- 告白
- 純愛
- 同級生
- 片思い
公開日2021年07月11日 11:22
更新日2021年07月11日 11:22
文字数
2305文字(約 7分41秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
未練タラタラ系
視聴者役柄
あっさり系
場所
カフェ
あらすじ
学生の時に好きだった人と再会する話。
口調、アドリブなどの改変OKです。
一人称を変えれば男性向けにも女性向けにもできます。
GL・BLに改変していただいてもOKです。
口調、アドリブなどの改変OKです。
一人称を変えれば男性向けにも女性向けにもできます。
GL・BLに改変していただいてもOKです。
本編
※「」は女性側の言動
――――――――
あのーすみません。ちょっといい?
いきなり声かけてごめん、びっくりしたよね。
急にこんなこと訊 くのもアレだけどさ、俺のこと覚えてる?
「……(怪訝 そうな顔で席を立とうとする)」
あっごめん、待って待って。
俺が怪しいのは充分承知だから、でもナンパとかそういうのじゃないから。
俺だよ。ほら、中学生の時まで同じ学校に通ってたろ。
わかんない?
「……もしかして、○○くん?」
そうそう! よかったー思い出してくれて。
(冗談っぽく)怪しまれて終わりになるんじゃないかって、内心ヒヤヒヤだったよ。
まさかカフェで偶然見かけるとは思わなかった。
ここにはよく来るの?
「うん、仕事帰りに必ず寄ってる」
へえ、行きつけの店だったんだ。
俺もこの店にはちょくちょく来てたんだよ。
まあキミほどじゃないんだけど。
隣、いい?
「どうぞ」
ありがとう。
……キミと会うの何年ぶりだろ。
最後に会ったのが確か同窓会だったよな。
あれは成人式の後の集まりだったから、そうか、もう7年経ってるのか。
随分久しぶりだな。
長い時間が過ぎたけどさ、それでも、キミは変わらないね。
ひと目見ただけでキミだって分かったよ。
「そんなことないと思うけど」
いいや、そんなことある。
同窓会の時だって中学卒業してから間があったけど、すぐキミに気づいて声かけたし。
ファッションやメイクが変わっても、キミはキミのままっていうかさ。
…………あ、っていうか。覚えてる?
(笑い話のテンションで)キミ、同窓会の時ずっと俺に気づいてなかったよね。
俺は名前呼んで声かけたのに、キミってば固まっちゃって「誰?」って訊 くしさ。
いや、俺も名乗れば良かったんだけど。そうなんだけどね。
キミに思い出してもらえないってのがグッサリ刺さってさー、名乗る余裕も吹っ飛んでたな。
「それは、ごめん。あの時ほんとに分かんなくて」
あーいや、責めるつもりじゃないんだ、笑い話だよ。
なんで今日は俺のこと思い出してくれたの?
「最近、友達とその頃の話をしたの。声をかけてきた人はあなただった、って分かったのもその時で」
へえ、友達と思い出話か。
その友達って、キミといつも一緒に帰ってた女子?
「うん」
そうなんだ。その友達も、同窓会でのやり取り見てたんなら間に入ってくれりゃ良かったのにな。
「面白いからほっといたらしいよ」
(素 っ頓狂 な声で)え、“面白いからほっといた”ぁ?
キミの友達、Sっ気あるな。
……思い出話と言えば、俺もあるよ。
中学生の時だっけな。
修学旅行で一緒の班になったろ?
「京都まで行ったやつ?」
そうそう。
俺が班長で仕切ってたんだよな。懐かしい。
「そこまでよく覚えてるね」
そりゃ覚えてるよ。
なんつーか、どうしても忘れられないことがあってさ。
すっげー申し訳なくて後悔してるんだ。
キミが覚えてるかどうかに拘 わらず。
「え、なに」
(ばつが悪そうに)いや、あのさ。
班で集まって晩飯食ってる時に、さ。
同じ班の奴らが恋愛の話を始めたろ。
で、俺とキミがデキてるんじゃないかってからかった時にさ。
俺、キミのこと好きじゃないって、言ったよな。
「……」
(俯いて)あの時のキミの顔がずっと忘れられない。
「私も、覚えてるよ」
(焦って)や、やっぱり傷つけたよな? ごめん。
ひとつ言い訳をすると、あの時の俺、めちゃくちゃガキだったから、恥ずかしくて耐えられなかったっつーか……。
ガキの時も、いつか謝りたいと思ってたんだ。
「でも、もう昔の話だよ。それで恋愛ができなくなったわけじゃないし、そこまで気にしなくても」
いや……キミにとっては昔の話かもしれないけどさ。
ってか、そうか、あれから他に好きな人ができたんだな。
(嫉妬心を隠すように)それ聞いて安心した。
今は、いるの?
「え?」
彼氏とか。いるの?
「いや、いないけど」
好きな人もいない?
「うーん……いるような、いないような」
えっ何その微妙な反応。
……まあいいや、この際。
あのさ、なんであの時のことを忘れられなかったのか考えたんだけど。
キミを傷つけたから、ってだけじゃなくて。
俺が自分の気持ちに嘘をついたから、ってのもあると思ったんだ。
「嘘?」
うん。
俺、本当はキミのこと好きだった。
だから毎日ちょっかいかけてたし、キミが反応を見せてくれるのが嬉しかった。
ってか、本当に俺ガキだよな。
好きな子へのアプローチがちょっかいって。
「……うん、知ってた」
へ? 知ってた?
「“好きな子にちょっかいを出すタイプの男子がいる”って、小学生の時には分かってたし」
え……小学生の時から……?
「でもあなたはあの時『好きじゃない』って言ったでしょ。それがなんかムカついて、距離を置いたの」
それは、本当に……好きじゃないって言ったのは、本当に悪かった。
「あなたは、謝るために私に声かけたの?」
いや、謝るためだけにキミに声をかけたんじゃないよ。
おかしいな。もっと楽しい話をするつもりだったんだけど。
本音を言いたくなったんだ。エゴだよな。
あーくそ、もっとスマートに接したかったのに……キミと話してると、色々と余裕無くなる。
「ふふ、本音がぽろぽろ出てくるね」
あのさ……挽回 させてくれない?
次の土日どっちか、俺に時間ちょうだい。
美味しいコーヒーが飲める所を紹介するからさ。
キミが飲んでるのブラックでしょ、コーヒー好きなんだよね?
「うん。いいよ、土曜日なら」
あ、マジ? いいの?
じゃあさ、待ち合わせする時に連絡取りたいから、LINE交換しようよ。
よっしゃ、ありがとう。
(笑いながら)……なんか最終的にナンパみたいになっちゃったな。
キミもさ、俺の変わった所と変わらない所、探してみてよ。
そしてできれば、昔の俺より、今の俺を見て、たくさん知ってほしい。
(照れを隠すように)……じゃ、俺はこの辺で!
後でLINEで連絡するから。またな。
――――――――
あのーすみません。ちょっといい?
いきなり声かけてごめん、びっくりしたよね。
急にこんなこと
「……(
あっごめん、待って待って。
俺が怪しいのは充分承知だから、でもナンパとかそういうのじゃないから。
俺だよ。ほら、中学生の時まで同じ学校に通ってたろ。
わかんない?
「……もしかして、○○くん?」
そうそう! よかったー思い出してくれて。
(冗談っぽく)怪しまれて終わりになるんじゃないかって、内心ヒヤヒヤだったよ。
まさかカフェで偶然見かけるとは思わなかった。
ここにはよく来るの?
「うん、仕事帰りに必ず寄ってる」
へえ、行きつけの店だったんだ。
俺もこの店にはちょくちょく来てたんだよ。
まあキミほどじゃないんだけど。
隣、いい?
「どうぞ」
ありがとう。
……キミと会うの何年ぶりだろ。
最後に会ったのが確か同窓会だったよな。
あれは成人式の後の集まりだったから、そうか、もう7年経ってるのか。
随分久しぶりだな。
長い時間が過ぎたけどさ、それでも、キミは変わらないね。
ひと目見ただけでキミだって分かったよ。
「そんなことないと思うけど」
いいや、そんなことある。
同窓会の時だって中学卒業してから間があったけど、すぐキミに気づいて声かけたし。
ファッションやメイクが変わっても、キミはキミのままっていうかさ。
…………あ、っていうか。覚えてる?
(笑い話のテンションで)キミ、同窓会の時ずっと俺に気づいてなかったよね。
俺は名前呼んで声かけたのに、キミってば固まっちゃって「誰?」って
いや、俺も名乗れば良かったんだけど。そうなんだけどね。
キミに思い出してもらえないってのがグッサリ刺さってさー、名乗る余裕も吹っ飛んでたな。
「それは、ごめん。あの時ほんとに分かんなくて」
あーいや、責めるつもりじゃないんだ、笑い話だよ。
なんで今日は俺のこと思い出してくれたの?
「最近、友達とその頃の話をしたの。声をかけてきた人はあなただった、って分かったのもその時で」
へえ、友達と思い出話か。
その友達って、キミといつも一緒に帰ってた女子?
「うん」
そうなんだ。その友達も、同窓会でのやり取り見てたんなら間に入ってくれりゃ良かったのにな。
「面白いからほっといたらしいよ」
(
キミの友達、Sっ気あるな。
……思い出話と言えば、俺もあるよ。
中学生の時だっけな。
修学旅行で一緒の班になったろ?
「京都まで行ったやつ?」
そうそう。
俺が班長で仕切ってたんだよな。懐かしい。
「そこまでよく覚えてるね」
そりゃ覚えてるよ。
なんつーか、どうしても忘れられないことがあってさ。
すっげー申し訳なくて後悔してるんだ。
キミが覚えてるかどうかに
「え、なに」
(ばつが悪そうに)いや、あのさ。
班で集まって晩飯食ってる時に、さ。
同じ班の奴らが恋愛の話を始めたろ。
で、俺とキミがデキてるんじゃないかってからかった時にさ。
俺、キミのこと好きじゃないって、言ったよな。
「……」
(俯いて)あの時のキミの顔がずっと忘れられない。
「私も、覚えてるよ」
(焦って)や、やっぱり傷つけたよな? ごめん。
ひとつ言い訳をすると、あの時の俺、めちゃくちゃガキだったから、恥ずかしくて耐えられなかったっつーか……。
ガキの時も、いつか謝りたいと思ってたんだ。
「でも、もう昔の話だよ。それで恋愛ができなくなったわけじゃないし、そこまで気にしなくても」
いや……キミにとっては昔の話かもしれないけどさ。
ってか、そうか、あれから他に好きな人ができたんだな。
(嫉妬心を隠すように)それ聞いて安心した。
今は、いるの?
「え?」
彼氏とか。いるの?
「いや、いないけど」
好きな人もいない?
「うーん……いるような、いないような」
えっ何その微妙な反応。
……まあいいや、この際。
あのさ、なんであの時のことを忘れられなかったのか考えたんだけど。
キミを傷つけたから、ってだけじゃなくて。
俺が自分の気持ちに嘘をついたから、ってのもあると思ったんだ。
「嘘?」
うん。
俺、本当はキミのこと好きだった。
だから毎日ちょっかいかけてたし、キミが反応を見せてくれるのが嬉しかった。
ってか、本当に俺ガキだよな。
好きな子へのアプローチがちょっかいって。
「……うん、知ってた」
へ? 知ってた?
「“好きな子にちょっかいを出すタイプの男子がいる”って、小学生の時には分かってたし」
え……小学生の時から……?
「でもあなたはあの時『好きじゃない』って言ったでしょ。それがなんかムカついて、距離を置いたの」
それは、本当に……好きじゃないって言ったのは、本当に悪かった。
「あなたは、謝るために私に声かけたの?」
いや、謝るためだけにキミに声をかけたんじゃないよ。
おかしいな。もっと楽しい話をするつもりだったんだけど。
本音を言いたくなったんだ。エゴだよな。
あーくそ、もっとスマートに接したかったのに……キミと話してると、色々と余裕無くなる。
「ふふ、本音がぽろぽろ出てくるね」
あのさ……
次の土日どっちか、俺に時間ちょうだい。
美味しいコーヒーが飲める所を紹介するからさ。
キミが飲んでるのブラックでしょ、コーヒー好きなんだよね?
「うん。いいよ、土曜日なら」
あ、マジ? いいの?
じゃあさ、待ち合わせする時に連絡取りたいから、LINE交換しようよ。
よっしゃ、ありがとう。
(笑いながら)……なんか最終的にナンパみたいになっちゃったな。
キミもさ、俺の変わった所と変わらない所、探してみてよ。
そしてできれば、昔の俺より、今の俺を見て、たくさん知ってほしい。
(照れを隠すように)……じゃ、俺はこの辺で!
後でLINEで連絡するから。またな。
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シチュボのフリー台本を書き始めた新米です。たまに録音もしてます。
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