試験を終えて帰ってきた貴方を、義妹がご飯を作ってあたたかく出迎えてくれた。そしてお風呂上がりに彼女から、癒しの洗礼を受けることになる…

義兄さん、おかえりなさい。
試験の首尾はどうでした？


微妙、ですか…
そこは自信を持って「大丈夫！」って
言いましょうよ…


まぁいいです。ご飯できてるから
一緒に食べましょう。


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後片付け、手伝ってくれて
ありがとうございます。兄さん。


お風呂沸かしてあるんで
先入ってきたらどうですか？


はい、構いませんよ。
残りはわたしがやっておくので。


えぇ、いってらっしゃい。
ゆっくり浸かって、今日の
疲れをとってきてくださいね。


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あ、上がりましたか。
では義兄さん、こちらへ。


はい。わたしの膝の上です。
ここに仰向けで寝転がってください。


ん…その体勢で大丈夫ですか？


わかりました。では、これから
義兄さんの両耳にオイルを
塗っていきますので、じっとしてて
くださいね。


(両耳オイルマッサージ)


モミモミ…モミモミ…モミモミ…モミモミ…
(※言う回数は演者さんにお任せします)


ん、気持ちいいですか？
それは良かったです。


力加減もこれくらいが
ちょうどいいんですよね？
わたし、知ってますから。


はい。義兄さんの義妹ですので。


義兄さんのことは誰よりも
知っていると自負してますし。


例えばほら…義兄さん、耳の中でも
ここが弱いんでしょう？ぐりぐり…


ふふふ…思った通りですね。
わたしの見立てに狂いはありませんでした。


義兄さんがどれだけ疲れて帰ってこようが、
いつでも癒してあげられますから。


はい。わたしが義兄さんの居場所です。


義兄さんは、よその家から来た
わたしの居場所になってくれました。
だから今度はわたしが義兄さんの
居場所になるんです。


はい。義兄さんがいつでも
安心して帰って来られるように。


いいえ。無理なんてしてません。


家事をしながら、義兄さんの帰りを
待つのはとても楽しいですから。


義兄さんの役に立てるだけで本望ですし。
全然嫌なことなんてありませんよ。


いえ、お礼を言われるほど
大したことはしてませんから。


義兄さんの義妹として
当然のことをしているまでですので。


(しばらく無言でオイルマッサージ)


さ、オイルマッサージはこれくらいで
大丈夫ですかね。


そろそろ指で耳かきをします。
そのままリラックスした状態で
いてくださいね。いきますよ…


(両指耳かき)


ぐりぐり…ぐりぐり…ぐりぐり…ぐりぐり…
(※言う回数は演者さんにお任せします)



はい？どうかしました？


あぁ、縁談の話ですか。
断りましたよ、もちろん。


はい。だってわたしには
必要ありませんから。


結婚なんてしたら、義兄さんのお世話が
できなくなっちゃいますし…


何より、その方は義兄さん以上の男性
ではありませんでしたから。


はい。もし結婚するにしても
義兄さんのように優しくて
誠実な方でないと。


いえ。その相手の方も優しくて
誠実だったとは思いますよ。


だけど義兄さんとは何かが違うんです。
うまくは言えないんですけど…


直感的に「あぁ、この人は違うな」って
思ったんです。だから断りました。


義兄さんはその、わたしに
結婚してほしいですか…？


むぅ…曖昧な答えですね。


「お前が幸せならどちらでも〜」
だなんて、ちょっと優柔不断すぎます。


まぁ義兄さんらしいといえば
義兄さんらしいんですけど。


でも…義兄さんのその優しさに免じて
弱いところをたくさん攻めてあげますね。


カリカリ…カリカリ…カリカリ…カリカリ…
(※言う回数は演者さんにお任せします)


ふふっ…義兄さん、目がとろーんと
してきましたね。


このまま寝ちゃっていいですからねー…


わたしの指でしっかり癒されてください。


義兄さんは義兄として
義妹に癒される義務があるんですから…


(しばらく無言で指耳かき)


義兄さん？
そろそろ終わりに…って、寝ちゃってる。


ふふっ…可愛いなぁ、義兄さんは。
よしよし…


(頭を撫でる)


いつもお疲れ様です、義兄さん。


義兄さんがいつも頑張ってるの、
わたし知ってますから。


辛かったりしんどかったりしたら、
いつでもわたしに甘えてきてくれて
いいですから…ね？

・台本（ゆるボイ！）
礼儀正しい義妹の癒し耳かき
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎