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【男性向け?】Ms. Strangelove 【ヤンデレ】
written by 平 朝臣
  • ヤンデレ
  • 告白
  • 学校/学園
  • 学生
  • 同級生
  • 逆NTR
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年08月28日 16:05
文字数
2179文字(約 7分16秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
同級生のJK
視聴者役柄
JKの同級生
場所
現代
本編
(チャイムの音)

あっ、ちょっといい、貴方?

...って、ずいぶんと元気のない返事ね...。

まあ、それはさておき、今日の放課後空いてる?

ちょっと、二人きりで話がしたいの。

ダメ...かな?

...本当?

ありがとう!

じゃあ、待ち合わせ場所は屋上でいい?

...うん!

じゃあ、先に行って待ってるね。

それじゃ、お先に!

(少女がパタパタと走り去る足音とドアの開閉音)


(屋上にて)

あ、待ってたよ。

ごめんね、時間とらせちゃって。

でも、どうしても聞いておきたいことがあったの。

...その、幼馴染の彼女について、なんだけど...。

わたし、クラスの子が話してるのをたまたま聞いちゃったんだ...。

...彼女とは、もう別れちゃったの?

...あ!

ご、ごめんなさい!

貴方を傷つけたいわけじゃないの!

ただ、どうして、別れちゃったのかなって...。

あんなに、仲がよかったのに...。

...分からない?

ええっ!?

理由も話さずに、いきなり別れてください、って...。

...ひどい。

貴方はなにも悪いことをしてないのに、理由も話さずに別れを切り出すなんて...。

そんなの、おかしいよ...。

(少女は泣く男に静かに歩み寄り、抱き締めて頭を撫でる)

貴方は悪くない。

悪いのは、あの女。

わたしは、貴方を信じてるから。

だから...我慢しないで、泣いていいよ。

(さらに強く抱き締め、優しく頭を撫でる)

(しばらくして男が泣き止み、少女の腕の中から出る)

...もう、大丈夫?

...そう、よかった。

貴方が元気になってくれて、わたしも嬉しいよ。

...な、なんだか気まずいね、えへへ。

...えーと、ね。

実は、今日呼んだのは、他にも用があったからなの。

さっき貴方にあんなことを聞いたのも、それに関係してるんだけどね。

...すぅー...はぁー...。

...わたし、貴方のことが好き。

...前から、ずっと、ずっと、好きだったの。

...驚いた?

...でもね、勇気が出せなくて、なにも言えなかった...。

そんな時に、貴方は幼馴染の彼女と付き合い始めて...。

それで、一度は諦めたの...。

けど、彼女と別れたと聞いて、我慢できなくなった...。

もう...後悔したくないの。

...貴方が彼女に未練があるなら、無理強いはしない。

返事は、今すぐにじゃなくてもいい。

だけど、わたしは絶対に貴方を裏切らない。

貴方を好きって気持ちは、誰にも負けない。

だから...わたしと、付き合ってください!

......っ。

...えっ。

ほ、ほんと?

...っ!

(少女が涙目になりながら男に抱きつく)

よかった...よかった...!

わたし...断られるんじゃないかって思ってて...。

でも...勇気を出して、よかった...!

ぐす...ううぅ...。

っ...ねぇ、こっち向いて。

(少女がおもむろにキスする)

...っ。

...なんでだろう、不思議。

これまで一度も好きって言えなかったのに、今ではすごく楽に言えるようになってる。

ねぇ...貴方は、どう?

...うん、わたしも好きだよ。

今までも、これからも、ずっと...。



(後日)

(チャイムの音)

今週末、貴方は暇?

...なら、一緒に出かけない?

その、デート...。

...え、えへへ。

わ、わたしはどこでもいいよ?

だけど、デートなんてしたことないから、ちょっと不安かなぁ...。

あ、でも、貴方はデートの経験がありそうだし大丈夫かも?

ということで、当日はちゃんとエスコートしてほしいなー、なんて、ふふっ。

(仲良く話す二人に、貴女...貴方の元彼女が近寄る)

って、貴女は...。

...わたしに用事?

...放課後、屋上で二人きりで話、ね...。

まぁ、わたしはいいけど、“彼氏”にも聞いておかないとまずいからね。

ねぇ、貴方はどう?

...そう、分かった。

じゃあ、貴方はわたしたちの話が終わるまで、校門の前で待っててもらってもいい?

...ん。

ひとまず、お別れね。

できるだけ早く終わらせるから、少しだけ待ってて。

それじゃ、行ってくるね。

(二人分の足音とドアの開閉音)


(強風の吹く屋上にて)

それで、話ってなに?

“彼氏”が待ってるから、できるだけ早く終わらせたいんだけど。

...“彼氏”って言うのを、やめて?

でも、事実なんだから、やめる必要がないと思うけど。

...貴女を好きって言ったこと?

そんなの、嘘に決まってるでしょ。

貴女なんか好きじゃないし、同性愛者ですらないから。

...騙した?

そもそも、わたしは貴女と付き合うなんて一言も言ってない。

それに、彼と別れるのを決めたのは貴女自身でしょ?

なら、わたしが彼と付き合っても構わないんじゃないの?

...はぁ、もういい?

じゃあ、もう帰...っ。

...彼に、わたしが騙したことをバラす?

ふふっ...なにも分かってないんだね。

彼、貴女にフラれたのが相当ショックだったのに、なんでいまさら信じてもらえると思うの?

第一、彼になんて話すの?

わたしが同性愛者のふりをして、貴女を脅した?

そんな突拍子もない話、相手にされるわけないでしょ。

それと...これ。

(少女がカバンからスマホを取り出し、例のキスショットを見せる)

なんで、この写真をわざわざとっておいたか分かる?

...まあ、半分正解かな。

貴女を彼と別れさせるためでもあったけど、実はまだ利用方法は残されてるの。

それはね...いざとなれば「同性愛者の貴女からキスを強要された」っていう証拠を作り出せること。

そう...気をつけないといけないのは、むしろ貴女の方なの。

ふふふ...これでも、まだ諦めないの?

...って、あーあ、泣いちゃった。

ま、貴女が変なことをしなければ、わたしからどうこうすることはないから、そこは安心していいよ。

それじゃ、わたしもう帰るね。

あまり“彼氏”を長く待たせたくないし。

これからは、二度とわたしたちの邪魔をしないでね。

じゃ、さようなら...。

(少女は勝ち誇ったようにゆっくりと歩き去り、重い屋上のドアの開閉音を残して消える)
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【男性向け?】Ms. Strangelove 【ヤンデレ】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
平 朝臣
ライター情報
タイラ トモオミ
 初めまして。
 平朝臣と申します。
 ヤンデレを題材にしたシリアスな作品が多めですが、耳かき系も少数ながらありますので、どうぞお楽しみください。
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