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貴方のパートナーはヤンデレな声優さん
written by 霜月鷹
  • 告白
  • 監禁
  • ヤンデレ
公開日2021年06月30日 23:46 更新日2021年06月30日 23:46
文字数
2157文字(約 7分12秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
インターネット上で活動している声優
視聴者役柄
声優専属のシナリオライター
場所
収録用のスタジオ
あらすじ
憧れの声優さんと契約して、彼女専属のシナリオライターとなったあなた。
しかし、契約してからの日々は本当に書きたいものを書けない日々の繰り返し──勇気を出して彼女に「大切な話」をしようと思ったのだが……?
本編
おつかれさま。昨日書いてもらった脚本、収録終わったよ。
とりあえず少し休んでから編集作業を始めて、今日の夜には投稿できそう。少しハイペースな予定かもしれないけど、これくらいなんて事ないよ。
そうだ、君も休憩中でしょ?それなら──はいこれ、ちょっとした物だけど私からの差し入れ……君、このジュース好きだったでしょう?
「覚えてたの?」って……そりゃ当然でしょ。飲み物の好み以外にも、色んな事を把握してるんだからね?
だって君は私専属の脚本家さん、私のとっても大切な「パートナー」なんだもん。当たり前でしょ?
それにしても相変わらず、君の書く脚本って面白いよね……細かいところまでしっかり作り込まれてて、読みやすいように工夫もしてくれて……それに演じててとっても楽しいの。
君の書いたキャラクターを演じるのが楽しみで楽しみで……本当にありがとう、私の為にこんなに素敵な作品を作ってくれて……私、とっても嬉しいわ。
ん、どうしたの……そんなに暗い顔をして、ひょっとして何かあった?私で良ければ話を聞くけど。
「折り入って話したい事がある」……そっか、それなら場所を変えて話さない?
君もちょうど眠くなってきた頃だろうし、意識が無くなっちゃう前に寝室まで行こう……心配しないで、私が肩を貸してあげるから。
よいしょ……っと、到着したよ。ここでなら思う存分、好きなだけ眠ってて良いからね。
こういう時の為に、家の空き部屋をスタジオに改装しておいたんだ。話は君の目が覚めたら──そうだなぁ、君に飲ませた薬の量だと、次に目覚めるのはだいたい半日後くらいかな?
とにかく、目が覚めたら……ちゃんとお話をしましょうね。


おはよう……ようやく目を覚ましたね。君、二週間くらいは寝てたよ。
まぁ、私が薬の量を間違えちゃっただけなんだけどね──でも大丈夫?本当なら昨日、私以外の声優さんとのお話があったんでしょう?
私、知ってるんだからね?君が他の声優さんから声を掛けられてる事、そして君がその話に乗り気だって事。
さっきも言ったでしょう……私、君の事はなんでも把握してるんだから。
ねぇ……どうして?私達パートナーだよね……どうしてそんな事するの?私、もしかして何か悪い事でもしちゃった?
私、君とは良いパートナーになれてると思ったのに……ねぇ教えて、どうして君は私を裏切ったの?
作りたいものを作れないし、自分の意見は蔑ろにされてばかりだったから……それ、どういう事?
君、私と一緒に作品を作るのが楽しくなかったの?私、君の事はとっても大事にしてあげてたと思うんだけど……君はあれくらいじゃ満足してくれなかったの?
それじゃあ、今までのは全部……私が一人で舞い上がってただけ?
私が一人で勘違いして、君の事を大切にしてるつもりになってただけ?
嫌……違う……そんな筈ないよ……そんなの絶対に違う!
だって君も、あんなに楽しそうにしてくれてたのに……あれも全部、私の思い込みだったの……?

そっか……私、てっきり君とは良いパートナーになれてると思ったんだけどな……そっか、私の思い違いだったんだ。
私ね……君の書く作品だけじゃなくて、君の事も大好きだったんだよ?
私の声や演技を好きだって言ってくれて、大変な時もずっと傍で私の事を支えてくれて……私、とっても嬉しかったのに。
それなのに好きな人からこんな酷い事をされるなんて……私、思ってもみなかったな。
そうだ……言い忘れてたんだけど、君が寝ている間に、私達のファンに君がした事を教えてあげたんだ。
報酬に釣られて私の事を見限って、私以外の声優さんの専属ライターになろうとした……って。
皆、すっごく悲しそうだったよ……ショックを受けてる人も居たし、君の住所や顔写真をネットに投稿しちゃうくらい、怒ってる人も居たよ。
嘘じゃないでしょ?だって君は私の事を裏切った……それは事実なんだもん。
これ見て……そう、君の住んでる部屋の写真。
私も流石に、これはちょっとやり過ぎかなって思うけど……でも、こうなる原因を作ったのは君なんだからね?
次はコレ、君のSNSアカウント……大炎上しちゃってるよね。これじゃあもう、今の名義じゃ活動は続けられないと思うな。
頭の良い君なら分かると思うけど……君にはもう、リアルにもネットにも逃げ場なんて無いんだよ。
私達のファンに嫌な事とか怖い事をされたくなかったら、もう二度と……私達のスタジオからは出れないよね。
君が安心できる居場所は、世界でもうこの場所以外……何処にもないんだから。
それじゃあ、今からあの気持ちが思い違いじゃなくなるようにしなきゃ……君が私と一緒に居る時間、これから先の人生全てを幸せだって思える、本当のパートナーになれるようにね。
今度はお互いの気持ちがすれ違うなんて事が無いように、今まで以上にたっぷり時間をかけて……君が二度と私以外の事を考えられなくなるまで徹底的に、私の気持ちを教えてあげる。
だから、君がそうなってくれるまで声優の仕事はお休み……ファンの人達には申し訳ないけど、きっと私の気持ちを尊重してくれる筈だもん。
でも、引退する訳じゃないからね?君が私と同じ気持ちになってくれたら、活動を再開しようって決めてるんだ……本当の意味でお互いの事を想いあえる、最高のパートナーになれたらね。
これからは君が好きだって言ってくれた声を君の為にだけ聞かせてあげる……こうやって耳元で、何度も愛を囁いてあげる。

私は君の事を、誰よりも愛してるよ……だから絶対、君の事を離したりはしないからね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
貴方のパートナーはヤンデレな声優さん
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
霜月鷹
ライター情報
主に女性演者様向けの台本を書いてるタヌキ的な「何か」です。
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