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Dive to Deep ─怪物になった幼馴染の触手耳かき─
written by 霜月鷹
  • 耳かき
  • 人外 / モンスター
  • 幼なじみ
  • 触手
  • 波音
  • ヤンデレ
公開日2021年11月05日 20:20 更新日2021年11月08日 14:39
文字数
2070文字(約 6分54秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
行方不明になっていた幼馴染/深海の怪物
視聴者役柄
幼馴染を探し続けていた少年
場所
夜の海岸
あらすじ
あの日、いつものように二人で訪れた海……そこで、彼女は姿を消した。
高波に呑まれた彼女は、最初から其処には居なかったかのように、蜃気楼のように日常から消失してしまった。
あの日の事を未だに忘れられず、何度も何度も彼女が消えた海を訪れ──
そして、五年という歳月を経て彼女は還ってきた。
五年という、決して短くない時間を一切感じさせない容姿で、大好きだった幼馴染は戻ってきた。

今にして思えば、それは深海に住まう物が扱う疑似餌のようなモノだったのだろう。

海を漂うような淡い意識の中で思い出したのは、そんな過去の思い出だった。
本編
(波の音)

(人懐っこい声音、口調)
ねぇねぇ、こんな時間になにをしてるの?
夜なのに一人で海を眺めて……もしかして、なにか考え事でもしてるのかな。
ざぶーん、ざぶーんって波の音が心地良くて……なんだかず~っと聞いていたくなっちゃうよね。
でもね、確かに夜の海は綺麗だけど、それと同じくらい危険なんだよ?
ま、海の事をよく知ってる君には余計なお世話かもね──って、そんなに驚いた顔してどうしたの?
私ってば何処からどう見ても君の幼馴染だと思うんだけど……えぇ……今度は急に泣き出してるし。
ねぇ、もしかして変な物でも拾って食べた?
「ずっと探してた」──探してたって、私の事を?
もう、私はずっと君の傍に居たじゃん……おかしなこと言わないでよ。
あぁもう、そんなに泣いちゃって……事情はよく分かんないけど、可愛い幼馴染ちゃんが慰めてあげますよ~

(ハグ開始)

ほら、ぎゅーってハグしてあげる……これで少しは落ち着けるかな?
そっか、それなら良かった♪
「海の匂いがする」……うん、さっきまで海の中を泳いでたからね。
深い場所まで潜ったり、浅い所を回遊してみたり……気が付いたらこんな時間になっちゃった。
ねぇ、私はどれくらい泳いでたの?
五年……そっか、私ってそんなに泳いでたんだ。
どうしたの、別に五年くらい普通だよ……まぁ、ちょっと長いかもしれないけどね。
でも君、ちゃんと私の事を待っててくれたんだね、ありがとう♪

(ハグ終了)

ねぇねぇ、そういえば君って耳かきが好きだったよね?
私の事を待っててくれたお礼に、私がいっぱい耳かきしてあげる。
耳かき棒は用意してあるから、遠慮しないで私の膝においで。
それじゃあ始めるけど……耳かきしてる間は、目を閉じててくれると嬉しいな。
理由?それは……秘密♪

(耳かき開始)

ほら、私特性の耳かき棒が入っていくよ……プニプニしててちょっとだけ湿ってる……不思議な感じでしょ?
これで耳の中を綺麗にしてあげる……うふふ、とっても気持ちよさそう♪

(しばらく無言で耳かき)

はい、こっちはもうすぐ終わりだよ~どうかな、気持ち良かった?
そっか……君が気持ち良くなってくれたら、私も頑張った甲斐があったな♪

(耳かき終了)

それじゃあ最後に……(息を吹きかける)はい、これでこっちはおしまい。
次は反対の耳を綺麗にしてあげるからごろ~んってしてね……うしたの?
「体が重い」……君、最近はあんまり寝てなかったから、きっとそのせいだよ。
大丈夫、今夜は君の疲れも取ってあげるからね。
「何で知ってるの」って……さっきも言ったけど、私はずっと傍に居たんだからね?

(小声)
ようやく効いてきたんだ……

ん、何でもないよ?ちょっとした独り言だから気にしないで。
そんな事よりほらほら、耳かき始めるよ。

(耳かき開始)

(しばらく無言で耳かき)

あ、目を開けちゃったんだ……開けないでって言ったのになぁ……ビックリした?
私の特性耳かき棒の正体は、私から生えてる触手でした♪
私ね、実はもう人間じゃなくなっちゃったんだ。
あの日、君と一緒にここに来て、海に落ちて……

(神秘的な声音、口調に変化)
その時に不思議な生き物に会って、気が付いたらこうなってたの。
この体になったばかりの時は人間だった頃とは全然違くて、陸に上がる事も出来なかったんだ。
だから昔みたいにちゃんと人の形を真似して、君に会えるようになるまでずっと、ずっと君の知覚を泳ぎ続けてたんだよ。
君の事を知ってたのはね、海の中から君を見てたからなの。
いつか陸を歩けるようになったら、君を海に連れて行くために──ほら、海の方……よく見て?
海の中からこっちを見てる子達……あの子たちはね、私の家族なの。
私と同じ血が流れた家族で、これからは君の家族になる深い海の住人達。
もしかして、気が付いてなかったのかな?
さっき君をハグした時ね、触手の先にある針から私の血を君に打ち込んだの。
私の血はね、少しでも体の中に入っちゃったら……ねぇ、どうなると思う?
正解はね、血を打ち込まれた生物を怪物私達の仲間に変えちゃう作用がるの。
でもね、君にあげたのは血だけじゃないんだ。
よいしょっと……ほら、これと同じ触手が君の耳に入ってるんだけどね、この触手……特別な体液を分泌するんだ。
生物の知性をゆっくり麻痺させて、体の動きを鈍らせる毒。
この毒をね、耳かきをしながら頭の中に染み込ませていってるの。
体が重く感じるのは私の血と毒のせい……君の体はね、段々と海で生きていくための体、私と同じ体に変化していってるの♪
でも大丈夫、怖がらないで……いいえ、私の事を怖いって思う邪魔な理性も、お耳の汚れと一緒に落としちゃいましょうね。
さぁ……仕上げをしてあげるわ。

(しばらく無言で耳かき)

さぁ、最後に仕上げをしてあげるわ……(息を吹きかける)うふふ、これでおしまい♪

(耳かき終了)

うふふ……貴方もすっかり、私達の家族になったのね。
あぁ、ようやく手に入れた!
愛しい貴方……何を引き換えにしても手に入れると誓った最愛の貴方!
もう絶対に離さない……貴方は時が終わるその瞬間まで、永遠に私達と共に過ごすのよ!

さぁ、一緒に行きましょう……怪物私達の家、怪物私達の故郷……深い深い、海の底へ。
これからはずっと一緒……光の届かない昏い海の底で、いつまでも幸せに暮らしましょう♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
Dive to Deep ─怪物になった幼馴染の触手耳かき─
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹
ライター情報
主に女性演者様向けの台本を書いてるタヌキ的な「何か」です。
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