かつては気心知れた男友達、今は恋人であるあなたの元へ、
誰かに嫌なことを言われて落ち込んでる恋人が訪ねてきます。
しょんぼりしているその人を、あなたは不器用ながら優しくフォローします。

えっ、嫌なことを言われた？
誰に何て言われたんだよ！

あ、いや、言いたくなきゃ無理には聞かねぇけどよ……。

しっかし、腹立つな。

怒るに決まってんだろ！
お前にそんな顔をさせた奴、許せねぇよ！
あー、ぶん殴りてぇ。
くそっ……。

けどよ、そんな言葉わざわざぶつけて来る奴に、大した人間はいねぇからな。

何らかのコンプレックス抱えてて、誰かを踏みにじることでしか
自尊心を保てねぇ哀れな奴だよ。

本当にスゲェ奴はわざわざ他人を貶めたりしねぇんだ。
マウンティングで、相手より高みに立ったつもりになってる
馬鹿の言うことなんか気にすんな。

どんだけ地位や知名度があっても、他人を傷つける言葉を
わざわざ選ぶような奴、ほっときゃいい。

たとえ誰が何と言おうと、お前の価値は傷つけられねぇ。
それだけは間違いねぇ。

だから、な。
大丈夫だ。
よく我慢したな。
……よしよし。

お前がぶつけられた言葉はきっと、
そいつ自身にとって一番嫌な言葉の筈だぜ。

つまり自分のコンプレックスをわざわざさらけ出しちまった
ようなもんなんだよ。
そう思うと、ちょっと笑えねぇ？

え？
俺の言葉も攻撃的で怖い？
いいんだよ。
お前が我慢してる代わりに、俺が好き放題言ってやってんだ。

さっきも言ったが、誰が何と言おうとお前の価値は傷つけられねぇ。
少なくとも、俺にとってお前が大切な人間であることは間違いねぇから。

だから、な。
元気出せ。
いつかそいつを見返してやろうぜ！
お前なら大丈夫だ。

・台本（ゆるボイ！）
ケア男子・気心知れた男友達風彼氏編　なぐさめボイス『嫌なことを言われた時』
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
香久乃このみ