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山奥に潜んでいた不死身の怪物に興味を持たれて禁忌の契約を結んでしまう〜悪龍・ヴリトラ編〜
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
  • シリアス
  • 人外 / モンスター
  • 男勝り
  • 男口調
  • ヤンデレ一歩手前
  • 傲慢
  • 見下し
公開日2022年02月09日 11:24 更新日2022年02月09日 11:29
文字数
1068文字(約 3分34秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
視聴者役柄
人間
場所
地上の山奥
本編
こんな山奥に人がやってくるなんて珍しいな。

にしても、ずいぶんボロボロだが…おい、大丈夫か?

なんだ、生きてたのか。

ダメ元で声をかけてみたんだが…

水?ほら、くれてやるから飲め。

お前、こんなところまで何しにきた?

なんとなくふらついてたら、か…

どうやら訳ありのようだが…

お前をここに長くおいておく気はない。

心身共に回復したら、さっさと出て行け。

これからどうすればいいかって…

知らん。そんなことわたしに聞くな。

人間の事情など知ったことではない。

ん?…お前、わたしを馬鹿にしているのか?

このヴリトラを人間如きと一緒にするな。

そう、わたしは龍だ。

人間の姿をとっているのは、この方が力の消費を抑えられるからに過ぎない。

どんな力が使えるのかって…

天から流れ出る川の水をせき止めて、干魃(かんばつ)を起こしたり、とか…

な、なんだ急に⁉︎

いきなり食らいついてくるな、馬鹿者!

あ、当たり前だろう!このヴリトラを舐めているのか⁉︎

…なに?わたしの力を借りたい、だと?

なぜわたしがお前ごとき、一介の人間に手を貸さねばならん?

腕か足の一本や二本はくれてやるから、だと…?

正気か?お前……

なぜそこまでして、わたしの力を欲する?

…ふふっ、はははっ!

思ったより見どころがありそうだな、人間。

ならば…このヴリトラと契約を結ぶか?

なに、簡単な話だ。

わたしがお前に力を貸す代わり、お前はわたしに肉体と魂の半分ずつを寄越せ。

ただし、そうすればお前はもうただの人間に戻ることはできない。

悪龍たるわたしと契約するのだぞ?それくらい当然だろう。

具体的にはどうなるのかって?

愚問だな。わたしの力を扱える身体になるのだ。

不死身の怪物になるに決まってる。

人間としての姿を保てるかどうかは、お前次第だ。

あぁ、もう一つ言い忘れてた。

契約に失敗すれば、お前は死ぬ。

そうだ。わたしの力を受け入れるだけの器(うつわ)がなければ、お前の肉体と魂はわたしの力に耐えきれず、消滅する。

どうする?今ならまだ引き返せるぞ?

ふふっ…そうか…

お前のような面白い人間は久しぶりに見た。

だったら決まりだ。わたしと契約を結べ。

どうやってって…こうやって、だ。

(ディープキス)

…美味いな。お前の魂の味…

お前になら、すべての力を預けてもいいかもしれんな…

そうすれば、お前は神をも超える力を手に入れられる…

ん?なんだ、拒絶反応か。

それにはしっかり耐えろよ。

心がくじけた時、お前は死ぬ。

肉体と魂は繋がっているからな。

苦痛で心が死ねば、肉体も死ぬ。当たり前のことだ。

ふふっ…やはり面白いな、お前は。

いいだろう、そばで見届けてやる。

お前がわたしの力を扱うにふさわしい人間であるかどうかを、な…
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
山奥に潜んでいた不死身の怪物に興味を持たれて禁忌の契約を結んでしまう〜悪龍・ヴリトラ編〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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