ニートの貴方は保育士の妹に養われていた。成人男子としてどうなんだろうと思わないでもなかったが、彼女になんだかんだニートのままでいていいと言われて、まぁそれならと一応納得する…彼女の言動の端々からちょっとヤバめの圧に気付かないフリをしながら。

ただいま～…お兄ちゃん、いる～？


あ、いた～…ギュー。


(後ろから抱きつく)


ん～？何って、お兄ちゃん成分補給～。保育園、疲れたもん。


ち・が・う。なんであたしが保育園児になるんだよ…あたし、こう見えて保育士なんだが？


だって～…普段から仕事でめいっぱいガキンチョ甘やかしてんだよ？たまにはあたしが甘える側になっていいじゃ～ん…甘えられるの、お兄ちゃんしかいないし。


彼氏～？作れるわけないじゃん、そんなの。出会いとかどこにあんの？女だらけの職場でさ。


…お兄ちゃん、うるさい。あたし、ノーマル。同性は恋愛対象にはなりませーん。そういうお兄ちゃんは彼氏いらないの？


ほら、そーいうこと。お兄ちゃんがノーマルなように、あたしもノーマル。異性恋愛者ってことで、この話おしまい。それより、もっと面白い話してよー。


…思いつかない？じゃあ、あたしの良いとこ言って。可愛い妹をほめちぎってくださーい。


…ん？え、えぇ？/// あの、お兄ちゃん？///


ちょ、ストップ！ストーップ！わかった！わかったから！お兄ちゃんが最高にキモいシスコンだってこと！


あああ！今の無し！冗談！全然キモくない！今のは本音…じゃなくて、ちょっとしたジョーク！可愛い妹ジョークだから！そんな真に受けないでよ！ねっ？


ふぅ～…あっぶね～。無理やり引きはがされるとこだった。まだお兄ちゃんを堪能し足りないってのに…


あ、せっかくくっついたんだから、このまま匂い嗅いじゃお…


(匂いを堪能する)


うわ、くっさ♡ お兄ちゃん、お風呂まだ入ってないでしょ～？ちょっとってか、結構匂うよ～？


え、だってこの臭さがいいんじゃん…お風呂に入る前の体臭がクセになるんだよ～。


うるさいうるさーい。誰にでもこんなことするわけじゃありませーん。本当にお兄ちゃんだけだから。


(小声で) よかった…他のメスの匂い、ついてない…やっぱお兄ちゃんはこうでないと。


…べっつに～？こっちの話～。お兄ちゃんはもうしばらくニートでいていいよって言っただけ。


まぁ、うん…お兄ちゃんも働いてくれたら、経済的には楽になるけど。まぁ、気が向いたらボチボチバイト始めるくらいでいいんじゃない？


え？あー、うん…優しいっていうか、あんまり厳しくしても、お兄ちゃんのグータラ癖は直らないと思うから。それならいっそのこと、あたしの帰る場所になってもらおうかなって。


うん…あたしって寂しがりだから？家に帰って誰もいないの、耐えられないクチなんだよねー…そこでお兄ちゃんをひとつまみっと。


お兄ちゃんも妹を甘やかすお仕事なら、簡単にできるでしょ？無給だけど、住み込みで働ける良い職場だもんね？自宅警備員。


くふふ♪ 何？その複雑そうな顔…やっぱり男のプライド的にくるものがあったりする？


…ふーん？女を家に連れ込めるくらいの甲斐性は持ちたい？それ、ニートの分際で言う？


あっそ…でも、あたし的にはいらないかなー。女なんて連れ込んだら、家庭が崩壊しちゃうかも…その女の命と引き換えに。


冗談だって…女一人の命と家庭の崩壊って、何もかも釣り合ってないじゃん。だいたい、そんなこと絶対起こりえないから。起こさせるつもりもないし。


うん、絶対。あたしとお兄ちゃんの間に邪魔者はいらない…お兄ちゃんもそう思うでしょ？


ふふ…よかった。お兄ちゃんもあたしと同じ気持ちで。


…もう少しだけ、このまま甘えさせて？まだまだ妹の甘えん坊モードは終わらないもんねー…えへへ♪

・台本（ゆるボイ！）
【微ヤンデレ/匂いフェチ】甘えん坊な保育士の妹から漂うちょっぴり危険な香り
https://x.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎