失礼します、救世主様。

ご飯の時間ですよ〜。

ちょっと熱いのでフーフーしますね…

はい…それではお口、アーンしてください。

美味しいですか？

ふふっ、そうですか！よかったぁ…！

では次も…アーン♪



はい、お粗末様です。

では食器を片付けてきますので、ちょっとだけ待っててください。

え？何言ってるんですか？

救世主様は村にとって大切なお人ですから、ずっとここにいてもらいますよ？

あはは、そんな冗談言いませんってば。

救世主様は文字通り、救世主様ですから。

この村にずーっと居ていただかないと。

はい。救世主様さえ居てくだされば、この村は安泰です。

どんな魔物や天災が襲ってこようと、救世主様のご加護があれば怖いものなしです。

ですから…もう居なくなろうとしないでくださいね？

救世主様の大切なお身体を傷つけたくありませんから…

それからここだけの話なんですが…

その、わたしも救世主様のこと、一人の男性としてお慕い申し上げているといいますか、え〜とぉ…

あ、有り体に言ってしまえば…す、好きってことです…！

はい！あわよくば、救世主様のお嫁さんになれたらなー、なんて…！

きゃー！言っちゃった言っちゃった！

あたしったら、なんて大胆なことを…！

…救世主様？今、なんて言いました？

知らない女の名前が、救世主様のお口から聞こえたような気がするのですが…

それ、どこの誰です？

そいつが救世主様の脳みそを支配してるなら、さっさと消さないと…

あ、そうだったんですね！

すみません！わたしったら、早とちりしちゃって…！

けど安心しました。

救世主様が、お世話係のわたしを差し置いて他の女のこと、考えるはずありませんもんね。

救世主様はわたしだけ見てればいいんです、わたしだけ…

では片付けもありますので、わたしは一旦これにて失礼させていただきます！

あ、安心してください！

すぐ終わらせて戻ってきますので！

救世主様を待たせるわけにはいきませんから！

…ここでちゃーんと良い子で待っててくださいね？救世主様…

・台本（ゆるボイ！）
わたしだけの救世主様はこの村にずーっと居てくれる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎