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【吸血鬼二人で…2】少年(少女)と生きたいと願った吸血鬼…少年(少女)ver.
written by 葛葉 茉白
  • シリアス
  • ファンタジー
  • 少女
  • 少年
  • 人外 / モンスター
  • 看病
  • 病院
  • 切ない
  • 吸血鬼
  • 俺様
公開日2021年07月26日 00:11 更新日2021年07月23日 03:10
文字数
2222文字(約 7分25秒)
推奨音声形式
バイノーラル
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
人間(少年・少女どちらでも)
視聴者役柄
吸血鬼(男女どちらでも)
場所
総合病院
あらすじ
【あらすじ】
少年(少女)目線で書いた台本になります。

病院の屋上で出会った吸血鬼と余命幾ばくもない少年(少女)話をするうちに打ち解けていく。少年(少女)は本当は生きたいと願いながらも家族を思って天命を受け入れようとしていた。
吸血鬼自身もずっと一人でいることに寂しさを抱えていた。そしてそんなに少年(少女)に吸血鬼はある提案をする。

※この台本は女性向けに少年(少女)目線で吸血鬼を男性と見立てて書いてはおります。が主人公を少女に変更して男性向けとしてのご使用も可能です。その場合は一人称を私にして語尾を修正してお使い下さい。吸血鬼を女性(呼び名の修正可)に変えてもOKです。

☆吸血音がYouTube等ではR指定になり広告等がつかない場合がありますので、ご使用の際にはお気をつけください。

《ご挨拶》
初めまして拙い本を手に取って頂きありがとうございます。

《朗読される演者様へ》
話の本筋が変わらないアレンジや言い回しは演者様にお任せします。
文字と読み言葉では違いが出ますので、その辺に関しましては演者様のやり易い方向でお願いいたします。

作中内のSEもあれば付けていただいて、無ければ飛ばして大丈夫です(話の流れで必要な部分のみ表現して頂ければOK)
本編
ト書の種類
【 】 場所、シーンチェンジ、SE:指示
( ) 心情、行動 (心の声)呟き


~~~本編~~~
【病院の屋上】

今夜も月が綺麗だなぁ。
お母さんはもう帰ったし…
ほんと毎日来なくてもいいのに。

邪魔?人の声?
(周りをキョロキョロ探す)
えっ?誰?こんな時間に僕(私)以外は居ないはずなのに…

いったいどこにいるの?だれ?
別に、ここは出入り自由なんだから居たっていいだろ。

もう姿を見せないなんてずるいぞ。
それに僕(私)なんてどうなってもいいんだよ。そのうち…(言い淀む)

(ストンと少年(少女)の隣に降り立つ)
うわぁどこから来たんだよ…
急に現れて…

あぁ、どうせ治療したって僕(私)の病気は治らないんだ。
だからいつ死んだって構わないんだよ。

えっおじさん死なないって、何者?そんな人間なんて居ないだろう?

漫画とか、アニメ出てくる?吸血鬼?

ぷッ(笑)何それ、ヴァンパイア様とか古臭っ、やっぱりおじさんじゃんか。

何百年生きてるなんて、そんな事知るわけないだろ?たった今出会ったんだから。

だろう?知るわけないし、本当に吸血鬼なんているの?

ふーん、ここで死人が出るの待ってるんだ。

えっ?吸血鬼と死神って違うの?
冥府(めいふ)って死んだ後に行く天国とか地獄のことだよね?その案内人が死神なんだ。

確かに(笑)
近いうちに迎えにくるだろうなぁ…

【SE:重いドアの開閉音】

あっ看護士に見つかった。

じゃあって…行っちゃった…
スって消えたよね?ここ屋上なのに怖っ…

ってやっぱり吸血鬼?

(看護士に謝りながら)
あっごめんなさい病室に戻ります。

【シーンチェンジ・病室】

(吸血鬼が部屋に現れる)
【SE:足音】

(弱々しくカラ元気)
ごめんね…夜は絶対に病室からでちゃダメって怒られちゃった(笑)
だから屋上にも、吸血鬼さんにも会いに行けなくてさ。

(少し寂しげに)
たぶんそろそろなのかな…でも…

別になんでもないよ…

(呟くように)
たださ…怖いんだよ…死ぬのはさ…

でもさ、僕(私が)生きてるとお金がたくさんかかるし、家族に迷惑ばっかりかけるから…
死んだほうがみんなの為なんだ。

だってお父さんやお母さん…みんなにいっぱい迷惑かけてる。その方が辛いし、悲しいんだ。

それって…もしかして…?

契約したら僕も吸血鬼になれるの?
吸血鬼になって不老不死になったら僕は生きていられるの?

そのかわり…会えなくなるんだみんなと…

二度と会えなくなる……
僕の見た目も変わっちゃう。

自分の運命を受け入れる…死ぬ事を受け入れる…

(小さく呟く)
運命に抗う……吸血鬼さんと生きる…


……今、決めなきゃダメ?


わかるの?僕(私)がいつ死ぬのか?

そうか…あと1ヶ月…

もしも吸血鬼さんが来るそれまでに死んだらどうなるの?

そのまま受け入れろ…天命?それまでって事なんだ…

なんでどうして、考えるのは頭だろ?心は関係ないだろ?

わかった。吸血鬼さんが来る満月の日、それまで頑張って生きる。それで頭と心で考えるよ。

看護士さんの見回りが来た…吸血鬼さんまたね。

【SE:引き戸の開閉音】


【シーンチェンジ・次の次の満月の晩】

(吸血鬼が部屋に現れる)
【SE:足音】

(弱々しく掠れた声で)
なんとか生きてたよ(微か笑う)

決めたよ。吸血鬼さんと一緒に行く。

うん…それでいい…後悔しない。
このまま居たってどっちにしても死んじゃうんだ。
なら、僕(私)は運命に抗(あら)がってみる。

このまま目を瞑ればいい?

じっとしてるよ…

【吸血シーン】
(基本演者様にお任せ。吸われる方ですが出来れば吸血するリップ音に合わせて多少喘いで下さい)

あっ……


あっ……


【吸血シーン終了】

大丈夫。起きればいいの?

吸血鬼さんの傍まで行く。
(ベッドから降りて近づく)

指?はい…(少年の指を噛む)
痛いっ…何するの?

一緒に飲むって…血を飲むってこと?

わ、わかった。僕と吸血鬼さんの指から流れる血を一緒に飲めばいいんだね。

(血を飲むリップ音)


うっ…何…急に身体が…

はぁ、はぁ息が…身体中が熱い…なに、どうしたの…
(フラフラで倒れそうになる)

息が、苦しい、身体中が…熱くてたまらない。助けて…

(ベッドに運んで貰う)

はぁ、はぁ、(息が整ってくる)
このままベッドに横になりたい…

えっ?なんで?僕(私)、やっぱり死ぬの?
騙したんだ!

家族に心配かけないように死ねってなんだよ!

生まれ変わって吸血鬼になる為に一度死ぬ?…

これを飲めばいいんだね。
そうして僕(私)は一度死んで、また生き返る…

わかった(頷いてそれを飲む)
僕(私)…本当に…生き返るんだよね? 迎えに来て必ず、約束だよ。

怖い…僕(私)が眠るまで手を握ってて…
お願いだから…

【シーンチェンジ・告別式】

なんか変な感じするな、自分の告別式にでるって…

うん…みんな本当に僕だって気づいてない?大丈夫かな?

吸血鬼さんの弟にしか見えない?ならいいけどさ、

みんな…泣いてる。僕なんかの為に…

お父さんもお母さんもお兄ちゃんもお姉ちゃんもみんな…いつも迷惑ばっかりかけてきたのにそれでも…

ありがとう…ずっと大好きだよ。バイバイ…

吸血鬼さん連れて来てくれてありがとう。

連れて来てくれたお礼は言わせてよ。
最後にきちんとお別れ出来て嬉しいんだからさ…


全部終わったね。もう僕は前の僕じゃないんだよね?

新米吸血鬼…そうか僕はこれから吸血鬼さんのパートナーになるのか…よろしくお願いします。

そんなに沢山時間あるなら、僕、本が読みたい。勉強したい。今までは疲れるからダメって言われて、本を読みたくても読ませて貰えなかったんだ。
後は、ちゃんと勉強したい。

別にいいでしょう…変わってたってさ。
やりたい事をこれからたくさんするんだ。


まさかいつまでも病院の屋上にいるつもりだったの(笑)

住むところをちゃんと決めてね…

うん、ついて行く。どこにでも…どこまでも…

【二羽の鳥の羽ばたきでフェードアウト】
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【吸血鬼二人で…2】少年(少女)と生きたいと願った吸血鬼…少年(少女)ver.
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
葛葉 茉白
ライター情報
初めまして台本を手に取って下さりありがとうございます。
葛葉 茉白(くずのは ましろ)と申します。

シナリオの書き方を勉強中の為、読みづらい点が多々見受けられると思います。
また語彙や言い回しも同様なのでその点を了承の上読んで頂ければ幸いです。
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