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どうやら俺は(色んな意味で)ヤバイ奴と異世界に来てしまったらしい……
written by 霜月鷹
  • ギャグ
  • ファンタジー
  • ヤンデレ
  • ストーカー
  • 異世界
  • 爆発オチ
公開日2022年01月13日 11:52 更新日2022年01月13日 11:52
文字数
2192文字(約 7分19秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
主人公のストーカー
視聴者役柄
可哀相な人
場所
異世界
あらすじ
俺はいつものように、おかしなテンションのストーカーから逃げていた。
こんな事が日常になっているなんて「頭痛が痛い」って言いそうになるくらい頭が痛いが、少なくともこれが俺の日常だった。
そして普段のようにストーカーを撒こうとした瞬間、急におかしな光に包まれて──気が付いたら、見知らぬ森に(ストーカー)と一緒に倒れていたのだった。
本編
ん……いてて……ありゃ、ここは何処……?
私はさっきまで、いとしのあの人を追い回してた筈なのに……それがなんで、こんな森の中でぶっ倒れてるの?
あの人を追いかけて、それでなんかピカって光った気がして、それで……うーん、思い出せない……ってあれ?
私が下敷きにしちゃってる、この何とも素敵な匂いを漂わせるこの人は……なんと、私の追跡対象いとしのおかたではありませんか!
え、でもなんでこの人が私の下敷きに?
それでもって、なんで私達はこんな場所に……?
さっきまで私達が居たのはビルの群れであって、こんな見るからにマイナスイオン漂う素敵空間ではなかったはず……はい?
「いい加減にどいてほしい」……ですか。
おっと、これは失礼いたしました……私としたことが、考え事と君の素敵な匂いに夢中になっていました。
さて……一つお伺いしたい事があるのですが、君はこの状況をどう思いますか?
私の記憶が確かなら、私達は普段の日課である追跡と逃走おいかけっこをしていた筈なのですが……あ、君シャンプー変えたんですね、とっても良い匂いですよ。
知らないですかぁ……ですよねぇ……控えめに言ってもこれ、異常事態ですからねぇ。
はい?私が付き纏ってる時点で異常?何をおっしゃいますか。
これは至って普通な求愛行為、私にとっては日常茶飯事ですよ♪
っと、私の生態についてはこれまでにして……問題なのはこの状況です!
なんというかこれ、俗に言う「異世界転生」的なヤツではありませんか?
雰囲気的にはファンタジーでしょうか……いやほら、だってあそこの木陰からどっからどう見てもスライム的なヤツが此方を凝視してますし。
そしてほら、明らかに敵意を持ってこちらに接近してきてますし……これ、もしかしなくても危ないヤツですよね?
どうします?ダイスロールします?それともコマンド選択?あ、もしかしてコマンド入力でしょうか?
あはは、ふざけてそんな事を言ってみましたけど、私達の手にはサイコロもなければコントローラーもありませんからねぇ~それどころか画面もない、間違いなく現実でしょうからね~コレ。
さて……このままでは私達、あの見るからにザコ筆頭みたいな──いやスライムってタイトルによっては強敵になる場合もありますよね……この認識は改めた方が良いのかな?
とにかく、このままじっとしてたら、もしかしたら強敵かもしれないあのスライムの美味しいお昼ご飯になっちゃうかもしれませんが……どうします?
この展開、もしかしなくてもゲームで言うチュートリアルバトルだと思いますし、折角ですから腕試しでもしてみませんか?
まぁ負けたら負けたでわたし美少女、若しくは君とスライムの大声では言えない絡みが見れる事でしょうし……この際ですから肩の力は抜いて、適当にやってみましょうか。

ふぅ……なんとか勝てましたね、程よい強さでした。
それでもって君、どうやらレベルアップをしたみたいですよ?
ほらこれ、露骨なステータスウィンドウに「レベルアップしました」って表記されてます。
いやぁ、こんな感じのラノベとか漫画を見る度に「どうしてリアルにゲームの要素を持ち込んでるんだよ!」とツッコミを入れてましたけど、実物を見ちゃうと反応に困りますねぇ……というか君、私と比べてその……とってもザコじゃありませんか?
はい、これが私のステータスです。私の職業……えぇと、この場合はジョブと言えば良いのでしょうか?
ここには「ニンジャと君の護衛を兼業」って書いてありますね。
陰に潜んで護衛対象を見守ったり、敵に対しては背後からザクっと仕留めるタイプのジョブですね。
そういう感じのスキルがいっぱいあります、これでいつでも愛しの君を守れますね♪
それに比べて君は……さっきも触れた通りにジョブなしのザコ、私が居ないと一人になった途端に死んじゃうようなクソザコですね。
あ、でも君の持ち物欄にある「すっごく強力な爆竹」っていうのがありますね……言葉のニュアンス的には爆弾だと思うんですけど、それを使えばなんとかないそうですね。無駄に数を持ってますし。
ってちょっと、いきなり走り出して何処に行くんですか?
君、さっきも説明した通り私が居ないと無駄に爆弾抱えてるだけのザコなんですよ!?
もしかして状況についていけず、そのまま発狂してしまったんですか!?
はい?とりあえず私から逃げる?
全く、変な異世界に飛ばされても君は相変わらずなんですね……私と君には物凄いステータスの差があるって言ったの、もう忘れちゃったんですか──はい、あっという間に距離を詰めて君を捕まえちゃいました♪
以前は中々追い付けませんでしたけど、いやぁ……この世界って、意外と良い場所なのかもしれませんね♪
って、あの……少しお聞きしたい事があるのですが、君の手に持ってるその、火の付いた爆竹みたいなのって……もしかしなくても……ちょっと君ってば正気ですか!?
いやいや自爆とか流石に酷すぎますって、何が悲しくてチュートリアル終了後に自爆するようなプレイングしてるんですか!?
あぁもう火が火薬に……ちょっと、爆発オチとかあんまり過ぎますってー!




あれれ、ここは……?
あぁ……この感じ、死亡ゲームオーバーになったから復活コンティニューしたって感じですか。
うわぁ……この場所、綺麗な教会ですね……そう思いませんか?さっき盛大に自爆しちゃってくれた、私の愛しいパートナーさん?
君は「私に捕まるくらいなら死んでやる!」的な感じであんな凶行に及んだのでしょうけど、あいにく私からは死んでも逃れられないようですね♪
うふふ……これからは、この不思議な異世界で幸せになりましょうね……うふふ、うふふふふ♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
どうやら俺は(色んな意味で)ヤバイ奴と異世界に来てしまったらしい……
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹
ライター情報
主に女性演者様向けの台本を書いてるタヌキ的な「何か」です。
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