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公開日2024年03月09日 17:45
更新日2024年03月09日 17:45
文字数
2260文字(約 7分32秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
男性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
使い魔
視聴者役柄
巫女
場所
家
あらすじ
巫女である主人を労わり、時にからかいながらも、彼女への忠義は忘れない。そんな使い魔の白狼が耳かきをするお話。
本編
主殿…本日もお勤め、ご苦労様です。お祓い、無事に終わってよかったですね。今日のアレは中々強力な怨霊でしたので…
はい…他の方には無理でも、主殿なら祓えると信じておりました。何と言っても、主殿は当代きっての巫女ですから。
ふふふ…すみません。少し褒めすぎましたかね?口が過ぎるのは、わたしの悪い癖ですね。
…え?いえいえ。わたしなど、何もしておりませんよ。わたしは主殿の護衛をしていたにすぎませんから。
えぇ。もっとも、あの怨霊が主殿に危害を加えようものなら、即刻、その喉元に食らいつくつもりではありましたが。
ありがとうございます。それより主殿、大変申し上げにくいのですが…その、お耳の中が少し汚れておいでのようで…
はい…耳垢が溜まっておられます。もしよければ、わたしが…
…ふふ、はい。かしこまりました。では、主殿がもっとも好きな竹製の耳かき棒を取ってくるので、少々お待ちを。
(耳かき棒を取って戻ってくる)
お待たせしました、主殿。では、早速わたしの膝を…
(彼女が膝に寝転がってくる)
っとと…主殿は相変わらずせっかちですね。そんなに急がなくても、わたしの膝は逃げませんよ?
ふふ…承知致しました。では主殿の仰せのままに、始めてまいりましょう…
(耳かき)
ん…主殿、またご自身での耳の手入れを怠っていましたね?耳垢はあまり溜め込まぬようにと普段からあれほど…
…そうですね。最近は色々立て込んでいて忙しかったですもんね。その点では仕方ない所ではありますが…
…本当は、わたしに耳かきをしてもらいたかったのではありませんか?主殿はどうやら、わたしの耳かきを気に入っておられるようでしたので…今日だって、わざとわたしに耳の中を見えるような角度で立って…
…ふふ、申し訳ございません。またまた口が過ぎてしまいましたね。主殿の反応が面白…可愛くてつい。
いえいえ。わたしは主殿の使い魔ですよ?主殿をからかって楽しいなどとは、少しも思っておりませんよ?えぇ、少しも、これっぽっちも、ね?
はい…お心遣い、痛み入ります。少し黙って耳かきしますね…
(しばらく無言で耳かき)
…はい、それではそろそろ梵天に移っていきますね。こちらのフワフワで、細かい汚れを取り除いていきますので…
(梵天)
主殿…口元、緩んでおられますよ?というか、随分とにやけておいでで…
あはは…そう睨まないでください。こうして耳かきをしていると、どうしてもお顔が視界に入ってしまうので…
いえいえ。リラックスしたお顔の主殿はとっても可愛らしいですよ?普段は凛々しくしている分、余計に。
いいんですよ?わたしの前でだけは、十分肩の力を抜いていただいて…主殿はすぐに表情筋やら肩やらを引き締める癖がありますからね。それが悪いとは申しませんが、ずっとそうしているのも疲れるでしょう?だから、わたしと二人きりの時だけはせめて、少しでもリラックスしていただいて…
…はい。誰にも言いふらしたりしませんよ。今の主殿は、わたしだけの主殿だけですからね。
(しばらく無言で梵天)
……仕上げに、耳の中を息でフーってしてしまいましょう。いきますよ…
(耳吹き)
はい、これでこちらのお耳掃除は終わり…主殿?
ふふ…いいえ?恍惚とした主殿のお顔など、拝見しておりませんよ?えぇ、見た覚えなどカケラもございません。
さぁさ、今度は反対のお耳を掃除しますので、身体の向きをこちらへ、ゴロンってしてください。どうぞ?
(彼女が身体の向きを変える)
では、こちらの耳もきれいきれいしていきますので、そのままで……いきますよ。
(耳かき)
うん…こちらも盛大に汚れておいでなので、じっくり耳垢、取り除いていきますね…
…はい、何でしょう?わたしに答えられることであれば、何でもお答えしますよ。
ん?え?えと、それを今更聞きます…?
い、いえ、悪いことではありませんが…少し驚いただけで…
そうですね…わたしが主殿に仕えるのは、主殿が歴代最強だから…というわけではありません。主殿が先代の大切なご息女であり、わたし個人も貴女という人間を尊敬しているからですよ。
はい。主殿は幼少の頃より修行を重ね、今や誰からも頼られる立派な巫女となられました。ずっとそばで見てきたわたしとしましては、とても誇らしく、また敬うべき真の主として、心からお仕えできてよかったと思っておりますよ。
いえいえ。さっきまでからかっていたのは、愛ゆえですよ。少し反応が面白いからだとか、決してそういうことではありませんので、悪しからず。
まぁ、それはともかくとして…梵天でのお掃除、始めていきましょうか…
(梵天)
はい…そうですね。このフワフワ、わたしの毛並みみたいに真っ白ですね。実はこれ、わたしの毛で作ったものなんですよ。
えぇ、もちろん冗談です。がっかりしました?
ふふ、すみません。またからかってしまいましたね。本気で嫌でしたら、流石にやめますが…
かしこまりました。ほどほどに、ですね。お任せください。
(しばらく無言で梵天)
うん、こちらのお耳も綺麗になりましたので、最後の仕上げ、いきますね…
(耳吹き)
はい、これで耳かきの行程はすべて終了です。お疲れ様でした。
礼には及びません。主殿の使い魔ならば、当然のことですので。
…え?わたしの毛並みを?それは勿論かまいませんが…
え、えぇ…どうぞ、気の済むまで撫でていただければ…
(毛を撫でられる)
少しくすぐったいですね…ですが、思った以上に気持ちいいものです…
はい…主殿のそばにお仕えする者として、毛並みの手入れは怠っていません。
それに……綺麗だと言ってくれましたから。「お前の白い毛並みは美しくて綺麗だ」と。
はい…ありがとうございます。主殿にとって役に立つ使い魔でいられるよう、今後も精進しますので…改めて、よろしくお願いしますね?主殿。
はい…他の方には無理でも、主殿なら祓えると信じておりました。何と言っても、主殿は当代きっての巫女ですから。
ふふふ…すみません。少し褒めすぎましたかね?口が過ぎるのは、わたしの悪い癖ですね。
…え?いえいえ。わたしなど、何もしておりませんよ。わたしは主殿の護衛をしていたにすぎませんから。
えぇ。もっとも、あの怨霊が主殿に危害を加えようものなら、即刻、その喉元に食らいつくつもりではありましたが。
ありがとうございます。それより主殿、大変申し上げにくいのですが…その、お耳の中が少し汚れておいでのようで…
はい…耳垢が溜まっておられます。もしよければ、わたしが…
…ふふ、はい。かしこまりました。では、主殿がもっとも好きな竹製の耳かき棒を取ってくるので、少々お待ちを。
(耳かき棒を取って戻ってくる)
お待たせしました、主殿。では、早速わたしの膝を…
(彼女が膝に寝転がってくる)
っとと…主殿は相変わらずせっかちですね。そんなに急がなくても、わたしの膝は逃げませんよ?
ふふ…承知致しました。では主殿の仰せのままに、始めてまいりましょう…
(耳かき)
ん…主殿、またご自身での耳の手入れを怠っていましたね?耳垢はあまり溜め込まぬようにと普段からあれほど…
…そうですね。最近は色々立て込んでいて忙しかったですもんね。その点では仕方ない所ではありますが…
…本当は、わたしに耳かきをしてもらいたかったのではありませんか?主殿はどうやら、わたしの耳かきを気に入っておられるようでしたので…今日だって、わざとわたしに耳の中を見えるような角度で立って…
…ふふ、申し訳ございません。またまた口が過ぎてしまいましたね。主殿の反応が面白…可愛くてつい。
いえいえ。わたしは主殿の使い魔ですよ?主殿をからかって楽しいなどとは、少しも思っておりませんよ?えぇ、少しも、これっぽっちも、ね?
はい…お心遣い、痛み入ります。少し黙って耳かきしますね…
(しばらく無言で耳かき)
…はい、それではそろそろ梵天に移っていきますね。こちらのフワフワで、細かい汚れを取り除いていきますので…
(梵天)
主殿…口元、緩んでおられますよ?というか、随分とにやけておいでで…
あはは…そう睨まないでください。こうして耳かきをしていると、どうしてもお顔が視界に入ってしまうので…
いえいえ。リラックスしたお顔の主殿はとっても可愛らしいですよ?普段は凛々しくしている分、余計に。
いいんですよ?わたしの前でだけは、十分肩の力を抜いていただいて…主殿はすぐに表情筋やら肩やらを引き締める癖がありますからね。それが悪いとは申しませんが、ずっとそうしているのも疲れるでしょう?だから、わたしと二人きりの時だけはせめて、少しでもリラックスしていただいて…
…はい。誰にも言いふらしたりしませんよ。今の主殿は、わたしだけの主殿だけですからね。
(しばらく無言で梵天)
……仕上げに、耳の中を息でフーってしてしまいましょう。いきますよ…
(耳吹き)
はい、これでこちらのお耳掃除は終わり…主殿?
ふふ…いいえ?恍惚とした主殿のお顔など、拝見しておりませんよ?えぇ、見た覚えなどカケラもございません。
さぁさ、今度は反対のお耳を掃除しますので、身体の向きをこちらへ、ゴロンってしてください。どうぞ?
(彼女が身体の向きを変える)
では、こちらの耳もきれいきれいしていきますので、そのままで……いきますよ。
(耳かき)
うん…こちらも盛大に汚れておいでなので、じっくり耳垢、取り除いていきますね…
…はい、何でしょう?わたしに答えられることであれば、何でもお答えしますよ。
ん?え?えと、それを今更聞きます…?
い、いえ、悪いことではありませんが…少し驚いただけで…
そうですね…わたしが主殿に仕えるのは、主殿が歴代最強だから…というわけではありません。主殿が先代の大切なご息女であり、わたし個人も貴女という人間を尊敬しているからですよ。
はい。主殿は幼少の頃より修行を重ね、今や誰からも頼られる立派な巫女となられました。ずっとそばで見てきたわたしとしましては、とても誇らしく、また敬うべき真の主として、心からお仕えできてよかったと思っておりますよ。
いえいえ。さっきまでからかっていたのは、愛ゆえですよ。少し反応が面白いからだとか、決してそういうことではありませんので、悪しからず。
まぁ、それはともかくとして…梵天でのお掃除、始めていきましょうか…
(梵天)
はい…そうですね。このフワフワ、わたしの毛並みみたいに真っ白ですね。実はこれ、わたしの毛で作ったものなんですよ。
えぇ、もちろん冗談です。がっかりしました?
ふふ、すみません。またからかってしまいましたね。本気で嫌でしたら、流石にやめますが…
かしこまりました。ほどほどに、ですね。お任せください。
(しばらく無言で梵天)
うん、こちらのお耳も綺麗になりましたので、最後の仕上げ、いきますね…
(耳吹き)
はい、これで耳かきの行程はすべて終了です。お疲れ様でした。
礼には及びません。主殿の使い魔ならば、当然のことですので。
…え?わたしの毛並みを?それは勿論かまいませんが…
え、えぇ…どうぞ、気の済むまで撫でていただければ…
(毛を撫でられる)
少しくすぐったいですね…ですが、思った以上に気持ちいいものです…
はい…主殿のそばにお仕えする者として、毛並みの手入れは怠っていません。
それに……綺麗だと言ってくれましたから。「お前の白い毛並みは美しくて綺麗だ」と。
はい…ありがとうございます。主殿にとって役に立つ使い魔でいられるよう、今後も精進しますので…改めて、よろしくお願いしますね?主殿。
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台本の創作は自由にやらせてもらっております。よろしくお願いします。
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