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人間を見下す最強の吸血姫に何度も敗北するが、最終的に認められて眷属になる
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • 罵倒
  • 人外 / モンスター
  • 吸血姫
  • 見下し
  • 戦闘
公開日2022年08月01日 12:19 更新日2022年08月01日 12:19
文字数
2012文字(約 6分43秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
吸血姫
視聴者役柄
青年
場所
某所
あらすじ
吸血鬼をはじめとした魔族に対抗できる力を持つ貴方は、夜の世界を支配する吸血鬼の一族に抗うが、そこに立ちはだかったのは、一族最強の力を持つ吸血姫で…?
本編
なんだ、この程度か…くだらん。

魔族に対抗できる人間などという評判は嘘偽りだったようだな。

悪いが、余は弱い男には興味がない。

そう、殺す価値もないと言っておるのだ。

悔しかったら腕を磨き直してこい。雑魚めが。

なに?……ふん、なんとでも言ってろ。負け犬の遠吠えにしか聞こえんがな。

じゃあな、人間。せいぜい他種族に食い殺されぬよう、コソコソ隠れながら平穏に暮らすといい。




はぁ…退屈で外に出たはいいが、見るべきものが何もないな…誰か余の退屈を紛らわしてくれる者が現れんか…

む……あれは…あの男、たしか…




ほぉ…存外やるではないか。下級魔族程度なら、十分相手はできるのだな。

ふふ…やる気か?やめておけ。このあいだと同じ結果になるだけだぞ?

聞き分けのない人間だ…仕方ない、少しだけ遊んでやろう。ちょうど暇してたところだしな。




ふふふ…ほんの少しは腕を上げたな。まぁ誤差の範囲内だが。

残念だが、余には遠く及ばない。今のお前では力不足もいいところ。百年後に出直してこい。

ふふ、またお得意の負け惜しみか?まぁ余は寛大な女だからな。そのような戯言も聞き流してやろうぞ。

(主人公立ち去る)

ふん…もう少し楽しませてもらいたかったが…まぁいい。最初からそこまでは期待していなかったし。

(あくび)

ちょっと運動もしたことだし、城に戻って昼寝でもするか…




ほぉ…なかなか綺麗な宝石だな。

店主、これを余…じゃなくて、わたしに売ってはくれまいか?金ならいくらでも出す。

何?売り物じゃないだと?貴様…このわたしに口答えする気か?

ふん…いかにも。わたしは吸血鬼。しかもこの国を支配する一族の娘であるぞ。頭を垂れよ。

ほう…殊勝な心掛けだな。では、この宝石は貰っていくぞ。さらばd……ってお前。いつのまに…

何だと?雑魚の分際で余に意見する気か?愚か者。

面白い…性懲りも無く余に挑もうとは。

いいだろう。今度こそ余に挑む気が無くなるくらい、痛めつけてやろう。覚悟せよ。




ふふっ…ははは!なんだ、やればできるではないか。

百年どころか百日も経ってないが…ここまで成長していたとは嬉しい誤算だ。

ふふ、なんだ?余に負け犬の遠吠えと言われたことがそんなに悔しかったか?

その悔しさがお前の原動力だとするなら…もっと悔しがれ。そしてもっと強くなって余を楽しませろ。

今日はこの辺にしておいてやろう。次に会う時は期待しているからな…それではな。




ぐっ…余としたことが…あんな下郎どもに捕まるとは…

まったく格好がつかんな…父上も失望しているであろう。人間ごときに捕まる不出来な娘を持ったのだから…

そろそろ奴らも戻ってくるな…余もここまでか…

ん?……なんだ、お前か。奴らの仲間だったのか?

違う?なら何しにきた?こんな地下牢まで…

助けに?ふふ、つまらん冗談を…余はお前に助けを求めた覚えはないが?

決着?そんなことのためにわざわざ同族を敵に回して、余を助けに?

ふふふっ…愚かだな、お前は。敵を助けるなどと、まさに愚の骨頂。余なら絶対助けんがな。

だが…今はその愚かさに感謝しよう。お前のような人間が一人くらいいても良さそうだ。




この辺でよかろう。奴らももう追ってこまい。

下ろしていいぞ。もう大丈夫だ。

さ、余と決着をつけるのだろう?構えよ。

何?……足の負傷など、むしろいいハンデだ。気にすることはない。

そんなに万全な状態のわたしと戦いたいか?聞き分けのない男は嫌いだが…余を助けた礼だ。特別にその願いを叶えてやろう。

だが…その場合、逆にお前が万全な状態で無くなるが…それでもよいか?

ふふふ…こういう意味だ。そこを動くなよ…

(首筋に噛み付いて吸血)

こうして人間の生き血を吸えば、この程度の怪我は即座に治る。

少し貧血気味のようだが…どうする?今日はやめておくか?

やはりそう答えるか。面白い。その愚直さ、嫌いではない。

それに…悪くなかったしな、お前の生き血は。

お前なら、我が眷属にしてやってもよいかもしれん。

それはともかく…始めるか。足掻けるだけ足掻いてもらおう。余が楽しめるように、な?



ふぅ…手こずらせてくれたな。だが、その出血量ではもう動けまい。

そのままだと死ぬが…助けを乞わんのか?

くくっ…ははは!そうか…!やはり面白い男だ、お前は。

よかろう…気に入った。お前の命、余が救ってやる。

ただし…人間としてではなく、我が眷属としてな。

安心せよ…我が手駒として、めいっぱいこき使ってやろう。

余から与えられし新たな命…余のために存分に活用するがいい。いくぞ…目を閉じよ。

(キス)

目はそのまま瞑っておれ。次に目が覚めたら、お前は我が眷属になる。

今の接吻で我が魔力をお前の体内に流し込んだ。怪我も時期に治るであろう。

意識が遠のいてきたようだな。そのまま安心して眠りにつけ。余がそばに居てやるから。

ふふふ…あれだけ反抗的だった男が、こんな安らかな寝顔を…愛い奴よのぉ…

(頭を撫でる)

人間を眷属にすることなどないと思っていたが…こういうこともあるのだな。

その愚直さはいつまでも保っておいてくれよ?でないと、余が楽しめんからな。

目を覚ましたら、どう可愛がってやろうか…今から楽しみだ。ふふふ♪
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
人間を見下す最強の吸血姫に何度も敗北するが、最終的に認められて眷属になる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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