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ダウナー気味なボクっ娘優等生は……
written by 霜月鷹
  • 告白
  • 学生
  • ヤンデレ
  • ボクっ娘
  • ダウナー
公開日2021年07月11日 06:55 更新日2021年07月11日 06:58
文字数
2219文字(約 7分24秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
いつも気怠そうな優等生(ボクっ娘)
視聴者役柄
勉強を教えて貰いに来たクラスメイト
場所
優等生の自宅
あらすじ
あの日、君に出会ったあの瞬間──僕の心は温かさを感じた。
ずっと探していた温もり、何よりも渇望していた気持ち。
それが目の前から消えてしまう事を考えると、信じられないくらい怖くなる。

それくらい、僕は君の事が──
本編
こんばんは、こんな時間に会いに来るなんて……ひょっとして何かあった?
僕の手に負える範疇なら喜んで手伝うけど──課題の問題が分からないから手伝ってほしい……なるほど。
それなら僕の得意分野だ。どうせ僕に出来るのは勉強くらいなんだし、喜んで手伝わせてもらうよ。
とりあえず、まずは上がりなよ。今日は……というか暫くは家族みんな出張とかで留守にしてるから、君さえよければ今日は夜通し教えてあげる事も出来るけど?
「君さえよければお願いする」……ふふ、相変わらず、君は口上手だね。
勉強も良いけど君も僕も明日は休みなんだし、課題が早めに終わったら何か映画でも見るかい?
僕の趣味が君と合うかは分からないけど……暇潰しの為にちょっと多めに借りて来たんだ、海外のアクション映画とかスパイ映画ばっかりだけどね。
へぇ、君もそういうの好きなんだ……それなら、映画の為にもさっさと終わらせちゃおっか。
それじゃあ、君を苦しめてる問題っていうのを僕に教えて?
なるほど……これは確かに君の苦手そうな問題だね。
でも大丈夫。僕に任せてよ。ちょっと飲み物を用意してくるから、君は準備しておいて。

はいどうぞ、前に君が淹れてくれたお茶を真似してみたんだ。
君は僕と違って料理とか得意だし、こうやって美味しいな飲み物とかもすぐに用意できちゃうし……本当に尊敬するよ。
今日の夕飯?本当ならいつもみたいに菓子パンで済ませようと思ったけど……君に言われた通り、今日は頑張って料理をしてみたよ。
味は……慣れない事はするもんじゃないなって感じだったけどね──って、僕の事より今は君の勉強でしょ?
この問題は色々と小難しい事ばっかり書いてあるけど、結局のところは例文のこの辺をそのまま解答欄に引っ張ってくればそれで良いの。
君って基本的な理解力は悪くないんだけど、こんな感じで解答者を惑わせてくるような問題には本当に弱いんだね……もっとよく見て、問題が隠してる本質を理解できるようにならなきゃ。
ん、どうしたの?ひょっとしてまだ、分からないところでもあるの?
やっぱり勉強が出来るのって凄い──そうかな?
暇な時間を潰すのにはちょうど良いから勉強をしてただけで、別に面白いと思った事だってないし……でも、君にそう言ってもらえるのは、ちょっと嬉しいな。
それじゃあ、この勢いでこっちの問題も──あれ、どうしたの?
なんだかボーっとしてるみたいだけど……ひょっとして、一気に説明し過ぎで疲れちゃった?
それなら、ちょっと早い気もするけど休憩にしよっか。


あのさ、せっかくだから聞いておきたい事があるんだけど……君はあの時、どうして僕に話しかけてくれたの?
どうしようもなく無気力な僕を、どうして君はいつも気にかけてくれるの?
「ほっとけなかったから」……そっか、それが僕に優しくしてくれる理由なんだね。
君は優しいね……僕みたいな変わり者にも手を差し伸べてくれて、こうやって頼ってくれて。
僕以外の人にも、誰だろうと分け隔てなく優しくする事が出来て……君って本当に凄いよね。
それくらいは知ってるよ。だって君、自覚はないみたいだけど皆からすっごく人気なんだよ?
君の事を好きって女の子が学校中に居たりして……君は誰からも好かれる、とっても素敵な人なんだよ。
でも……だから──


ごめんね、今からちょっとだけ……君に酷い事、するから。


急に押さえつけられて、ビックリしちゃったかな?僕、こう見えてけっこう力が強いんだ……意外だったでしょ。
僕ね、実はずっと前から君をこうしてしまいたいって思ってたんだ……大好きな君を、僕だけの君にしてしまいたいって。
やっぱり君、僕の気持には気付いてなかったんだね……勉強と同じで、そういうところを察するのが苦手なんだね──そういうところ、とっても可愛いよ。
僕がいつも退屈そうな顔をしてる理由……そういえばまだ話してなかったよね。今まで誰にも話してこなかったけど、君には教えてあげる。
僕はね、自分が「生きてる」っていう実感が無いんだ……何かを感じる事は出来ても、自分が生きているっていう実感だけがいつも欠落してたの。
その欠落がどうしようもなく虚しくて、悲しくて、苦しくて──結局のところ僕は何をしてても、何も感じる事がなくなっちゃったんだ。
虚しいだけの毎日、何処か虚ろな感情……でもね、君と出会ってから僕の毎日は変わったの。
今までに感じた事のないくらい毎日が楽しくて、君と言葉を交わしてるだけで胸が温かくて──その気持ちはね、僕に「生きてる」っていう実感をくれたの。
大好きな君がくれた大切な感情、君と一緒の時だけに感じる事が出来る確かな気持ち……僕はそれを誰にも奪われたくないの。
君が誰かに奪われてしまえば、僕はまた虚ろな自分に戻ってしまう……大好きな君が、大切な気持ちが何処かへ消えてしまう……そんなの、そんなの絶対に嫌!
僕は君と一緒に居ないと生きていけない……君の傍に居ないと、僕の心はまた壊れちゃう……そんなの嫌……虚ろだった僕に戻るのなんて絶対に嫌ッ!

君は色んな人にモテるからさ、地味な僕にはこんな事くらいしか出来る事がないんだ……こうやって無理やり……誰かに取られちゃう前に……はは、こんな事をしても君は僕を叱らないし、抵抗もしないんだね──それじゃあ、今から僕がする事に「同意」してくれるって事で良いのかな?
既成事実とまではいかないけど……君の心に僕を刻み込んで、君が僕の事を忘れられないようにしてあげるよ。
君の全てが僕の心に焼き付いたみたいに、僕の全てを君に教えてあげる。

大好きだよ……僕の心をこんなにしちゃった君の事、もう絶対に離さないからね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ダウナー気味なボクっ娘優等生は……
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹
ライター情報
主に女性演者様向けの台本を書いてるタヌキ的な「何か」です。
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