～あらすじ～
あなたが自宅で過ごしていると、なにやら怪しげな販売員が訪ねてきた。
取り出すアイテムはどれも奇妙なものばかり。追い返そうとしたら「とある商品」が気になってしまい…？？

（SE：チャイムの音）
（SE:ドアの開閉音）

こんにちは～！はじめまして！こちらのお宅の家主さんでいらっしゃいますか？

ああ～そうだと思いましたよ！この家に相応しい身なりをしていらっしゃいますもの。

わたくしですか？…わたくしは所謂、ただの訪問販売員でございます。

早速ではありますが…よかったらウチの商品、見ていきませんか？

まぁまぁ！家主様！そう警戒しないでください。

決して無理な押し売りはしないと約束しますし、気になった商品だけを解説させていただきますから。

それに…ウチの商品はどれも一級品ですよ？

それに、ウチ独自のルートで仕入れた現実世界では到底叶えられない夢のようなアイテムもございますので。

ええ、ウソじゃありません。本当です。疑うなら見ていってください。

ささ、どうぞどうぞ。こちらがウチで取り扱っている商品です。

…おっと、それですか？それが気になっちゃいます？

いいですね！それはウチの人気商品に一つですよ。

それはとっても便利な魔法のアイテム、包丁です！

ヒトの皆さんにとっても馴染み深いアイテムだと思いますが…

なんとなんと…その包丁を使って相手に切り付けると！血が噴き出すほどの怪我を負わせることが出来るんです！

さらに心臓を一突きできれば、致命傷間違いなしです！

ついでに肉や魚などの食材も簡単に切ることもできますよ。

……ってあらら。どうしました？そんなに怪訝なお顔されて。

まるで胡散臭い奴を家に入れてしまって面倒なことになった……そんな顔ですね。

まぁまぁまぁ！これはまだ序盤の商品ですので！

色々見ていってくださいよ。まだまだ色んな商品がございますよ。

そうだ、簡単に人気商品だけ説明させていただきましょうか？

じゃん！こちらは「サラマンダーの卵」！

これをムカつく相手や会社に投げつければ、あっという間に燃えカスに早変わり！

それは「ウロボロスの刺繍」！

この刺繍をあなたのカラダに彫れば、不老不死に早変わり！

これは…「暗黒神のブレスレット」！

かの魔界を侵略した武将が装備していたというレアアイテムですよ…！

さぁ！どうです！お客様！

……うーん…おやおや…どれも刺さっていないようですね…

なら、仕方ありません。購入の無理強いはしないと約束させていただいてますので、ここは大人しく退散させていただきましょうか。

ん？どうされました？その小瓶ですか？えっと…それは「サキュバスの涙」…いわば媚薬ですね。

気になりますか？なら効果を教えて差し上げましょう。

その小瓶の中に入っている液体と自分の体液を混ぜて相手に接種させればあら不思議！例えあなたに憎しみを抱いている相手であろうと惚れさせることができちゃうんです！

おや、今までの中で一番食いつきがいい。

（耳元でささやくように）
…もしかして…その手に落としたい相手がいるんですか？それとも、あなたの伴侶さんの心をもう一度振り向かせたい…とか？

まぁ、これは憶測にすぎませんし…これ以上家主様のプライベートを詮索ようなことはいたしません。

お値段はすこ～しだけ値が張りますが……その分効果は保証させていただきますので。

（SE:電卓を叩く音）

金額は……そうですね、ざっとこちらでいかがでしょう。

あらら、高すぎちゃいましたか？う～ん…これでも結構まけてあげた方なのですが…

なら、こういうのはどうでしょう？

今回のこちらの商品に関してはお代は結構です。どうぞそのまま持って行ってください。

ええ、正気ですよ。その代わりと言ってはなんですが……またお客様のお宅にお邪魔させていただいてもいいですか？

実はこっちの世界での営業先が中々見つかっていないので、よければまた商品を見ていって欲しいんです。

…いい加減定期的に訪問できる営業先を見つけておかないと、上司に怒られそうなんですよね…あはは…

もちろん、購入をするかしないかは…家主様のご判断で構いません。

どうです？お互いにとっていい話だと思いませんか？

…ふふふ、それでは契約成立ですね。

それではこちらに念のためサインを。

……はい、ありがとうございます。

こちらが商品です。お受け取りください。

またウチの商品が必要になった頃合いを見て、お尋ねさせていただきますので。

本日はご利用、ありがとうございました。

またのご契約をお待ちしておりますね、家主様。

・台本（ゆるボイ！）
怪しい訪問販売員さんが押し売りにやってきたようです
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
ソライヌ