いらっしゃい。今日も来てくれてありがとう。そこのイスにかけていいよ。今お茶とお菓子、用意するね。

どう？おいしい？…よかったぁ、お客さんにお茶を入れるのっていつも緊張するんだよね。

え？俺は幼なじみだからそんなに気を使わなくていいって、そういうわけにはいかないよ。

君は大切な人だから…あ、その、そういう意味じゃなくてね⁉︎……あ、うん、そうだよね、わかってるよね…

そ、それよりさ！最近どう？元気してる？…そっかー、ちょっと元気ない？ていうか怒ってる？一体どうしたの？

あ、そうなんだ…わたしのこと悪くいう人がいて、それで君が怒ったんだ…もしかしてその額(ひたい)のキズ、喧嘩でできたの？

もう…わたしのために怒ってくれるのは嬉しいけど、君が傷つくのはやっぱり嫌だよ。あんまり無茶しないで。

わたしが悪く言われるのは仕方ないよ。わたし、ハーフエルフだから。人間にもエルフにも完全に属さない半端者だし…

むしろこんなわたしと仲良くなってくれる君の方が不思議だよ。

わたしをハーフエルフだからって、差別せずに対等に付き合ってくれるのは昔から君だけだよ。

理由聞いてもいい？なんでわたしと仲良くしてくれるのか。

…え？最初はすごく綺麗な顔してたから仲良くなりたいと思った？

い、いきなり何言ってるの？そんなこと初めて言われたんだけど。は、恥ずかしいからやめてよ…そんなこと言うのホントに君だけだから…

そっか、わたしのことそんな風に思っててくれたんだ…嬉しい、ありがとう……！

わたしも君と話すの楽しいよ。ううん、そばにいてくれるだけでいい。

うん、これからも仲良くしてくれると嬉しい。あ、そろそろ帰る？

わかった。よかったらまた遊びにきてね。…うん、それじゃあまたね……

・台本（ゆるボイ！）
幼なじみハーフエルフとの日常
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎