（ドアをノックする音）


あら？あなた…こんな時間に何かご用？


今日は血を吸わない日でしょう？
いくら学生寮で部屋が近いからって、こんな時間にあなたが私の部屋にいたら問題になりますよ？


（足音）


ほら誰か近づいて来る…
あぁ、もう…トイレにでも隠れていてください


もう出てきていいですよ


…で、いつになったら出て行くんですか？
また誰か来ないとも限らないんですから、とっとと自分の部屋に戻ってくれませんか？
勉強の邪魔です


（全く…学生の身だと血を得づらいと思ったから、たまたま近くにいたこの人を私の虜にしたのに…
まさかこんなに私に依存するとは思わなかった…）


え？
部屋に遊びに来ただけならいいだろう、って？
ま、まぁ？私も鬼ではありませんし？あなたがそんなに言うなら、居てもいいですけど…


（この人と…同じ部屋…って、私は何を考えているの？この人とはただの友人関係、そして血を吸う、吸われるだけの関係…
それ以上のことなんて…）


ひゃあ！？きゅ、急に話しかけないでください！びっくりするじゃないですか
ボーッとしてた？
こ、この問題の解き方を考えていただけですよ


邪魔みたいだから帰る？
べ、別にあなたなんて居ても居なくても私には関係ありません
あなたが居たかったら居てもいいんですよ？


本当に帰ってしまいました…
それに…あの人が来たせいで、少し喉が渇いてきた気がしますね…


（ドアをノックする音）


ま、またあなたですか！？
忘れ物？それなら仕方ないですけど…


（うぅ…喉の渇きを意識したら、余計に血を吸いたくなってきた…）


（壁ドン）


あなたが…悪いんですよ？何度も私に会いに来るから…今日は血を吸わない日ですけど…今日も明日も吸いますから…貧血になってもあなたの責任なんですからね…


（血を吸う音）


少しは…抵抗してくださいよ…
そんなに…その…いいんですか？


血を吸われるのがクセになると、いつか本当に倒れますよ？
たまたま私が優しいからこれぐらいで済ませていますけど、中には必要以上に吸わないと気が済まない、ただ血を味わいたいだけの吸血鬼もいるんですからね


あなたを他の吸血鬼から守っているのは私なんですからね
そのことをちゃんと自覚してください
って…その目は聞いてないですね


仕方ないです…
この続きはまた明日…ですからね

・台本（ゆるボイ！）
【フリー台本】微ツンデレな学生吸血鬼
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・台本制作者
アイゼン