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【男性向け】運命の白い糸【ヤンデレ】
written by 平 朝臣
  • ヤンデレ
  • 擬人化
  • 告白
  • 拘束
  • 切ない
  • 色仕掛け
  • 純愛
  • インモラル
  • 寝起き
  • 逆レイプ
公開日2021年06月05日 18:00 更新日2021年08月25日 02:30
文字数
1649文字(約 5分30秒)
推奨音声形式
指定なし
推奨演者性別
女性演者向け
演者人数
1 人
演者役柄
指定なし
視聴者役柄
指定なし
場所
指定なし
本編
...あ。

ようやく、起きたのね...。

ふふふっ...おはよう、アナタ...。

あっ...ダメよ、暴れたりしたら...。

今、アナタの四肢は、生糸で縛ってあるんだからね...。

確かに、目が覚めたら拘束されてる...なんて状況に陥ったら、普通ならパニックになるけど...。

でも、これは仕方のないことなの...。

だって、こうでもしなきゃ、私の目的が果たせないのよ...。

だけど、私はアナタに危害を加えるつもりはないし、目的を果たしたら解放してあげるから、それだけは信じて...。

...え?

私が誰なのか、分からない...?

んもぅ...何、言ってるの?

アナタはいつも、“私達”のことを見てるでしょ?

生まれた時から、死の間際まで...。

あっ...でも、こうして会話するのは、初めてなのよね...。

それじゃ、仕方ないわ...。

...質問の答えになってない?

そんなことは、どうでもいいのよ。

それより、早く私とーーーっ!?

(口を手で抑え、咳き込む)

ケホッ...コホッ...ゴホッ、ゴホッ...!

ハァ...ハァ...ハァ...。

(悔しそうに小声で呟く)

...やっぱり、人の形を得ても、逃れられない運命(さだめ)なのね...。

この姿になるまでは何とも思わなかったけど、今だけは、この虚弱体質が恨めしいわ...。

私が、こんなにも、生を渇望してるというのに...っ。

...なんでもないわ。

こっち側の話だから...。

でも、私に残された時間が少ないことだけは、紛れもない事実よ。

だからこそ、アナタには、一刻も早く、成してもらわないといけないの。

私が生きた証を、この世に産み落とすために...。

...その様子だと、何も理解できていないようね...。

ふふっ...なら、もっと分かりやすく言うわ...。

今から、アナタにしてもらうこと...それは...。

#右耳、至近距離、囁き

繁殖行動...すなわち、交尾よ...。

...何をそんなに驚いてるの?

だって、当然でしょ?

一組の番(つがい)が誕生すれば、それは生殖の開始と同義よ。

少なくとも、“私達”にとっては、それが常識だわ。

むしろ、そこまで頑なに拒絶するアナタの方が、理解できないわね。

...もし、断ったら、どうするのか?

そんなの、簡単な話よ。

死ぬだけだわ。

私が、ね...。

なぜなら、それが“私達”の一生だからよ。

アナタ達人間の力がなければ、餌を探すこともできず、逃げ出すこともできない...。

それどころか、木の枝に止まり続けることすらできずに、風に吹かれるだけで落下して死んでしまう...。

そして、成虫になったとしても、餌を食べられない上、翅を持っているのに飛ぶことができない...。

つまり、人の管理なしでは生きられないほど、貧弱な種なのよ、“私達”は。

だから、私も、その運命に従う他ないわ。

アナタがここで受け入れるか否かに関わらず、ね...。

...どうやら、アナタも、ようやく私の正体に気づいたようね。

おそらく、アナタの想像通りよ。

人類の有史以降で唯一、完全に野生回帰能力を喪失した、家畜化動物...。

それが、私の元の姿だわ...。

...え?

私が、アナタを憎む...?

どうして、そういう発想に至るのかが、分からないのだけれど...。

別に、アナタに対する、個人的な怨恨なんてないわ。

むしろ、アナタには、感謝してるのよ。

私が生まれてからずっと、毎日欠かさず、愛情を注いでくれたのは、他でもないアナタなんだから。

陳腐な表現になるけど、アナタに対する感情は『愛』といっても、過言ではないわ。

アナタからすれば、余りにも一方的で、依存的で、病的な『愛』に見えるかもしれないけどね...。

ただ、そのかわりに、私がいなくなっても、時々でいいから、思い出してほしいの。

“私達”がアナタ達と共に歩んできた歴史と、今もなお貢献し続けている事実を...。

それさえ忘れなければ、私は満足だわ。

...で、返事はどうするの?

私は、どちらでも構わないけれど...。

.....え?

ほ、本当に、いいの...?

てっきり、断られるものかと思ってたのだけど...。

でも、これで、ようやく、アナタと一つになれるのね...。

ふ、ふふっ...ふふふふ...!

ついに、この時が来たのね...。

ずっと、ずっと、アナタだけを想い続けてきた甲斐があったわ...。

もちろん、アナタには私の全てを捧げる覚悟よ...。

#左耳、至近距離、囁き

(蠱惑的に)

...だから、アナタも、私に全部注ぎ込んで欲しいの...。

アナタの持っている愛と遺伝子を、一つ残らず、ね...。

ふふふ...ふふふふ...!
クレジット
・台本(ゆるボイ!)
【男性向け】運命の白い糸【ヤンデレ】
https://twitter.com/yuru_voi

・台本制作者
平 朝臣
ライター情報
タイラ トモオミ
 初めまして。
 平朝臣と申します。
 ヤンデレを題材にしたシリアスな作品が多めですが、耳かき系も少数ながらありますので、どうぞお楽しみください。
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