フンフフフ〜ン♪


これとこれを混ぜて〜あれに入れて〜
こうすれば！


（小爆発音）


アハハ…爆発しちゃいましたね…
おや、助手チャン？どうかしましたか？
あぁ、この錠剤ですか？これはですね〜
『感覚を麻痺させる薬』！作っておきましたよ〜


助手チャンが「噛まれる時に痛いの嫌だ〜」って言うから作っちゃいました！これからは安心して吸血されちゃってくださいね


試したのか、ですか？
フッフッフ…この私が失敗するわけないじゃないですか…
それに、私のお薬の第一被験者は助手チャンに決まっています！
さぁさぁ、まずは一口どーぞ！


おやおや？嫌な顔…しましたね？
でも駄目ですよ〜私のお薬を飲むのは、助手チャンの義務なんですからね〜


壁ドーン！
フッフッフ…
はい、お口開けてくださ〜い
あ、お水はこのビーカーでどうぞ〜


飲みましたね？おっと…感覚が麻痺しちゃってるんですから、立ってると危ないですよ？
はいはーい、ここに座ってくださーい
うんうん、成功ですね！


どんな感じですか？触れられても何も感じないのは確かに面白いですけど、痛みは必要だから人間に備わっているんですよ？
だからこんな風に手を握られても、頬を撫でられても気がつけないんですよ？私はちょっぴり悲しいです…
幽霊さんもこんな気持ちなのでしょうか…？
まぁ幽霊なんて非科学的なもの、信じてないのですけどね！


じゃあ効果が切れる前に、血を吸っちゃいますね
あぁもう…助手チャン、呂律も回ってないですよ？


動かないでください…ね？


（血を吸う音）


どうですか？痛くはないですか？
それどころか噛まれたことも分からなかった…と
それならよかったです！お薬の効果が切れるまでもう少しかかると思うので、そこで休んでてくださいね
もしも何かあった時には私が側にいた方がいいですから


しかし…反応がないと、どれくらい吸えばいいのか分かりづらかったですね…
今回はかなり少なめにしておきましたが…


お、だんだんと喋れるようになってきましたね
おや？体が熱いですか？それに呼吸も荒い…
うーむ…


薬の副作用ですね
痛みがなかった分、他のことで体の異常を知らせようとしてるのだと思いますよ


念のためもうちょっと血を吸っておきましょうか
少し吸い出せば、楽になると思いますよ
おっとと…私に寄りかかっちゃって、助手チャンも可愛いとこあるじゃないですか〜


それじゃいきますよ？


（血を吸う音）


ふぅ…これでいいはずです…
気分は…大丈夫みたいですね
疲労感ですか…ここで寝ますか？
はいはい！分かりました


はい、毛布と温かいミルクです
助手チャンに試したかったお薬はまだあったのですけど…
アハハ、分かってますよ
今日はゆっくり休んでください


『感覚麻痺薬』…破棄ですね…
痛くなくなるのは良かったですけど、助手チャンの体に負担がかかりすぎますからね


助手チャンは私の助手チャンですから…
ずーっと、大事にしますよ♪フッフッフ…

・台本（ゆるボイ！）
【フリー台本】天才科学者な吸血鬼
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
アイゼン