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公開日2021年07月11日 17:10
更新日2021年07月11日 17:06
文字数
1712文字(約 5分43秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
心に「病み」を抱えた少女
視聴者役柄
偶然にも彼女を救ってしまう少年
場所
指定なし
あらすじ
私はあなたと生きていきたい。
本編
「……君は、来てくれないんだね……
もう、こんな人生、いらないかな……
ふふふ、これって、君が悪いのかな。それとも、私が悪いのかな……
あと、一歩踏み出せば、全部終わり……
バイバイ、この世界。この身体。そして、君」
(ドアが勢いよく開かれる)
「……えっ? 来たんだ……
君は、私なんかどうでもいいって思ってた。
……ありがとう。私はそう言われるのを待ってたんだと思う。
でも、私を止めるための仮初の言葉だってこともわかる。
大丈夫だよ。私、君の前で飛び降りたりなんかしない。
それって、なんか君に罪を背負わせるみたいだから。
私がこんなに胸が苦しいのは君のせい。でも、君の胸を苦しませたくはないんだよ。
そう。傷付くのは私だけでいい。
あーあ、出来ることなら、君が知らない間に、まるで私なんか最初から存在しなかったように消えられたらよかったのに。
って、ええっ!? 君、何するのっ!?
いくら好きな人だからといって、急に抱き締められるのは驚いちゃうよ……
でも、温かい。私たち、生きてるんだね……
なんだか、前もこんなことあったよね。
あの時もあと一歩ってところだったからね。
ごめんね。私、こんなにも不安定で。何度だって君に救われて生きているの。
君の前なら大丈夫なんだけど、君がいないと生きていけないのかな。
なんでだろ、君がいない“時”に生きている意味を感じない、みたいな。私でもよくわからないんだ。
はあ、もし君がいなかったら、私、生きてるのかな。
本当に命の恩人だね。
ありがとう。さあ、帰ろっか」
「なんでこんな真似を繰り返し、って、たぶん、今の孤独な私にとっては生きていることの方がよっぽど狂ってるんだよ。そこに理由はないし、正しさもない。
……でも、思うんだ。
君がいてくれるその瞬間だけは、君と生きていたいんだって。
何が私をそうしたかって、きっと、君だけが私の光だったから。
学校で孤立している私に、唯一何気ない話をしてくれて、何気ないことでも褒めてくれるのが君なの。
もし君に私を助けようという気持ちがなくても、私には君がヒーローに見えるんだ。
でも、君にはいくらだって仲間がいる。
その仲間たちは私のことを嫌っている。
どうして、君は私に関わるの?
私と仲良くしてるなんて知られたら、君まで嫌われちゃうと思う。
最近、夢を見るんだ。
君が、いじめられている夢。
クラスの中心の男女たちが、殴って、殴って、殴って、蹴って、蹴って、蹴って。
私はそれを、自分の机から動けないまま眺めているの。
ふと、君のいる一面の床が赤く染まって、君が死んでしまう。
その度に、私は、私のせいだって、繰り返し、繰り返し呟いている夢。
目が覚めたときいつも、君のために死んであげないとって思ってしまうんだ。
夢に見た凄惨な運命を辿らなくても、君は私のせいで虐げられる未来を孕んでいる。
簡単なことでしょ?
私が死ねばすべて解決なんだよ。君が、君のままでいられる。私なりの恩返し」
(男、抱き締める)
「きゃっ、えっ……バカって今、言った?
私、何か、おかしいこと言ったかな?
え? 俺はそんなに強くない?
うん。だから、君が傷付かないためにも私がいなくなれば……
……それが、耐えられない?
私、が?
私が死ぬのも、私が傷付くのも耐えられない?
そうだったんだ……私、君のこと、考えてなかったんだね。
でも、それって自分勝手だと思う。
もちろん、私が考えてたことだって自分勝手だけどね。
私に孤立を耐え忍べというつもりなの?
私、君がいないと生きていけないけど、学校はつらいの。
え? 君の家? 私が一緒に住む?
親の説得までするなんて、本気なんだね。
ううん、本当のこと言っちゃうと、今それを望んでた。
考えうる限りのベストはそうなんじゃないかって。
君に、そこまで私のことを考えてもらえるだなんて、すごく嬉しい。
それじゃあ、私は君の家にいていいんだね。
それってもう、私は君のものになったってこと?
違う? でも、君は私のことを守ってくれるんでしょ?
だったら、それはもう私が君のものだってことだよ。
だから、私の命を奪えるのは君だけ。
私すらも許されないの。
そうだね。君は私を殺したくないんだもんね。
もう、大丈夫。私が君のものであり続ける限り。
だから、よろしくね? ヒーローさん。
……ふふっ、君は私の掌の中だね」
もう、こんな人生、いらないかな……
ふふふ、これって、君が悪いのかな。それとも、私が悪いのかな……
あと、一歩踏み出せば、全部終わり……
バイバイ、この世界。この身体。そして、君」
(ドアが勢いよく開かれる)
「……えっ? 来たんだ……
君は、私なんかどうでもいいって思ってた。
……ありがとう。私はそう言われるのを待ってたんだと思う。
でも、私を止めるための仮初の言葉だってこともわかる。
大丈夫だよ。私、君の前で飛び降りたりなんかしない。
それって、なんか君に罪を背負わせるみたいだから。
私がこんなに胸が苦しいのは君のせい。でも、君の胸を苦しませたくはないんだよ。
そう。傷付くのは私だけでいい。
あーあ、出来ることなら、君が知らない間に、まるで私なんか最初から存在しなかったように消えられたらよかったのに。
って、ええっ!? 君、何するのっ!?
いくら好きな人だからといって、急に抱き締められるのは驚いちゃうよ……
でも、温かい。私たち、生きてるんだね……
なんだか、前もこんなことあったよね。
あの時もあと一歩ってところだったからね。
ごめんね。私、こんなにも不安定で。何度だって君に救われて生きているの。
君の前なら大丈夫なんだけど、君がいないと生きていけないのかな。
なんでだろ、君がいない“時”に生きている意味を感じない、みたいな。私でもよくわからないんだ。
はあ、もし君がいなかったら、私、生きてるのかな。
本当に命の恩人だね。
ありがとう。さあ、帰ろっか」
「なんでこんな真似を繰り返し、って、たぶん、今の孤独な私にとっては生きていることの方がよっぽど狂ってるんだよ。そこに理由はないし、正しさもない。
……でも、思うんだ。
君がいてくれるその瞬間だけは、君と生きていたいんだって。
何が私をそうしたかって、きっと、君だけが私の光だったから。
学校で孤立している私に、唯一何気ない話をしてくれて、何気ないことでも褒めてくれるのが君なの。
もし君に私を助けようという気持ちがなくても、私には君がヒーローに見えるんだ。
でも、君にはいくらだって仲間がいる。
その仲間たちは私のことを嫌っている。
どうして、君は私に関わるの?
私と仲良くしてるなんて知られたら、君まで嫌われちゃうと思う。
最近、夢を見るんだ。
君が、いじめられている夢。
クラスの中心の男女たちが、殴って、殴って、殴って、蹴って、蹴って、蹴って。
私はそれを、自分の机から動けないまま眺めているの。
ふと、君のいる一面の床が赤く染まって、君が死んでしまう。
その度に、私は、私のせいだって、繰り返し、繰り返し呟いている夢。
目が覚めたときいつも、君のために死んであげないとって思ってしまうんだ。
夢に見た凄惨な運命を辿らなくても、君は私のせいで虐げられる未来を孕んでいる。
簡単なことでしょ?
私が死ねばすべて解決なんだよ。君が、君のままでいられる。私なりの恩返し」
(男、抱き締める)
「きゃっ、えっ……バカって今、言った?
私、何か、おかしいこと言ったかな?
え? 俺はそんなに強くない?
うん。だから、君が傷付かないためにも私がいなくなれば……
……それが、耐えられない?
私、が?
私が死ぬのも、私が傷付くのも耐えられない?
そうだったんだ……私、君のこと、考えてなかったんだね。
でも、それって自分勝手だと思う。
もちろん、私が考えてたことだって自分勝手だけどね。
私に孤立を耐え忍べというつもりなの?
私、君がいないと生きていけないけど、学校はつらいの。
え? 君の家? 私が一緒に住む?
親の説得までするなんて、本気なんだね。
ううん、本当のこと言っちゃうと、今それを望んでた。
考えうる限りのベストはそうなんじゃないかって。
君に、そこまで私のことを考えてもらえるだなんて、すごく嬉しい。
それじゃあ、私は君の家にいていいんだね。
それってもう、私は君のものになったってこと?
違う? でも、君は私のことを守ってくれるんでしょ?
だったら、それはもう私が君のものだってことだよ。
だから、私の命を奪えるのは君だけ。
私すらも許されないの。
そうだね。君は私を殺したくないんだもんね。
もう、大丈夫。私が君のものであり続ける限り。
だから、よろしくね? ヒーローさん。
……ふふっ、君は私の掌の中だね」
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ライター情報
ヤンデレとか書きます。
Twitterアカウントは@yorugi_suu以外一切関与しておりませんのでご了承ください。
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