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物腰柔らかな喫茶店のマスターに、もう一度書く勇気をもらった
written by 松平蒼太郎
  • 敬語
  • 青年
  • 優男
  • イケメン
  • 励まし
  • マスター
公開日2022年06月06日 21:57 更新日2022年06月06日 21:57
文字数
953文字(約 3分11秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
喫茶店のマスター
視聴者役柄
漫画家
場所
喫茶店
あらすじ
漫画の連載を打ち切られ、失意の底にある貴女を行きつけの喫茶店のマスターが励ましてくれるお話
本編
いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。

ご注文は…はい、いつものブレンドコーヒーで。かしこまりました。少々お待ちください。





お待たせしました。ご注文の品になります。

いえ、そちらのショートケーキはいつも当店に通ってくれるお客様へのサービスです。

…嫌なことがあった時こそ、甘い物を食べて一息ついた方がよろしいかと。

はい。お客様の顔にそう書いてありましたので。

えぇ、構いませんよ。もう閉店間近で、貴女以外のお客様はおりませんから。

存分に独り言を呟いていただいて結構です。

…すみません。お客様の独り言が聞こえてしまいましたが、わたしから言えることは一つです。




お客様…貴女の書く漫画はとても面白いですよ。




はい。何度か読ませていただきましたので。

貴女はいつも今みたいに閉店間近になって、原稿を持ってきては嬉々としてわたしに見せてくださいました。

はい。最初は新手の営業妨害か何かかと思いましたが…その時のお客様の顔を見て分かったのです。

あぁ、この人は自分で書いた物を今すぐ自分以外の誰かに見せたかったんだなって。

その相手にわたしが選ばれたのは単なる偶然でしょう。

近所にある喫茶店だから、という理由に過ぎないのかもしれません。

ですが…わたしは貴女とのその時間が大好きです。

はい。貴女が来ない日はちょっとがっかりしたくらいですし。

ですから…大丈夫です。たとえ連載が打ち切りになったとしても、貴女の書く漫画はわたしにとって、唯一無二のものですから。

わたしは、貴女という漫画家のファンですから。

どんな作品でも構いません。

貴女が気ままに書いた物を、またわたしに見せていただけませんか?

いつものブレンドと、毎回は無理ですが、ショートケーキを無料で提供させていただきますので。

ふふ、分かりました。本来ならば、料金をいただくところですが、今回は特別に無料にして差し上げます。

では、お隣失礼……はい、アーン。

いかがですか?当店自慢のショートケーキは?

ありがとうございます。まだまだわたしも、この喫茶店のマスターとしてやれそうですね。

はい、もちろん。新作を出すときは是非、貴女にご賞味いただきたく思います。

…いいですよ。まだ片付け等、やることはたくさん残っていますので。

気の済むまで、ここでゆっくりしていってください。

…えぇ。貴女の書く漫画、楽しみにしてますからね。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
物腰柔らかな喫茶店のマスターに、もう一度書く勇気をもらった
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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