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ヤンデレ女上官に戦死を偽装されて逆NTRされる
written by 平 朝臣
  • 歴史
  • シリアス
  • 洗脳
  • 調教
  • ヤンデレ
  • 年上
  • 女軍人
  • 女士官
  • 逆NTR
公開日2022年09月30日 00:07 更新日2022年09月30日 00:23
文字数
2363文字(約 7分53秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
女上官
視聴者役柄
男性兵士
場所
男性兵士の婚約者の家→女上官の家
本編
SE:ドアをノックする音

SE:ドアを開ける音

#きびきびとした態度で

…お初にお目にかかります。

私は、王国陸軍に所属する、『女上官』という者であります。

突然の訪問で申し訳ありませんが、少しお時間をいただいても、よろしいでしょうか?

…ありがとうございます。

では、失礼いたします。

SE:ドアを閉める音

…今日、貴女を訪ねたのは、他でもありません。

それは、かつての私の部下…すなわち、貴女の婚約者について、お話させていただくためです。

貴女もご存知の通り、今から5年前に始まった対侵略戦争のために、彼は、軍に志願・入隊しました。

その理由は、彼の暮らす故郷と、婚約者である貴女を守るためと聞き及んでいます。

私自身も、彼と肩を並べて戦っていく内に、それが嘘偽りではないことを実感し…。

同時に、その想いを支える勇気と優しさに、強く心を惹かれました。

#重苦しい口調で

…ですが、1年前…。

終戦間際に、劣勢となった地域から撤退する時、背後から追撃する敵軍を食い止めるため、彼は、自ら殿しんがり役を引き受け…。

M I A作戦行動中行方不明…つまり、事実上の戦死を遂げました…。

これは、その直前に、彼から預かった遺品です…。

SE:ガサゴソする音

これが、何か、分かりますか?

…そうです。

貴女の名前が刻まれた、婚約指輪です…。

彼は、これを私に渡し、こう伝えました…。

もし、貴女に会えたら、この指輪を届けて欲しい、と…。

そして、どうか、自分のことは忘れて、幸せに生きて欲しい…と…。

#声を震わせながら

それが、彼の…最期の言葉でした…ッ。

#涙をこらえながら

ッ…本当に、申し訳ありません…。

これも全て、私の力不足が招いた結果であります…。

私が、もっと的確な指揮をできていれば…こんなことには…ッ。

#ハッとする

…ッ!?

い、今…なんと、おっしゃいましたか…?

私の聞き間違いでなければ、彼は、まだ生きていると…そう、聞こえたのですが…。

#動揺を隠しながら、恐る恐る訊ねる

ち、ちなみに、何故、そのように思われたのですか…?

…必ず、貴女の元に帰ると約束してくれたから…?

つまり、その一言だけを信じて、貴女は待ち続けたいと…そう、おっしゃりたいのですか…。

#安堵したように、微笑を浮かべる

…フッ…なるほど…。

彼が、貴女を好きになった理由が、ようやく分かりました。

貴女は、それほどまでに、彼を愛しておられるのですね…。

#憎悪と嫉妬を剥き出しにしながら低い声で呟く

本当に…目障りなほどに…。

#元に戻る

…いえ、何でもありません。

取るに足らない、ただの独り言ですから…。

話は変わりますが、実は一つ、貴女にお願いがありまして…。

今、貴女が持っている婚約指輪を、お借りしてもよろしいですか?

もちろん、決して悪いようにはしません。

用が済めば、すぐにお返しいたします。

なので、どうか、お許しいただけないでしょうか?

…ありがとうございます。

では、これにて失礼いたします。

願わくは、貴女に、幸あらんことを…。

SE:ドアの開閉音


(少し間を空ける)


SE:ドアの開閉音

ククク…ただいま、戻ったぞ。

どうだ?

ようやく、私の愛を、受け入れる気になったか?

#ニヤリと笑いながら

…ほう。

お前を監禁してから、もう1年が過ぎようとしているのに、まだ抗おうとするのか。

いや…むしろ、それでこそ、私が見初めた男と言えるな。

おっと…そうだ。

一つ、大事なことを、伝えねばならんな。

実は、今日、お前の婚約者に会いに行ったんだ。

一目見ただけで、苦しい生活を送っていることが分かったが、同時に、息災であることも確認できた。

#ほくそ笑みながら

ククッ…しかし、それ以上に、目を引いたのは…。

あの女が、お前以外の男と、同棲していたことだな。

しかも、かなり仲睦まじい様子だったぞ。

あれは、やはり、そういう関係だと解釈した方が、自然だろう。

…何?

私が、嘘を吐いている、だと?

ククッ…ならば、これを見ても、同じことが言えるか?

SE:婚約指輪をリスナーの眼前に放り投げる音

それが、何か、分かるか?

…そうだ。

お前の名前が刻まれた、婚約指輪だ。

どうやら、あの女も、後ろめたさはあったらしい。

お前の話をすると、申し訳なさそうに、この指輪を渡し、こう伝えたんだ。

もし、お前が生きていたら、この指輪を届けて欲しい、と…。

そして、どうか、私のことは忘れて、幸せに生きて欲しいと、な…。

ククク…よく、考えてみろ。

終戦から、1年が経とうとしているのに、未だ戦場から帰還していない婚約者を待ち続けるなんて、あまりにも非現実的だと思わないか?

ましてや、今は、戦後間もない混乱期だぞ?

誰もが明日を生きるのに精一杯な状況の中、女1人で、そんな余裕を持つことなど、不可能だ。

そう考えれば、お前は既に死んだと見なした上で、新たなパートナーを迎え入れるのも、致し方ないことだろう。

それに、もし、お前が、あの女の元に戻れたとしても、あの女は拒絶するはずだ。

あの女は、もう、お前の婚約者ではない。

それどころか、新しい伴侶を得て、幸せな家庭を築いている。

そんなところに、突然、お前が現れてみろ。

あの女を苦しめるどころか、最悪、その幸福を壊してしまうだろう。

つまり、だ…。

SE:衣服が擦れる音

#左耳、5cm、囁き、冷たく事実を突きつけるように

お前が帰る場所など、とうの昔に消え去っているということだ…。

別に、お前が悪いわけではない…。

かといって、あの女が悪いというわけでもない…。

悪いのは、全て、戦争だ…。

戦争が、お前達を引き裂き、二度と戻らぬ過去へと変えた…。

ただ、それだけの話だ…。

SE:衣服が擦れる音

#移動しながら

んっ…はぁ…。

#右耳、5cm、囁き、優しく甘く洗脳するように

だが、心配する必要はない…。

確かに、あの女の婚約者であるお前は、既に死んだ…。

しかし、同時に、それは、新しく生まれ変わったことも意味する…。

そう…私の婚約者として…いや、夫としてな…。

だから、お前も、あの女のことなど忘れて、私と共に歩み始めるんだ…。

希望に満ち溢れた、未来へと続く道を…な…。

ククク…クククク…。
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
ヤンデレ女上官に戦死を偽装されて逆NTRされる
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
平 朝臣
ライター情報
タイラ トモオミ
 初めまして。
 平朝臣と申します。
 ヤンデレを題材にしたシリアスな作品が多めですが、耳かき系も少数ながらありますので、どうぞお楽しみください。
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