≪あらすじ≫
魔法使いさんと私どちらを選びますか？
…そうですか。

ここまでしても私を選んではくれないのですね。
…覚えてろよ。

…ざまぁみろです。

ええ、何度でも言いましょう。
ざまぁみろっていったんです。

あのとき私の気持ちを無下にしなければ
こんなことは起こりませんでした。

これは私を裏切った罰です。

きっと神様が私を哀れに思って
最後のチャンスをくれたんです。

あはぁ、痛がってる勇者様かわいそう。
このパーティの回復役は私だけ。

あなたがこの先生きられるかどうかは
私にかかってるんです。

こんなに楽しいことは人生であるでしょうか。

いいえ、ありませんとも。

そうですね。
とりあえず命乞いでもしてみたらどうですか？

まだ謝ったら許して回復してあげるかもしれませんよ？


//勇者：「魔法使いは…」


…ふん。
こんなときでもあの女の心配ですか。

どれだけ私が眼中にないのか教えてくれてどうも。

そうですねぇ。

勇者様には見えないですが、あちらにあの女がいますね。

ぴくりとも言いませんし、
死んじゃったんじゃないですかぁ？

あ、そうだ。
神官である私が直々に弔ってあげましょうか。

ええいいですよ。

…必ず地獄に送って差し上げます。

あっはは！
そのボロボロな手で止められると思ってるんですか。

放せ。
放せったら。

…っははあ、いい気味ですねぇ！

…本性を出したな？

ええ、これが私ですとも。
それが何か？

何も出来やしない勇者様に言われても
全然効きませんね。

むしろ気持ちいいくらいです。

…へ？
引っかかった？

なにを言って…！？
なんで立っていられるんですか…。
あなたはもうひんしなはず…。

近々私を解雇するつもりだった？
…なぜ、なぜです？

そ、それはあの女が悪いんです。
何度言っても勇者さまのお邪魔ばかりするから
少しわからせてあげただけで…。


≪勇者：立ち上がり剣を向ける≫


ひっ、仲間に剣を向けるなんて最低です！


≪勇者「お前なんか仲間じゃない」≫


ﾁｯ、くそ、なめてんじゃねえぞ…。

いたっ…血…聖職者に傷跡を残すなんて…！！
お前らなんて初級魔法で…！！

な、なんで出ないんですか！？
マナはあるはず…！

あ、あの女ｧ…。

ご、ごめんなさい！
先ほどのことは謝ります！
謝りますから許してください！

どうか、この通り！
主に誓ってもいいですからっ！

ちょっと気が触れたんです。
あのとき勇者様が私を選んでくれなくて、それがずっと嫌だったんです。

あなたたちが羨ましかった！
勇者様の隣にいられるあの人が羨ましかった！

ひんしになったあなたたちをみて、
いまなら選んでもらえると勘違いしただけなんです！

見殺しにするつもりなんて一切なくて…！！

わ、わかりました…。

まずはあの人を助けます。
助けますからどうか…。

もう私勇者様の隣じゃないと、
もう生きていけないんです。

知ってるでしょう？
私の帰る場所はすでに…。

回復(ヒール)。

…これで許してくれますか？

…いえ。
許されなくても許されるまで着いていきます。

優しい勇者様はいつか…
いつか私を許してくださいますよね？

・台本（ゆるボイ！）
フラれたヤンデレ神官ちゃんは裏切った勇者を許さない。が騙されて許しを請う。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
鮎