さて、そろそろ時間か……みんな、いい？今こそ、この世界を悪意で蝕(むしば)み続けた帝国を倒すときよ！今度こそ、わたしたちの力で革命を成功させる！

その前に…招かれざる客がこの場にいるみたいね。隠れてないで出てきなさい。そこにいるのはわかってるんだから。

やっぱり君ね。ここにたどり着くまで随分時間がかかったみたいだけど。今日は一人？お仲間さんは？

一人じゃないと意味がないってどういうこと？まぁいいわ。ここに来たってことは、血祭りにあげられる覚悟はできてるってことよね？

わたしを止める覚悟ならできてるって、今さら遅すぎるわよ…君がその覚悟を決める前に、わたしはたくさん大事なものを失った。もう後戻りなんてできない…！

今ならまだ間に合うって、うるさい、黙れ！知ったような口をきくな！君にわたしの何がわかるっていうの⁉︎

えぇ、君の言うとおり、わたしは帝国の元騎士で国のために戦い続けた。

それなのに、国はそれに報いるばかりか、民を苦しめ続け、ついにはわたしの家族まで無実の罪で殺した。

君だってわたしの立場に立てば、わたしと同じ選択肢を取るに決まってる！こんな腐った国は根本から破壊して、一からやり直すしかないでしょう⁉︎

え、悪政の元となった人物は失脚したから、もうこんなことする必要はないって、そんなの嘘！

わたしたちを一網打尽にするための詭弁(きべん)に決まってる！騙そうたってそうはいかない！

もう話すことなんてない！早くこの男を捕らえなさい！



【Aルート】

ずいぶん粘ったけど、残念だったわね。多勢に無勢って言葉、知らなかった？

こんなことはもうやめろって、いいえ、やめない。やめるわけにはいかない。この世界の悪を滅ぼすまで、わたしは戦う！

君にはその生け贄になってもらうわ。……えぇ、残念だわ、本当に。君がわたしたちの仲間になってくれたらどんなに良かったことか。

だからせめて、最期はわたしの手で終わらせてあげる。心配しないで、すぐ終わるから。

さようなら……わたしの愛しい人…


【Bルート】

驚いた……まさかわたしの知らないうちにこんなに強くなっていただなんてね。

そうね。君の言うとおり、残るはわたしただ一人。

それじゃあ、一騎討ちといきましょうか。どちらが勝っても恨みっこなしね。君とわたし、最後に勝ち残るのはどっちかしら…？


【Cルート】

あれだけ大口をたたいておいて、結局逃げるなんて…！

もういいわ、あんな男は放っておいて、わたしたちはわたしたちの成すべきことを成しましょう。

(いつかまた、彼はわたしの前に敵として現れる……その時に彼とは決着をつける…！だから今は見逃してあげる。首を洗って待ってなさい…)


【Dルート】

悪いわね、こんなところに閉じ込めちゃって。まぁ君がわたしに逆らうから、仕方のないことなんだけど。

どうして殺さずに監禁するのかって、わたしが君を欲しいからよ。

えぇ、もちろん騎士として君の強さと人格を評価しているというのもあるわ。

けどそれ以上に、わたしは君のことが好きなのよ。もちろん、そのままの意味でとらえてもらって構わないわ。

今のお前に靡(なび)くつもりはない、か…まぁそう言うと思っていたわ。だから力づくで奪うことにするわね。

(ディープキス)

はぁっ、どう？悪い気はしないでしょ？君のファーストキス、もらっちゃった。さ、あとはその綺麗な身体もいただこうかしら。

いやよ。君の言うことなんて聞いてあげない。敗者は勝者に大人しく従いなさい。

どっちにしろ衰弱し切ったその身体じゃ、わたしには勝てないでしょ。諦めてわたしのモノになりなさい。

・台本（ゆるボイ！）
女騎士の叛逆
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎