かつては気心知れた男友達、今は恋人であるあなたの元へ、
他の人より報われてないと不満を募らせた恋人が訪ねてきます。
やりきれない気持ちを抱えたその人に、あなたは不器用ながら優しく寄り添います。

他のやつと同じように頑張っても報われてない気がする、か。

あるよな、そういうの。
なんであいつはちやほやされて、自分はスルーされてるんだ、って。
実力だって、そんなレベル変わんねぇ気がするのに
なんであいつだけ、って。

わかる。
むなしくなったり馬鹿らしくなったりするよな。
そんで、こんなふうに拗ねちまう自分を
情けなく思ったり、さ。
はは。

気休めにもなんねぇだろうけど、
俺、最近こう思うようになったんだ。

相性が悪かった、
もしくはセンスが合わなかった、って。

ほら、人間同士でもあんだろ？
誰かにとって平凡な人間でも、
別の誰かにとっては何物にも代えがたい特別な存在、って。

俺の目に、お前がすごく可愛く見えているように……。

ん？　あぁ、なんでもね。

ま、そう言うこった。
たまたま今回は、
お前にスポットの当たる舞台じゃなかったってだけ。
場所を移せば、お前が評価される可能性も十分あると、俺は思うぜ。
だってお前はそれだけの力を持ってるやつだから。

努力も欠かさねぇし。
すんげぇ頑張ってるし。
それに、選ぶのは結局人間だろ？
趣味とか好みとかセンスの問題だと思うんだよな。
正解や不正解じゃなくて、さ。

だから腐るなよ。
たまたま今は、見る目のあるやつが近くにいなかったんだ。
お前を評価する人間はきっといる。
ここで諦めちまうなんて勿体ねぇぞ。

それに、お前を認めてる人間がここにも一人いること、
忘れんなよ。

・台本（ゆるボイ！）
ケア男子・気心知れた男友達風彼氏編　よりそいボイス『報われてないと感じる時』
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
香久乃このみ