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命の恩人たる天狐に不用意に触ったら、結婚を申し込まれた
written by 松平蒼太郎
  • ファンタジー
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  • 現代
公開日2023年04月09日 15:39 更新日2023年04月09日 15:39
文字数
2020文字(約 6分44秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
天狐
視聴者役柄
人間
場所
天狐の寝床→人間の家
あらすじ
貴方は登山中に崖から落ちて気を失う。倒れている貴方を救ってくれたのが、妖狐族の最上位種である天狐であった。彼女に治療を施され、日も暮れるということで、彼女の寝ぐらで一晩を過ごさせてもらったが、そこで貴方は致命的なミスを犯してしまって…?
本編
おーい?お主、生きとるかー?


お、やっと目覚めたか。


このわしを待たせるとは、ずいぶんと余裕じゃな。


それで?こんなところでどうして眠っておるのじゃ?


ほぅ…登山中に崖から転落したと。それは災難じゃったな。


身体は動かせるか?痛いところがあれば、遠慮なく申してみよ。


ふむ…了解じゃ。すぐに治してしんぜよう…


(男の怪我を妖術で治療する)


どうじゃ?我が妖術で、すっかり回復したであろう?


なに、礼には及ばん。たまたま気が向いたから、助けてやっただけじゃ。


そろそろ暗くなるし、気をつけて帰るんじゃぞ。


む?ここがどこか分からんじゃと?


仕方ないのぉ…ならば、今回は特別じゃ。我が寝ぐらへと案内しよう。ついてくるがよい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ここが儂の寝ぐらじゃ。まぁ、ゆっくりしていけ。


あぁ、儂か?儂は妖狐の中でも最上位の種、天狐じゃ。


うむ。天の狐と書いて天狐じゃ。しっかり覚えるのじゃぞ。


あぁ、あそこを通りがかったのは、本当にたまたまじゃ。気まぐれに散歩しておっただけよ。


かくいうお主もこんな山奥まで来るとは、物好きなやつよのぉ。


ほぉ〜…山を登るという行為がそんなに楽しいか?


儂にはよく分からんが、まぁお主が楽しいと思うのであれば、それで良いのじゃろう。


…?どうした?儂の全身をマジマジと見て…


なんじゃ?もしかして儂の肢体を見て、エッチな気分にでもなったか?スケベェな奴じゃ。


違うのか?しかし、儂の身体をジッと見ておったのは事実であろう?


…尻尾と耳が?なるほど。人間からしてみればたしかに物珍しいのやもしれんな。


ふふ、そこまで気になるか。そうかそうか…


試しに触ってみるか?極上の触り心地じゃぞ〜?ほれほれ〜。


どうした?儂の気が変わらんうちに、触った方がお得じゃぞ?


(男が耳に恐る恐る触れる)


まずは耳からか…どうじゃ?案外悪くなかろう?


うむ、気に入ったか。まぁ、儂の耳は他の妖狐からも触りやすいと評判じゃからのう。


くふっ、ふふふ…


お主、妙にくすぐったい触り方をしてくるではないか。思わず変な声で笑ってしもうたわ。


(男がしばらく耳に触れ続ける)


…うむ、満足したか?


では、尻尾も触れてみるとよい。


こちらも触り心地抜群じゃぞ〜?


(男が尻尾をモフモフする)


うむ…うむうむ…


やはり、儂の尻尾には癒し効果があるようじゃな。お主の顔を見ていれば分かる。


そうかそうか…ならば、このまま眠るがよい。ギュー…


(尻尾で男を抱きしめる)


どうじゃ?ふわふわのもふもふで、速攻で眠りに落ちてしまうじゃろう?


ふふっ…そうか。嬉しいことを言ってくれる。


お主が望むなら…このままお嫁さんになってやってもよいぞ?


ま、儂の最も大事な部分を触った時点で確定事項なんじゃが…


いいや、こっちの話じゃ。お主は何も気にせんでええ。


ここで一晩過ごしたら、儂がお主を家まで帰してやるからの…今夜はゆっくり休むとよい。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(インターホンがなったので、ドアを開ける)


久しいな、お主。元気にしておったか?


うむ。それは何よりじゃ。


今日は大事な話があるんじゃが…上がってもよいか?


うむ。それでは邪魔するぞ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


さて…儂はまどろっこしいことが大嫌いなので、単刀直入に言わせてもらう。


お主、儂と結婚せよ。


聞こえなかったか?結婚じゃ。


うむ。前に会った時のことは当然、覚えておろうな?


お主は儂の大事な耳と尻尾を触り、あまつさえ、儂の尻尾の中でグースカ眠りおった。


あれは我ら妖狐族の中では、求婚にも等しい行為なのじゃ。


左様。お主はあの時、この儂に求婚したのじゃ。


そして今日、儂は決意を固めて、その返事をしに来たというわけじゃ。


は?何じゃと?何も知らずに儂の大事な部分を触りおったと申すか?


知っていたら、むやみには触らなかったと?


…ふむ。お主の言い分はそれだけか?


ならばやはり、儂と結婚するしかあるまい。


理不尽?では逆に聞くが、法律を知らなかったからといって、犯罪を行なってしまった場合、その者は裁かれるべきでないと申すか?


左様。知らなかったでは済まされないこともあるということじゃ。


分かったら大人しく儂の夫になれ。


なぁに、悪いようにはせん。


儂がただ、これからお主とここに住むだけじゃ。


お主の親への挨拶も、同棲生活に慣れたら、そのうちするつもりじゃ。何も心配要らん。


…?別に何も悪いことはないぞ?


儂もこう見えて、独身のまま数千年生きてきたからのう。


そろそろ可愛いお婿さんが欲しいと思っていたところじゃ。


少々強引ではあったかもしれんが…お主の嫁になりたいというのは本当じゃぞ?


そういうわけじゃ。今日よりお主のもとで世話になる。


お主はこれまで通り、自由に生活してよい。


儂以外の女に見向きするのはNGじゃがな。


困った時はいつでも儂が助けてやるぞ?お主が崖から落っこちた時みたいにな。


何もそんなに難しく考えずともよい。


お主の生活に儂が入り込むというだけの話じゃ。


これからは存分に儂とイチャイチャしようぞ…だ・ん・な・さ・ま?
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
命の恩人たる天狐に不用意に触ったら、結婚を申し込まれた
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
松平蒼太郎
ライター情報
マツダイラソウタロウ
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