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顔見知りの人間の男の家に泊まらせてもらった
written by 松平蒼太郎
  • からかい
  • ファンタジー
  • 寝落ち
  • 添い寝
  • お兄さん
  • お泊まり
  • まったり
公開日2022年12月23日 22:09 更新日2022年12月23日 22:09
文字数
1866文字(約 6分14秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
青年
視聴者役柄
野良狐
場所
神社の境内→男の家
あらすじ
野良狐の貴女は、神社の境内で空腹でへばっていたところを、顔見知りの男に見つけられる。男に家に誘われ、共に食事をすることになったが、外が吹雪出した関係でそのまま泊まることになり…?
本編
あれ?狐、お前こんなとこで何してんの?


腹減って動けねえの?
じゃあ、はい。
油揚げ、あるけど食う?


なんだよ…油揚げって
狐の好物じゃねえの?


普通の食事でいいの?
じゃあうちで飯食うか?


いいよ、別に。
一人分も二人分も
そんな変わんねえし。


あ、ちなみに今日のメニューはラーメンな。
湯がいたらすぐ作れるやつ。


ラーメンでいいんだ…
とりあえず早く帰ろうぜ。
寒くて凍えちまう。


手?はい、どーぞ。


なんかアレだな…
こうして手ェ繋いでると
恋人みたいだな。


冗談だよ。
そんな反応すんなって。


てか、寒っ…
風吹くと余計寒く感じるわ〜…


……あの、あんまり
くっつかれると歩きにくいんだけど…


あ、そ……まぁ寒いからな。
人肌で暖をとるのは合理的かもな。


てか、狐…お前、毛濃いんだから
そんな寒くないんじゃねえの?


え、ダメって何が?
今の発言になんか落ち度あった?


毛濃いって言うのダメなのか…
女性相手の発言って難しいな…


ふーん…そんなもんか。
何となくわかった、気がする。


んなことより、早く帰ってラーメン食いて〜…寒いし、あと寒いし。はぁ…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


おーい、狐。
デザートでシュークリーム
あるんだけど、食う?


あ、食うんだ。さっきまで
腹一杯でもう食えないとか
言ってたのに。


分かってるって。
デザートは別腹なんだろ?


はい、どーぞ。
あとコーヒーな。


苦かったら適宜、
砂糖とミルク
入れていいから。


ん?いや、シュークリームは
二個とも俺が食べる予定だっただけ。


何にやついてんの…?
何もおかしいこと言ってねえだろ…


勘違い乙。狐のためにもう一個
買ったわけじゃねえから。頭ん中お花畑か。


あっ!てめっ、俺のコーヒー
一気に冷ましやがって!


クッソ〜…野良狐のくせに
つまんねえ妖術使えんだな…


誰がコーヒー冷ませっつったよ…
温め直してくるわ。


ん?うおっと!


後ろからいきなり抱きつくなよ…
コーヒー溢れるだろ。


……何改まってお礼言ってんの?
いつものことじゃん、こんなん。


お前が腹空かせて、神社の境内で
へばって、俺が連れ帰って飯食わせて…


なんかいつのまにか半同居人になってるし…


まぁお陰で退屈しないんだけどな、最近は。


あー、はいはい。分かったから
とりあえず腰から手ェ離して。
コーヒーあっため直したいから。


…そうだ、狐。さっきデパートで
お前に似合いそうなアクセ見つけたんだけど、
つける?


うん、これ。
色合い的に似合いそうじゃねって思って。


いや、たまたま見つけただけ。
特に記念日とかじゃないけど。


あ、うん…どういたしまして。


てか、そんな喜ぶ?安モンだけど。それ。


大袈裟な奴…
まぁ喜んでもらえたんなら
全然いいけど。


てか、おい…外、めっちゃ
吹雪いてんじゃん。


今日、天気予報雪だったっけ…


なぁ、狐。今日は泊まってけ。
流石にこんな吹雪じゃ帰れんだろ。


いいよ、別に。一人泊まるくらい
別に何も問題ないし。


え〜、一緒に〜?
狐、なんか寝相悪そうだしなぁ…
寝てたら俺、蹴り飛ばされそう。


ホントか〜?
あんま寝相悪かったら
布団から追い出すからな。


うん。とりあえず今日は許可する。
一緒に寝んの。


え…優しい?俺が?


初めて言われたな、そんなこと。
明日は雪が…って、もう降ってんな。


とりあえず歯ァ磨いて、シャワー浴びて
とっとと寝るか。


狐、お前先にシャワー浴びてこい。
俺、食器の片付けとかしてるから。


やだよ。なぜ獣と一緒に
風呂に入らにゃならん。


えぇ〜…人間態じゃなかったらって、
マジで狐の姿になれんの?


あ、ホントだ…狐だな、どう見ても。


わかりました〜…てか、お前はいいの?
俺の全裸そんな見たい?


いでで!噛むな噛むな!
分かったから!タオルちゃんと腰に巻くから!


あー、クソ〜…軽く牙入れられた。
シャワーん時沁みるな、これ…


ま、いいや。風呂入るか。
テキトーに毛ェ洗ってやるからなー。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


あ〜、さむさむ!
暖房つけんの忘れてたから
湯冷めする!


おい、狐。こっち来い。
布団ん中であったまるぞ。


…はぁ。布団中サイコー。
もうこのまま出たくねぇ…


……狐。お前、いきなり
人の姿に戻んなよ…
心臓止まるかと思ったわ。


いや、さっきまで抱いてた
ペットが人の姿とったら
誰でも驚くから。


別に…嫌とは言ってない。
ただ、ちょっと布団中が
狭いなってだけ。


さっきまで完全にペット感覚で
抱いてたから、なんか心臓ドキドキしてる…


あ、うーん…彼女というより
妹?親戚の年下の女の子?的な?


だって小さいじゃん…
俺の腕ん中にすっぽり筒まるし。


女っつーか、狐は狐だよ。
俺の大切な半同居人の…


…眠いから寝ていい?
これ以上喋ってると
変なこと口走りそうだし。


…愛の告白ならもっと
大きくなってからな。
子狐は恋愛対象外だから。


はいはい…俺も好きだぞー…
おやすみ〜…


(寝息)
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
顔見知りの人間の男の家に泊まらせてもらった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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