男は顔見知りの魔導士の女の子に追われていた。森の中に隠れた男だったが、彼女の森を焼き払う宣言で、姿を見せざるを得なくなる。必死に抵抗する男だったが、呆気なく彼女に捕まってしまい…？

うーん…この辺にいるはずなんだけどなぁ…


あー、もう！探すのめんどくさい！
こうなったら森ごと焼き払っちゃお！


…あ、いた。もぅ、いるんなら
最初から出てきてよ。余計な魔力
使いそうになったじゃん。


ふーん？森を焼き払うのはやめてほしい？


じゃあ、アタシと一緒に来て。
来てくれたら、やめてあげてもいいよ？


断るの？だったら力づくで
連れてくしかないね。


えぇ〜？話し合いなんて無駄じゃん。
だってパパ、アタシたちとは
一緒になれないって言うし。


え？パパはパパだよ？
今さら何言ってんの？


いや、それはまぁそうだけど…


でも歳変わんなくても、
君には父性あるじゃん？
だからパパなの。分かる？


(ため息)


分かんないかぁ…
じゃあ無理矢理にでも
分からせてあげないとね。


はぁ？狂ってる？アタシが？


いや…っていうかそれ、パパのせいでしょ？


パパがアタシの前に現れたから
おかしくなったんじゃん。


そうだよ…パパが全部悪いの。


アタシに余計な期待を抱かせといて
用が済んだらさっさと
サヨナラバイバイするから…！


そんなのダメだよね？これって
どう考えても悪いの、パパだよね？


君なら本当のパパになってくれるかも
しれないって、そう思ってたのに…！


パパはアタシのそばにいなきゃ
ダメなの…そう、絶対ダメ。


だから…この世界全部焼き尽くしてでも
パパのこと奪っちゃうね♪ あははっ！


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ハァ、ハァ…どう？
アタシの熱い気持ち、受け取ってくれた？


はぁ！？まだ駄々こねるの！？
いい加減にしてよ！


これだけアタシはパパのこと
思ってるのにっ…！なんで
分かってくれないの！？


もういい…全身大火傷させてでも
パパのこと、連れて帰るから。


パパはもうアタシの家族なんだから…
逃げちゃメッ！なんだからね？


いくよ、パパ…全治一ヶ月かそこらは
かかるかもしれないけど、覚悟してね？


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あ、やっと起きた。
おはよう、パパ。
身体動かせそう？


あ、そうなんだ。
痛むんならジッとしてないとね。


むぅ…娘のこと元凶呼ばわり
するなんて酷い。それでもアタシのパパ？


いいじゃん、年齢なんて。
愛の前には些細な問題でしょ？


大事なのはパパを好きだっていう気持ち。
それ以外のことなんてどうでもいいよね？


冷めないよ、全然。
これっぽっちも冷める気配ないし。


うん。アタシの中でパパを想う気持ちは
ずっと燃え続けてるよ。


だって…パパのおかげだから。
アタシが魔導士として自立できたのはさ…


アタシ、ずっと伸び悩んでて
自分で思うように魔法も使えなくて…


でもそんな燻ってたアタシをパパが
焚き付けて、励ましてくれた。


ママみたいな立派な魔導士になろうって
もう一回思えるようになったんだ。


パパ、言ってくれたでしょ？
「お前には、お前にしか使えない魔法があるだろ」って。


その時の励まし方っていうか、諭し方が
なんだか本当のパパみたいだなって…えへへ♪


血は繋がってないし、歳は近いけど
問題ないよね。アタシが君をパパだって
認めればそれで。


ふふ、ダーメ♪
もう決めたことだから。
そんな否定的な言葉は
聞きたくありませーん。


お姉ちゃんたちも
みんなパパだって
認めてるし…安心して。ね？


それにパパ、アタシに負けたよね？


敗者が勝者の言うこと聞くのは
当然だよね？それとももっかい
焼かれたい？


だよねー。じゃあ大人しく
娘の言うこと聞いて。ねっ？


あ、そうだ！焼印入れとこ！
そしたらもう逃げようなんて気
起こらなくなるよね！


えーっと、どこに入れよっかな〜…
やっぱお腹の辺りかな。いくよ〜…


(焼印を入れる)


はい、完成。これでパパは
アタシのモノだね♡


知ってるよね？焼印を入れられた
人間は入れた人間の奴隷になるって。
まぁ奴隷じゃなくてパパなんだけど。


でもどっちでもいいよね。
パパには娘のわがままを聞く義務があるし。


パパの怪我が治ったら…
アタシと気持ちいいことシようね♡


え〜？気持ちいいことといったら
気持ちいいことだよぉ？


熱くて楽しい気分になると思うからさ…
楽しみにしててよねっ！えへへ♪

・台本（ゆるボイ！）
四大元素を司るヤンデレ魔導士から逃げられない〜四女・烈火の魔導士編〜
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎