旅館の女将である貴女は喫煙所で客の男と駄弁っていた。
その話の中で、貴女は旅館のあるこの村には夜這いの風習があることを男に伝える。
そしてそれとなく男のことを気に入った貴女は彼に夜這いを仕掛けるが、彼はそれを平然と受け止めて…？

わりー、女将さん。ここ、タバコ売ってない？

あ、ホントだ。自販機あったわ。

サンキュー、女将さん。タバコタバコ〜っと…





(一服)

あれ？女将さんもタバコ休憩？

へー…そんな若いのに吸っていいんすか？

いや、まぁそうっすけど…なんか意外で。見た目的に。

え？はい、十分別嬪さんっすよ。女将さん。

(背中を叩かれる)

あだだ！ちょ、女将さん、力強すぎ…！

あー、どーもでーす…

まぁ思ったこと言っただけなんで、気にしなくていいっすよ。

え、いや？俺、独身です。

マジ？既婚者に見えます？

へー…そういう貫禄的なのあるんすかね、俺って…

いや、一応これでも20後半です。

よく30後半って言われるんすけどね。

まー、そっすねー。タバコ吸ってたら、老けたかもしんないすねー。

いや、でもその論理だと、女将さんももっと老けてなきゃおかしくなりません？

えー、年齢不詳っすか？いいじゃないすか、教えてくださいよー。減るもんじゃないですし。

あー、はいはい。すんません。

女性に年齢尋ねんのはタブーでしたねー…

んじゃ、俺もうそろそろ寝るんで。

女将さんもあんま遅くまで働きすぎないよーに、気ぃつけてくださいよー？

え？夜這い？いや、全然そんな経験ないっすけど？

ほーん…この辺りの村、そんな風習あるんすか。なんか時代遅れっすね。

はーい。せいぜい気をつけますよっと。

そんじゃ、今度こそお休み。女将さん。





んっ…重てえ…

なんだよ……って、女将さん？どーしました？こんな夜更けに？

あ、あー…なんか聞きましたね。さっきそういう風習があるって…

で？今の状況となんか関係あります？それ？

へー…つまり女将さんは例の風習に従って俺んとこに夜這いしに来たっつーわけですか…

この風習あんの、たしか村に男が少なすぎるから…でしたっけ？

子づくりのためにわざわざよそから来た男の寝込み襲わなきゃいけないなんて、大変っすね。女将さんも。

え？……あー、そりゃ光栄です。男冥利に尽きますね、はい。

いや？結構ドキドキしてますよ、これでも。

まー、でも、なんつーんすかね…

こうなりそうな予感はなんとなくあった気がします。

うーん…そこんとこ微妙なんすけど…

いや、女将さんは十分魅力的だと思いますよ？ただ…

(抱き寄せる)

俺を満足させられる技量があんのかっつーこと。わかる？

なー、女将さん…アンタが処女でもそーでなくてもいいけどさー…

俺、けっこう欲深だから。ぶっちゃけ、満足さしてくれそうにない女とはヤらねー主義なんだよね。

ははっ、たしかに。実際、ヤってみなくちゃわかんねーとこはありますけど…

前戯で確かめさせてもらえます？女将さんのこと…

(キス、耳舐め、甘噛み等)

ふーん…いい反応すんじゃん。

気に入ったから特別に夜這い、させてやるよ。

俺、朝とか滅法弱いから、後で起こしてくれよ？

その代わり…夜戦はめっちゃ得意だから。

初めて相手でも手加減しねえよ？女将さん…





(一服)

あー、女将さん…どもっす。

いや…俺、朝よえーんで、ボーッとしてるだけっす。

ん？あー、はい。これ吸ったらもう出るんで。

数日間、お世話んなりました〜…

んで？できそう？子ども？

まー、そっすよね〜…そんなすぐには分かんねーすよねー…

ま、ヤれることはヤったんで、あとの出産とか子育てとかはそっちで頑張ってください。

もし気が向いたら、ここにまた来るかもしれないんで。そん時はオナシャス。

…ん、どーも。そんじゃ、さよーなら。女将さん。

・台本（ゆるボイ！）
旅館に泊まってきたダウナーなヤニカス男の所に夜這いに行ったら、想像以上の強者だった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎