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かつての後輩と共にヴィランとして暗躍するそうです
written by ソライヌ
  • シリアス
  • 純愛
  • 学生
  • 後輩
  • ヤンデレ
  • 百合
  • 年下
  • サイコパス
  • 敬語
  • 切ない
公開日2021年08月13日 15:24 更新日2021年08月13日 15:24
文字数
2010文字(約 6分42秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
指定なし
演者人数
1 人
演者役柄
元後輩ヒーローだったヴィラン
視聴者役柄
元先輩ヒーローのヴィラン
場所
荒廃した街
あらすじ
「あなたを捕らえたヴィランはかつての後輩だった」
https://yuruboi.com/script/2431
こちらの作品の後日談もような台本です。単体でも楽しめると思います。

荒廃した街。そこに佇むのは二人のヴィラン。
かつて先輩と後輩でありヒーローだった二人は何を想うのか。
「ヴィランとして、この狂った世界で踊り続けましょうね。」
本編
(戦闘音)
(荒れ果てた街が広がっている)

ふぅ、今日はこんなところですかね。あまり壊しすぎてもつまらないですし。
全くあっけないものです…もう少し頑丈だったら楽しめるというのに。
ここを防衛していたヒーローたちも撤退したようですし、そろそろ先輩を呼んで帰りましょうか。あ…

(後輩、先輩のもとへ駆け寄る)

お疲れ様です先輩。そっちもちょうど終わったんですね。
はい、こっちも終わりました。
ふふふ…もう先輩一人で対応任せても大丈夫そうですね。
…ちょっともう、せーんーぱーい!なんですかその口調は。
確かにヴィランとしては私の方が上なのは確かですが、私にとっては先輩は先輩なんですから。そんなかしこまった言葉使わないでください!
「ですが…」じゃないですよ!もう…
はぁ…ならばヴィランとして、あなたの上に立つものとして命じます。
「私と接するときは、あなたは先輩として私に対応しなさい」これは絶対命令です。(低めに)
…わかりますね?
…はい、そうです。それでいいんです。それでこそ先輩です。
ん?どうかしましたか?…おっとっと

(先輩、後輩に寄りかかる)

もう、先輩ったら随分甘えんぼさんになっちゃいましたね~。よしよし。今日もよく頑張りましたね。エライエライ。
(後輩、寄りかかっている先輩を撫でてあげる)
ああいえ、決して嫌というわけではありませんよ。むしろ、こっちの方が素直で可愛いくて好きですよ。
自分の欲望や想いに忠実であることも、立派なヴィランになるためには必要不可欠ですから。
よしよし、頑張りましたね。さすが私の自慢の先輩です。自制とか我慢なんてしなくていいんです。
何をするにしても自分の想いに素直なのが一番です。
という訳で…先輩!私のこともなでなでして褒めてください!

(先輩、後輩を撫でてあげる)

はぁ…えへへ…あったかい…ありがとうございます。こうしていると心が満たされますねぇ。
自分の思うままに生きることがこんなに素晴らしいことだとは…正義の味方ごっこをしていたあの頃には、思いもしませんでしたよ。
先輩がこうしてヴィランになってどのくらいが経ったんですかね。
ヒーロー達に裏切られて体も心もボロボロだったあの頃の先輩は、ようやく私だけのものになったとはいえ、見ているのがとても辛かったです。
全てに怯えていた先輩が、私のお世話で少しずつ自分を取り戻していって、私に心を預けてくれましたよね。
…嬉しかったです。本当に。ああ、ようやく私にとってたった一人の特別だった先輩が、先輩にとっても私があなただけの特別になれたんだって…!
ずっとこのまま、私の特別な存在としてあそこに閉じ込めておいても良かったんですが、まさか先輩がヴィランになりたいと、私と共に戦いたいと言ってくれた時は…おもわず泣いちゃうところでした。
ヒーローだったあの頃は、落ちこぼれの私と優秀な先輩であるあなたと一緒に行動するなんて、許されていませんでしたからね。
だから今、こうして共に戦えていることが夢のようです。時に戦略を練り、時に背中を預け、正義という幻想をぶち壊すために日々紛争するこの毎日が幸せすぎるんです。
あの時のあこがれが、こんな形で実現するなんて思ってませんでしたから。

さてさて、そんな先輩に朗報でーす。うふふ…なんだと思います?
なんと!次の任務、私たちが所属していたあのヒーロー連合のアジト襲撃作戦があるそうでーす!!
あは…あはは!!そうです、ようやく私たちの復讐が!願いが!叶うときが来たんですよ!
それもこれも私と先輩が優秀だからこの任務を私たちだけに任したそうです。
どんな風にしてやりましょうか。この圧倒的な力で一気にねじ伏せてもいいですし、内部から一人ずつじわりじわりと潰していくのも楽しそうですねぇ…!
…ああ、先輩、いい目をしていますね。その目に一体どんな感情を宿しているんですか?憎しみ?喜び?怒り?…それとも、悲しみですか?
悪に堕ちてもなお、正義に裏切られてもなお…それでも信じているんですか?ヒーローを。
わたし先輩に行われた行為は、何かの事故や間違いだとまだ思っているんですか?
でも、実際に行われているのは、自分たちの気に入らないものを切り捨てていく愚かな行為です。
ホント、馬鹿な集団です。私たちヴィランよりもよっぽど歪んでいますよ。
…優しい人。いえ、優しすぎますね。先輩は。
でも、だからこそ私は先輩が大好きになったんですけどね。
なんにせよ私、その目大好きですよ。とっても美しくて…そのまま宝石として飾っておきたいくらいに…!
さぁ、来るべき決戦に備えて戻って英気を養わないとですね。
帰りましょう、私たちの居場所へ。

(異空間へ繋がるゲートを開く)
(後輩、先輩の手を取る)

…ねぇ先輩、これからも、この先も、共に歩みましょう。
復讐を果たし、世界が闇に覆われ、そして人類という文明が終わりを迎える日が来たとしても。
ヴィランとして、この狂った世界で踊り続けましょうね。
私たちの関係は永遠です。
ずっとずっと、一緒ですよ。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
かつての後輩と共にヴィランとして暗躍するそうです
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ソライヌ
ライター情報
ソライヌと申します。
こちらに投稿している台本と同じ作品をpixivにも掲載しております。

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