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- 青春
- 卒業
公開日2025年03月16日 21:38
更新日2025年03月16日 21:38
文字数
2152文字(約 7分11秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
クラスメイト
視聴者役柄
クラスメイト
場所
教室
あらすじ
僕には、好きな人がいる。
高校一年の時から、ずっと、ずっと好きだった人。
何度も何度も告白をしてきて、そのたびに振られ続けてきた。
今日は卒業式。会えるのも、きっとこれが最後。
だから、今から伝えに行くんだ。これが、最後の告白だろうから。
高校一年の時から、ずっと、ずっと好きだった人。
何度も何度も告白をしてきて、そのたびに振られ続けてきた。
今日は卒業式。会えるのも、きっとこれが最後。
だから、今から伝えに行くんだ。これが、最後の告白だろうから。
本編
んっ?
なんだ、あんたか。
卒業、おめでとう。お互いに。
何してるのって、一人、物思いにふけてるの。
そりゃ、今日卒業式だったわけだし、いろいろと思うこともあるわよ。
あんなことあったなぁ、とか、あれ、大変だったなぁとかさ。
教室にいると、思い出が浮かんで止まらなくて、しばらく気持ちの整理をつけてたの。
あんたの方は、どうしてまだ学校にいるわけ?
あー、そういうことか。
そういえば、ここ最近、あんたにしては大人しいなとか思ってた。
事あるごとに私に告白していたあんたが、年明けてから、全く言わなくなったもんね。
受験に集中しているからかなとか思っていたけど……。
全ては、今日のためだったというわけね。
はぁ……全くもう。
さっきまで、あんたのことを考えてたの。
そりゃ当然よ。
あんたと出会った高校生活3年間、何回あんたから告白を受けたと思ったの?
おかげで周りの人たちからは生暖かい目で見られるし。
「いつ、付き合うの?」なんて冗談で聞いてくる子もいたし。
好きな人ができたら、あんたのこと、どうやって説明しようとか、余計な心配するしで散々だったんだから。
はぁ!? いなかったわよ。
おあいにく、恋人はできませんでした!
何ほっとしてるのよ。
半分近くはあんたのせいだからね。
大体さ、なんでそんなにも私のこと、諦めようとしなかったわけ?
ああ、分かった分かった。もう言わなくていいから。
そう言えばそうだった。こいつにこういうこと聞くと、私のこと褒め倒してくるんだった。
もうこの際だから、言ってしまうと。あんたのこと気になる子もいたのよ。私の知り合いに。
でも、あんたは私のことが好きだからって、潔く身を引いてくれたんだから。
私、その子にほんと申し訳なかったんだからね。
今まで聞いてこなかったけれどさ。
私のこと好きになったきっかけとか、あったの?
貧血で倒れた自分を、助けようとしてくれたのが、私だった……。
えっ、それって、確か入学式のことでしょ?
まさか、その時からずっと、私のこと、気になっていたわけ?
わぁ……その想いの深さには、さすがに私もびっくりだわ。
ごめん、助けたのは覚えてるけれど、正直なことを言うと、それがあんたってこと知らなかったわ。
ねえ、あんたは良かったの?
ずっと告白を断られ続けてさ。
しかも、きっかけは相手に忘れられてる始末。
それでも、この3年間の青春は、充実してたの?
楽しかったよって。
本当に、そう思うの?
告白は断られてばっかりだったけれど、それでも、一緒に沢山の思い出なら作れたから、か……。
実はさ、私もそうなんだ。
青春の思い出を振り返ると、事あるごとにあんたが出て来て。
一緒にいろんなことをやって……大変なことも乗り越えて。
とても、楽しかった。
あんたは、今日告白したのって、最後だからっていうのもあるけどさ、私に忘れてほしくないって、そう思っていたからってのもあるんじゃない。
その顔は当たりって顔だね。
そうだもんね。高校卒業したら、もしかしたら、会えなくなるかも、だもんね。
でも、良かったわね。
忘れられないわよ。
この3年間、思い返すとあんたとの思い出ばかり浮かんでくるもの。
忘れたくても、忘れられないわよ。
そして、こうして物思いにふけていて、ようやく、決心がついたわ。
まさか、タイミングよく、あんたに出会えるとは思わなかったけれど。
その、あんたに、言いたいことがあるのよ。
ちゃんと言葉の整理をつけてないから、すこしおかしなこと言うかもだけど、聞いて。
私は、あんたと過ごした3年間、とても楽しかった。
初めはさ、しつこい男だなとしか思っていなかったけれど、私が困っていると、すぐに駆け付けてくれて手伝ってくれて。嬉しかった。
言い方はあれだけど……ずっと誰かに慕われているのも、悪くない気分だった。告白するたびに、私のいいところを言ってくれて、私の自己肯定感も高まったし。
あんたが私の、心の支えになってくれていた。本当にありがとう。
それで、さ。
私たち、もう卒業して、高校生じゃなくなったわけじゃない。
だから、その……もう、変なしがらみに縛られなくてよくなったというか……。
えーと、だから、その……今なら、告白、受けてあげられるというか……。
いや、別に私は、あんたのこと、嫌いとは一言も言ってないわよ。
「今は無理」ってずっと言い続けてきただけでしょ。
まあ、「今は無理」って言葉は、今はあんたと付き合うとか考えられないと捉えられてもおかしくはないか……それは、その、言い方が悪かった。
でもさ、仕方ないじゃん。
だって、校則があったじゃん。「不純異性交遊はダメ」って校則。
そうよ。入学したころの私は、それを律儀に守ってたの!
だって、一生懸命頑張って合格した高校だったから、校則破って退学とかしたくなかったし。それに、そのころはまだあんたのこと、どんな人かよく分からなかったし。
学校側も行き過ぎたことしなければ、男女交際を黙認しているって気づいたときは、もう、あんたの告白何度も断ってて、今更、OKと言い出しづらかったっていうか……。
ごめんね、あんたの想いを踏みにじるようなことをずっと続けてて。
だからね、私、この3年間を振り返って、決めたの。
今まで、3年もの間告白してくれた分、今度は私からちゃんと伝えたいって。
私は、あんたのことが、好きです。
これからもずっと、私のそばにいてくれませんか?
なんだ、あんたか。
卒業、おめでとう。お互いに。
何してるのって、一人、物思いにふけてるの。
そりゃ、今日卒業式だったわけだし、いろいろと思うこともあるわよ。
あんなことあったなぁ、とか、あれ、大変だったなぁとかさ。
教室にいると、思い出が浮かんで止まらなくて、しばらく気持ちの整理をつけてたの。
あんたの方は、どうしてまだ学校にいるわけ?
あー、そういうことか。
そういえば、ここ最近、あんたにしては大人しいなとか思ってた。
事あるごとに私に告白していたあんたが、年明けてから、全く言わなくなったもんね。
受験に集中しているからかなとか思っていたけど……。
全ては、今日のためだったというわけね。
はぁ……全くもう。
さっきまで、あんたのことを考えてたの。
そりゃ当然よ。
あんたと出会った高校生活3年間、何回あんたから告白を受けたと思ったの?
おかげで周りの人たちからは生暖かい目で見られるし。
「いつ、付き合うの?」なんて冗談で聞いてくる子もいたし。
好きな人ができたら、あんたのこと、どうやって説明しようとか、余計な心配するしで散々だったんだから。
はぁ!? いなかったわよ。
おあいにく、恋人はできませんでした!
何ほっとしてるのよ。
半分近くはあんたのせいだからね。
大体さ、なんでそんなにも私のこと、諦めようとしなかったわけ?
ああ、分かった分かった。もう言わなくていいから。
そう言えばそうだった。こいつにこういうこと聞くと、私のこと褒め倒してくるんだった。
もうこの際だから、言ってしまうと。あんたのこと気になる子もいたのよ。私の知り合いに。
でも、あんたは私のことが好きだからって、潔く身を引いてくれたんだから。
私、その子にほんと申し訳なかったんだからね。
今まで聞いてこなかったけれどさ。
私のこと好きになったきっかけとか、あったの?
貧血で倒れた自分を、助けようとしてくれたのが、私だった……。
えっ、それって、確か入学式のことでしょ?
まさか、その時からずっと、私のこと、気になっていたわけ?
わぁ……その想いの深さには、さすがに私もびっくりだわ。
ごめん、助けたのは覚えてるけれど、正直なことを言うと、それがあんたってこと知らなかったわ。
ねえ、あんたは良かったの?
ずっと告白を断られ続けてさ。
しかも、きっかけは相手に忘れられてる始末。
それでも、この3年間の青春は、充実してたの?
楽しかったよって。
本当に、そう思うの?
告白は断られてばっかりだったけれど、それでも、一緒に沢山の思い出なら作れたから、か……。
実はさ、私もそうなんだ。
青春の思い出を振り返ると、事あるごとにあんたが出て来て。
一緒にいろんなことをやって……大変なことも乗り越えて。
とても、楽しかった。
あんたは、今日告白したのって、最後だからっていうのもあるけどさ、私に忘れてほしくないって、そう思っていたからってのもあるんじゃない。
その顔は当たりって顔だね。
そうだもんね。高校卒業したら、もしかしたら、会えなくなるかも、だもんね。
でも、良かったわね。
忘れられないわよ。
この3年間、思い返すとあんたとの思い出ばかり浮かんでくるもの。
忘れたくても、忘れられないわよ。
そして、こうして物思いにふけていて、ようやく、決心がついたわ。
まさか、タイミングよく、あんたに出会えるとは思わなかったけれど。
その、あんたに、言いたいことがあるのよ。
ちゃんと言葉の整理をつけてないから、すこしおかしなこと言うかもだけど、聞いて。
私は、あんたと過ごした3年間、とても楽しかった。
初めはさ、しつこい男だなとしか思っていなかったけれど、私が困っていると、すぐに駆け付けてくれて手伝ってくれて。嬉しかった。
言い方はあれだけど……ずっと誰かに慕われているのも、悪くない気分だった。告白するたびに、私のいいところを言ってくれて、私の自己肯定感も高まったし。
あんたが私の、心の支えになってくれていた。本当にありがとう。
それで、さ。
私たち、もう卒業して、高校生じゃなくなったわけじゃない。
だから、その……もう、変なしがらみに縛られなくてよくなったというか……。
えーと、だから、その……今なら、告白、受けてあげられるというか……。
いや、別に私は、あんたのこと、嫌いとは一言も言ってないわよ。
「今は無理」ってずっと言い続けてきただけでしょ。
まあ、「今は無理」って言葉は、今はあんたと付き合うとか考えられないと捉えられてもおかしくはないか……それは、その、言い方が悪かった。
でもさ、仕方ないじゃん。
だって、校則があったじゃん。「不純異性交遊はダメ」って校則。
そうよ。入学したころの私は、それを律儀に守ってたの!
だって、一生懸命頑張って合格した高校だったから、校則破って退学とかしたくなかったし。それに、そのころはまだあんたのこと、どんな人かよく分からなかったし。
学校側も行き過ぎたことしなければ、男女交際を黙認しているって気づいたときは、もう、あんたの告白何度も断ってて、今更、OKと言い出しづらかったっていうか……。
ごめんね、あんたの想いを踏みにじるようなことをずっと続けてて。
だからね、私、この3年間を振り返って、決めたの。
今まで、3年もの間告白してくれた分、今度は私からちゃんと伝えたいって。
私は、あんたのことが、好きです。
これからもずっと、私のそばにいてくれませんか?
クレジット
ライター情報
pixivでフリー台本を書いています。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
甘々な話も、ちょっとエモいお話も、どっちも好きで書いています。
元々小説畑の人間なので、どこか物語染みてるところがあるかも……。
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