ星界までお越しになられました。帝王様のご決断、心より感謝申し上げます。


はっ…我ら黄道十二星座一同、帝王様の即位を心よりお祝い申し上げます。我らの頂点に立っていただき、誠にありがとうございます。


それでは、忠誠の証として、貴方様の手の甲にキスをさせていただきたく思います。よろしいでしょうか？


はっ…それではお手を拝借して…ンッ…


(手の甲にキス)


このアリエス、これからは貴方様だけの配下として…そして女として生きることをここに誓います。何卒よろしくお願いいたします…


……っと、堅苦しい挨拶はこんなものでいいかな？


ん？あぁ、はい……って、はい⁉︎


あ、いや、全然！お兄さんなら、超ウェルカムです！どーぞ！遠慮なく、ハグってください！


(抱きしめられる)


あぅ…ま、まさかお兄さんの方から求めてもらえるなんて…このままお兄さんの初めての女になれたら…


あ、いえ！こっちの話です！お気になさらず！


(顎クイされる)


…ッ！あ、顎クイって…！というか、さっきの独り言、しっかり聞いてましたよね…？


うぅ…お兄さんの、意地悪…他の子にもそういうこと軽々しく言ってるんでしょ？


ホントかなぁ？お兄さん、カッコよくて優しいから、すぐそういうこと言いそう…


う、うん…その、手入れはしてるよ？自慢の羊毛だからね。えへへ…


…い、いいよ？お兄さんになら、撫でられても…


(毛を撫でられる)


んっ…そんな感じでいいよ…いっぱい優しく、撫でて？


ふふ…気持ちいい♡ お兄さんになら、ずっと撫でられてたいかも…♡


ん、だってさ…まだ星界が騒乱状態だった頃に、お兄さんが現れて…あたしたちを黄道十二星座としてまとめ上げてくれたでしょ？


あの醜い争いを終わらせてくれたお兄さんには死ぬほど感謝してるし…争いを終えただけじゃなくて、他の星座の子とも、すごい仲良くなれたしね。全部、お兄さんのおかげだからさ…


ううん、それは違うよ？感謝の念と、お兄さんへの愛情をごっちゃにはしてない。


うん…お兄さんは牡羊座としてのあたしじゃなくて、アリエスとしてのあたしを見てくれた。そういう人、初めてだったから、すごく嬉しくて…♡


(彼に抱きつく)


ね、お兄さん…あたしのこと、もう一度アリエスって呼んでくれる…？


(愛おしそうに名前を呼ばれる)


…ッ！ダメ…我慢できないよ、こんなの…♡ お兄さんに名前を呼んでもらえるだけで、こんなに身体がうずいて…♡


(威厳強めな彼に声をかけられる)


…！は、はいっ…！ どうかわたしのことを抱いてくださいませ、帝王様♡ 心も体もすべて、貴方様に捧げるつもりですので♡


(彼に肩を抱かれながら、寝室へ連れて行かれる)


お兄さ……いいえ、貴方様。今後ともこのアリエスを、どうかよろしくお願いいたします…うふふっ♪

・台本（ゆるボイ！）
【純愛/星座】散りばめられた十二等分の星愛〜牡羊座のアリエス編〜
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎