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完全無欠の上官が部下のハニトラに堕ちた話
written by 市 砂鳥
  • 後輩
  • ヤンデレ
  • 年下
  • 敬語
公開日2021年06月26日 22:01 更新日2021年06月27日 20:19
文字数
2139文字(約 7分8秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
軍の上官
視聴者役柄
部下
場所
洞窟
あらすじ
上官と部下の立場逆転ものです。
上官が子供みたいによしよしされます。
本編
【あなた:軍の上官。真面目で禁欲主義。部下から慕われている。

 語り手:あなたの部下。まだ半人前。あなたに恋心を抱いてる】


(ほの暗い洞窟内にて)

うわああああ落ちるぅぅう!

(足場から滑落する音)

ごめんなさいぃぃl!

ロープを離してしまいましたあ!

痛たたたた…

上官、大丈夫ですか!


って、危なあああい!

岩が、岩が落ちて来ます!

(岩が落ちてくる音)


(洞窟内に閉じ込められたあなたと語り手)

あーーー。

上官、やっぱりこっちもダメみたいです。

岩が完全に、出口を塞いじゃってる…

すっかり、閉じ込められちゃいました…

洞窟探査にトラブルはつきものとは言え、

まさか、他の部隊ともはぐれてしまうなんて。


上官、私のせいですよね…

私があの時、ロープを手放してしまったから、

こんな所に滑落してしまったんです。

命綱を握ってた上官まで、

巻き添えにしてしまうなんて…

おまけに岩まで落ちてくるなんて、

はあ…服のここ、ズタズタだし。

無線機…壊れちゃったよぉ

本当に、本当に申し訳ありませんでした!


(叱咤をする上官)

はい!

そうですよね。

謝ってる場合では無かったです。

上官がいつも言っている通り、こんな時こそ、

平常心!

何事にも動じず!

手段を尽くし!

最善を尽くすこと!

…でしたね。

ええ、諦めずに助けを待ちましょう!


(しばらく経っても助けは来ない)

はあ…

どれくらい時間、経ったんでしょうね。

助け、来ませんね。

(何かバサバサっと頭上で動く音)

うわっ、何だ!?

コウモリでもいるんでしょうかね。

びっくりした…

すみません、大きな声を上げてしまって。

こんな時こそ平常心!

ですよね。

って…上官?

大丈夫ですか?


あの、もしかして、震えてます?

いや、そんなに強く否定しても、ほら…

(手を握る)

手が、こんなに震えてますよ?

ふふ。

ああ、そういえば私、

風の噂程度に聞いたことがあるんですけど…

上官って狭くて暗い所、苦手なんですか?

あ、もう一つ。

これも風の噂なんですけど。

この洞窟、いわゆるそういうものが、

「出る」らしいですよ?

あは、今ビクッてしましたね。

ほんとに弱点なんですね、こういうの(耳元で囁く)


ふふ、上官?

どうしたんですか?

そんなに強く私の服を掴んで…。

大丈夫ですよ。

誰にも言いません。

いつも真面目で強い上官が、完全無欠の上官が、

鬼軍曹とまで言われたあなたが、

こんなにかわいく震えてるなんて。


それよりも私が、元気が出るおまじない、

してあげましょうか?

実は、荷物の中に入れておいたんです。

このキャンドル。

アロマキャンドルなんですよ?

本当は荷物は必要最低限にしなきゃいけない規則ですけど、

今夜だけは、多めに見てくださいね?


(キャンドルに火をつける)

付けましたよ…綺麗ですね。

良い香りがしてきて、

落ち着くでしょう?

リラックス効果があるアロマキャンドルなんです。

さあ上官、火を見て落ち着いて。

ほら、もっと隣に来ていいですよ。

そう、寄り添ってください。

その方がきっと、落ち着きます。

しばらく助け、来る気配ありませんから。

今は上官としてじゃなくて、

一人の人間として、

好きなだけ、甘えていいんですよ?

そうそう、

私の肩に頭を預けてください。


ねえ、上官。

火を見てると、思い出しませんか?

ほら、修学旅行とかでやった

キャンプファイヤー。

もちろん今は修学旅行なんかじゃなくて、

訓練合宿ですけどね。

こんな状況なのに、なんだか童心に帰ってしまうようです。


上官?

なんて顔をしてるんですか?

涙ぐんでるんですか?

まだ怖いですか?それとも…

リラックスし過ぎて、

色んな感情が抑えられないんですか?

いつも頑張ってますもんね。

感情を抑えて、世のため、部下のために、自分を律してる。

私たちって、人を守るのが仕事ですけど、

守る側だって人間なんですよね。

だからいいんですよ、こんな時くらい平常心なんて。

子供になったつもりで、私に甘えてください。

ほら、ぎゅー。

あれ、身体が熱いですね。

汗をかいてはかえって体が冷えます。

さあ、上官も服を…


(洞窟に光が射し、助けが来る音)

あっ!

おーい!

こっちこっち!


よかったですね、上官。

やっと出られます。


あのまま時が、止まればよかったのに…

いえ、何でもありません。

大丈夫。

今日のこと。

誰にも言いませんからね?


(後日テントの中で、日誌をつける語り手。

以下、『』内は日誌を綴りながら読み上げるようなイメージ)


さて、日誌を書かなければっと。


(日誌を開く音)

『人生至上、最高に興奮を覚えた一日だった。
何せ、あの上官が初めて私に色んな表情を見せてくれたから。

キャンドルに火照らされた、あの恍惚の表情。
一生、この脳裏を離れないだろう。

それにしても、私の作戦は完璧だったようだ。
探索という名目で、上官をあの洞窟へと誘い込む。
同僚も買収し、2人きりで危機を乗り越える状況を作る。

一緒に危機を乗り越えると、その相手を好きになってしまう。
いわゆる「吊り橋効果」は絶大だったようだ。

媚薬入りのアロマキャンドルの効果もあり、
上官も私を意識し始めたと思う。

大丈夫。たとえきっかけが何であったとしても、
私は上官を愛せる。
他の誰よりも、末永く、他の誰よりも、深く。

平常心、何事にも動じず、手段を尽くし、最善を尽くし、
私は、ずっとずっと上官を愛し抜いてみせましょう』


(日誌を閉じる音)

さて、明日は何をしよう?

もっと、私に堕ちればいいんだ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
完全無欠の上官が部下のハニトラに堕ちた話
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
市 砂鳥
ライター情報
市 砂鳥(イチ サトリ)です。

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