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田舎のヤンデレ白蛇怪異に旦那様にされる話。
  • 告白
  • ヤンデレ
  • お姉さん
  • 人外 / モンスター
  • 怪異
  • 田舎
公開日2022年06月29日 19:58 更新日2022年06月29日 19:58
文字数
2427文字(約 8分6秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
田舎で封印されていた怪異
視聴者役柄
十数年ぶりに田舎に帰ってきた学生
場所
出身地の田舎。
あらすじ
両親を事故で失い、田舎にすむ祖母に引き取られたあなた。そこで出会ったやさしい女性は蛇の怪異だった。長い間あなたに恋焦がれていた蛇は、君を利用して怪異としての力を取り戻し…
本編
[祖母の家。凄い田舎。周り畑、自然が豊富。歴史がある。]

おじゃましまーす!おばちゃんいるー?
あれ、いない~?おばちゃ…

あっ、こんにちは。君、おばちゃんのお孫さん…だよね?おばちゃんから聞いてるよ。
その、ご両親のことは…ご愁傷さまでした…
うん。事故のことも、おばちゃんが君を引き取る話も教えてもらったよ。

ところで君、昔はここに住んでたじゃない?
小さいころ、私と会ってるんだけど覚えてないかな。
そっかぁ。さすがに覚えてないか。まぁ、しかたないよね。君も小学校低学年?くらいだったし。
この辺はお年寄りばっかりで同世代の子供なんていなかったからさぁ。
君が転校して引っ越しちゃってからは寂しかったよ。

まぁ…今でも若い世代といえば私くらいしかいないけどね。
あ、そうだった。おばちゃんがどこに行ったか知らない?
畑?あれ、今ちょうど畑の前通ってきたけどいたかな。
あぁ、私はうちで取れた野菜をおすそ分けしに行こうと思ったんだけど。

えーっと、これはきゅうりだし…これはナスでしょ、あとピーマンに…
あ、トマトもあるよ!
君、小さい頃はトマト嫌いだったよね~。懐かしいなぁ。
今はもう食べられるようになった?
え、まだ嫌いなんだ。ふふ、かわいい。
あの頃と比べたら体も逞しくなって、声も低くなったけど…
そういうところはあんまり変わってないんだね。ちょっと嬉しいかも。

うん…地元の人はみんな優しくしてくれたけど、同年代が私だけなのは寂しかったから。
君が戻ってきてくれたのは嬉しい、かな。
あっ、ご、ごめんね!うん。君に嬉しいとか言っちゃ失礼だったね。
寂しいのは君の方だよね…

ほ、ほら!寂しいとと思ったらさ、私のことを家族だと思ってくれて良いから。
ずっとそばにいてあげるね。
寂しいと思ったらすぐ呼んでくれていいし、ぎゃくに私も寂しい時は君に会いにい来るから。
私の、家族になってくれる?

ほんと?ほんとに家族になってくれる?

(豹変する)

ふふ。ははは!あはははは!
約束してくれたね?家族だって!
あぁ、力が戻ってくる…!この滑らかで真っ白な鱗、何百年ぶりだろう!
感覚も研ぎ澄まされて…もっと近くに、鮮明に君を感じる…!

んん?なんだ、やっぱり気が付いていなかったのか。
私は、白蛇。呼び名は色々あったけど…とにかく、何千年もの間この土地に棲んでたの。
ちょっと暴れすぎて身勝手な人間どもに力を封じられていたけど…君のおかげで力を取り戻すことができたよ。
これで、君を、今度こそ私のものにできる!

まだ説明が必要?人間はもっと理解力のある生物だと思っていたんだけど…
いや、そこも愛嬌か。君の不思議そうにきょとんとした顔はほんとうにかわいいし。

まず、きみの祖母についてのお話から。君のおばあちゃんは畑仕事のために家を出たんじゃない。年に一度の、村の祠に祈祷を捧げる行事に出席してるよ。
で、その祠というのが、私の力を封印するために建てられたものなの。
だけど今日は、その祈祷のために祠の封が一時的に解かれる。
もし私の力にほんの少しでも余裕があれば、そのタイミングでに完全に力を取り戻すことができるんだけど…普段は、私がただの人間として社会に溶け込めるよう力を使っていて、何年も力を奪い返せずにいたんだ。

一応、力を取り戻す方法はもう一つあった。それが、家族…伴侶を作ること。でも力を取り戻すためとはいえ、伴侶なんて簡単に作れるものじゃないでしょ?私にふさわしい相手なんてそうそういないし。結局、何年も実行できずにいたの。

でも、ある日、まだ小さい頃の君に出会った。君は純粋で、優しくて…私の伴侶に相応しいと思った。封印のことを抜きにしても、君のことが欲しいと思った。
でも、それに感づいた大人たちは、君を遠くに逃がしちゃった。私が復活したら悪いことが起きる、なんて言い伝えがあったから。
私は別に、君がいてくれればそれでよかったんだけどね。結局、君とは離れ離れになることになっちゃった。
だから別れ際、君に呪いを…いや、祈りを込めた。いつかまた、戻ってきてくれるようにって。
君の両親の事故は…私が直接手を下したわけじゃない。でも、君はこうしてここに戻ってきてくれた。そして、私と家族になってくれるって言ってくれた!

もともと、そこまで急いで力を取り戻す必要はなかったんだけど。
でも、君を守るためには…幸せにするためには、あの力がどうしても必要なの。だから、こうして君を伴侶にして、同時に力も取り戻せたのはとっても幸運だったと思うよ。

あぁ…君のおかげで、本来の姿を取り戻せる。祠から、力がどんどん帰ってくるのを感じるよ。
美しいでしょ?この手足の白く透き通った鱗も、細くしなやかな尾も…そして、君を見つめる水晶のような瞳も。
今この瞬間から、私のこの体も心も伴侶である君のもの。もちろん、君の体や心も、私のものだよ。
この力さえあれば、愛する君を守ることもできる。

うーん…どうして抵抗しようとするの?どうせ私から逃げ切れるわけないのに。
ほーら、私の目を見て。
どう?動けなくなった?久々だから術のかかり具合も浅いかな。
それとも、間近で私の顔を見て、ドキドキしてきたかな。その気持ちに素直になりなよ。

はぁ…さっきも言ったでしょ?君の両親が亡くなったのも、君が深く傷ついてしまったのも、あくまで不慮の事故。
私は、君が帰ってきてくれることを強く望んだだけ。君が一人ぼっちになっちゃったのは、偶然か、もしくは運命のイタズラってやつのせい。
でも私なら、君の心の傷を癒してあげられる。永遠に、寄り添ってあげられる。
家族として、伴侶として、二人で愛を築いていくの。素敵でしょ?

ふふ、もう抵抗は諦めて。
本当はわかってるんじゃない?私といれば、永遠に幸せでいられるって。もう、大切な物を失くして、辛い思いをすることもないって。…でしょ?
私の力があれば君は傷つかないし、これ以上何かを失うこともない。

大丈夫、約束する。君の心も体も、私が永遠に守ってあげる。
だから君も、永遠に私の隣にいてね?私の、大切な大切な、旦那様。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
田舎のヤンデレ白蛇怪異に旦那様にされる話。
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
奏流 漁(幼女かなで)
ライター情報
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